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広場の前にあったもの

 どうやら、彼女は動く気が無いようだった。


「……良いの? 手伝わなくて」

「必要性が無いしね~」


 答えたコハクは、広場からも視線を外す。


 広場、と称する通り、目の前の水溜りがある場所は開けている。

 障害物が無いので、誰かが隠れているとか、見逃すだとか、そういうことは無さそうだった。


「でも、手伝ったんじゃないの?」

「その方がわたしの死ぬ前の復讐に役立ちそうだっただけだし、睡眠薬撒いて終わりって話だったからさ。

 それに、あの中にはわたしが復讐したい相手もいるし。そんなのは助けられないよ」


 なるほど。子供っぽい外見だけど、考えはシビアだ。

 やっぱり……どう考えても年上だよなぁ……キリーさんを相手にしてるときみたいに、敬語で話してしまいそうだ。


「じゃあまあ、アキラのことは有耶無耶になったし、行こうかな。

 この集落を襲ってきたトップと話して、あなたを見逃してもらおうとしてたけど、もう良いだろうし」

「良いの? っていうか、それって必要だった?」

「ここの集落を襲ったのは人間と同調したこの集落を許せない奴らだから、念の為って感じだったかな。

 もし襲った側が勝った時、この湖を使えなかったら困るでしょ? そのために話し通そうとしてただけっていうか」


 そ、そんな先のことまで……!


「コ、コハクさん……!」

「いや、今更それは気持ち悪いから止めて? わたし、迫害されてきたせいか、敬語の文化ってのが無いからさ~。

 そもそも生きてきた年齢考えたら、年齢で敬語とかになると、同族以外のほとんどに話されるこ──」




 不意に、言葉が止まったかと思うと……僕の手を引いて、思いっきり、後ろに投げ飛ばした。




 何が……? そう考えるよりも早く、後ろから何かが──広場の方から、地面を叩くような音が聞こえた。


 いや……あの散らばるような音……。

 ……水の塊、だろうか……?


 広場と、僕が立っていた場所の、ちょうど中間ぐらいから、バシャアアン! と聞こえてきた。


 ただそれは、同時に僕が地面に転がされたことになるんだけど。


「いたっ──くない」

「ちゃんと考えて投げるって。

 それよりも、さっきの音は聞こえた?」

「う、うん。……もしかしてあの三人が、殺された音、とか……?」

「分かんない。見てない間に、あの三人が、水になってた。

 多分あの三人は、水の参照術を使って、あの水の塊を湖まで浮かせて運ぶつもりだったんだと思う。

 さすがに三人程度じゃああの広場にあった水溜り全部は無理だから、多分何回にも分けて。

 その一回目の途中でああだから……殺されたんだとは思う。

 けど……見てないの。

 わたし、気配を探る術には長けてないから、確証が持てないの」


 だから原因不明にいきなり僕が殺されないようにと、咄嗟に僕を投げ飛ばして、守ってくれようとしたのか。

 そうして僕を守ってくれながら、三人の内の一人が置いていった槍を拾い上げた。

 先の展開は思いついているのに、書きたいことなのか、削れるのに書いてしまっているものなのか、のどちらかのせいで先に進まない……。

 設定厨の悪い部分が出てるのかもなぁ……もっと文章をスマートに出来るようにしないとダメですわ。

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