第9話:〖テストの意味〗
「こんちわ~」
眠そうなジャックが言う。
「「こんにちわー」」
3-3の生徒は元気が良い。若いっていいなー(2歳差)
「じゃ、最初に前のテストだけど、
まぁ全員合格かな?」
その言葉を聞いた瞬間生徒たちの表情はなぜか暗くなる。
「何でですの」
真っ先に口を開いたのは、お嬢様ウェンディー。
「1回も攻撃を食らわずに心を折ったというのに、
合格ってどうゆうことですの?」
まぁ、そんな返答だろう。
俺は数々の超絶技巧を駆使して(ドヤッ!)
攻撃を防いだ。テスト終了時には顕在的魔力量が尽きる者もいた。
「いやー、あれは君たちの魔術師としての能力を見るんじゃなくて・・」
「魔導士としての能力を見るためだよ」
ジャックはきっぱりという。
生徒たちは息をのむ・・
「魔術師はまぁ魔法使いだ。この学校のテストみたいに
魔術制御など見るもの」
ジャックは自分の赤毛を引っ張りながら言う。
「でも魔導士はちょっと違う」
「魔導士は魔術を賢く使う者。
魔術を極めても、魔導士として強いとは限らない」
ジャックの言葉に熱がこもる。
「君たちは様々な方法で僕を攻撃してきた。
今まだ習った魔術で連携して闘った。だから合格・・かな?」
「正直この学校の授業嫌いだった。教科書どうりに詰め込みみたいに
魔術師を量産している感じがしてさ。」
「だから僕からは魔導士として君たちを育てる
魔術はアリスに教えてもらって、あの人すごいから」
生徒たちは完全に心を奪われたようだ。
それを確認してジャックは発言する。
「実は僕、風属性しか攻撃呪文できないんだ。
属性的に火力が出ないのに制御することが多くて
最弱って言われてるあれw」
笑うジャックを見て生徒は驚く。
「先生基本の3属性できないんですか?」
質問が出る。生徒の質問に答えるのが教師に役目だね。
「う~ん、まず短縮詠唱できないしBくらいまでしかできないよ」
そしてジャックの魔術の活かし方の授業が始まった。