少女コハク
昨日は突然のお休みすいません……。
詳細は省きますが、病気等々ではなく、ゲームばかりやっていたせいです。
本当にすいませんでした。
「久しぶり、コハ──」
「ど~ん!」
突然。
キリーさんが視界から消えた。
…………。
あれ……?
なんでキリーさん、タックルされたんだ……?
「……っ! はぁ~! 久しぶり、お姉さん!!」
「う、うん……久しぶり、コハク」
倒されたまま、腹の上で馬乗りになったままのビキニ少女に、いつものように落ち着いた返事をするキリーさん。
ただ心なしか、苦笑いのようなものが浮かんでいるようにも見える。
「どうかした? いつもは、こんなに突撃なんてしてこないのに」
「だってこの時期に来るなんて珍しいもん!
それに、それを言い出したらお姉さんもだよ」
足を大きく上げ、お尻だけでキリーさんのお腹の上に乗っている。
まるで子供そのものだが、それでも中学生ぐらいはあろう大きさの女の子の体重を考えれば、かなりの重さになるはずだ。
それなのに全く顔をしかめることなく、キリーさんは平然と、お腹にその子を乗せたままだ。
「私は、ちょっと水とかを取りに」
「じゃあやっぱり、いつもみたいに氷の地下室の整備じゃないんだね?
二ヶ月経ってないし、おかしいとは思ったんだ~。
──って、水を取りに?」
「はい」
ん~? とお腹の上に座ったまま、首をかしげる女の子。その動作すらも子供っぽい。
「水を? 井戸があるのに?」
「水の属性が強いものが欲しいみたいで。その人が」
と、ようやく僕に会話の水を向けてくれる。
「アキラ、紹介する。
この子がコハク。私達の家の、氷の地下室の管理をしてくれてる子。
そして、この湖に住んでいる人間」
「ど、どうも」
言葉がすんなりと出てこなかったのは、座られたままお互いの紹介を済まそうとするキリーさんがおかしかったのもあるが、それ以上に、座ったままこちらを振り返ったその少女の肌面積が、かなり広かったせいだ。
少し身体をこちらに向けたことで、その水着でしか隠されていない胸元を、彼女の背中側から──しかも斜め上から見てしまった。
小さい、とはいえ、そこは水着だけ。
むしろ小さいからこそなのか、そのちょっとした膨らみを注視してしまったのが自分でもわかった。
女性に世話をされてきたが、肌を見せてくれる人なんていなかった。
看護師さんは言わずもがな。
キリーさんも妹さんも、肌を見せない服ばかりだった。
そのせいで……こうも露出が激しいと、どうも緊張してしまう。
というか、目のやり場に困る。
マンガとかでよくこの表現が使われていたのを見たが……なるほど。
こういう感覚なのか。
恥ずかしいやら気まずいやら、何だか暑いような浮ついたような、不思議な感覚だ。