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病弱少年の異世界転生~やれなかったことをやるための物語~  作者: ◆smf.0Bn91U
プロローグ:世界に留まるキッカケを
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現状把握

「ここどこだって話から始まるからっ!」


 白ばかりの見慣れた病室じゃない。

 赤茶色の岩肌が目立つ、何も人工物が見当たらない開けた場所。

 というより、山かどこかか? そう考えたら心なしか空気が薄い気がする。いや気のせいなんだろうけど。


「う~ん……」


 いやもう、何を考えれば良いのかさえ分からない。

 多分、異世界転生ってやつなんだろうけど……。


「……ん?」


 なんでそんな風に、いきなり結論づけることが出来たんだ……?

 誰かとそういう話をした訳でもないのに……。


 ……まあ、入院してる時にいっぱい本読んできたし、パソコン使って小説も読んできたしな……似たような状況だから“そういうもの”とでも思ったのだろう。


 いやそんなことよりも、だ。


 今の問題はこの暑さだ。

 異世界転生のことなんてコレを何とかしてから考えても遅くはないだろう。


 どうせ多分、一度死んだ命なんだろうし。


「どっか涼しい場所とかないか……?」


 キョロキョロと周辺を見渡しても、あるのは赤黒い岩肌のみ。日陰になるような場所すら無い。


 と考えたところで、そもそもこの暑さは日差しによるものじゃないと気付いた。

 何というかこう……蒸し暑いのだ。

 湯船の溜まったお風呂場に入った時のような、肌に貼り付くイヤな感じがする。


 ……っていうか僕の格好、入院着なんだけど……ちょっと足を出したらパンツが見え──いやパンツ履いてないじゃん! 僕野外に布一枚で放り出されたのっ!?


 …………。

 ……まあ良いか。


 さて……話が何度も逸れてるけど、ともかくこの暑い場所からどう離れるか。


 見渡した時に気付いたけど、今立っている場所は局地的に平坦ながらも、実際この場所は坂道の途中で、必然的に動くなら登るか降るかの二択になるといった感じだ。


 もしかしてこの暑さ……活火山とかそういうのか? よく知らないけど。

 案外噴火しそうとか……? いや~、再び(?)死ぬのだけはゴメンだな~……。


 じゃあ普通に考えると降りだけど……いや、どうせ今すぐ噴火するなら降っても逃げ切れるはずないか。

 そもそも噴火するかどうかも分かってないけど。


 う~ん……。

 ……ん?


「……湯気……?」


 改めて上を見てみれば、何やら湯気のようなものが見えた。

 この山の高さ自体がどれぐらいか分からないが、アレが雲ということはないだろう。

 もし雲なら全体的に白いはずだ。現に今全体的に白いし。今更気付いたけど。


 これだけ標高があるのに寒くないってことはもしかして、あの湯気が見える場所が原因……?

 ……噴火前とかってあんな湯気見えたりするのか……?


 ともあれ、アレだな……あの場所まですぐだな。

 というかもう、数歩登ればそこに辿り着ける。

 上への坂道だから角度的に湯気の発生源が見えないけど、それだけ確認するだけしても良いかな。

ヤバい独り言だけで終わってるでおい……普通ならカットしてもうちょっと短縮しちゃいそうなやつやわ。

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