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第20話:〖喧嘩2〗

遅くなりすみませんでした。

「消えてもらおうか!」

男が威勢よく言うと同時に宙に浮いた魔法陣から巨大な火球がジャックめがけて向かってくる。

A級攻撃呪文(アサルトスペル)【エクスプロージョン】

名前のダサさからは思えない高火力な火球で攻撃する。・・・その威力はあたりを消し炭にしてしまうほどの恐ろしさ。街中で何撃ってるねん!打消し(バニッシュ)できそうにない魔力量なので回避する。・・・前方の術者に向かって距離を詰めカウンターを狙う。風の初等呪文である【ウィンド・ブラスト】を放つ、・・すると全身をしびれるような痛みが襲う。

「——っうぅ」

ジャックは顔ゆがめる。それでも術は発動済みなので目の前の男に向かって発動する。後ろからさっきの細剣(レイピア)使いが初等の攻撃呪文(アサルトスペル)である【クイック・ショット】を放ったんだろう。術式のキャンセルを狙ったのだろうがジャック相手には遅すぎた。


「タイジ!」

細剣(レイピア)使いがジャックの風魔法によって倒れた男を呼ぶ。

「ちっ、クソが・・」

タイジと呼ばれた【エクスプロージョン】を放つ男がむくりと立ち上がる。

ただの魔術師ではなく軍人なのか受け身がうまい。直接ダメージを与えずらい風を放つ()()()風魔法では彼らには効かないようだ。


ふとタイジが生徒を見る。

生徒はタイジと目があいおびえている。

危害は与えないだろうがこの1分にも満たないだろうが、濃密な1分を一緒に体感した彼はパニック状態だろう。そんな彼にジャックは言う。

「何してるんだ。早く逃げろ!」

「く、来るな『雷帝よ・その力を以て・敵を貫け』!」

生徒はB級攻撃呪文(アサルトスペル)【ライトニング・スピア】の詠唱をする。

しかし、精神が不安定な時に魔法を放つのは難しい。というかほぼ不可能である。それが自分の力では起動が難しい魔法ならなおさらだ。

(ゆえ)に一流の魔術師は精神を強化する鍛練をしたり、精神を強化する魔法を自分にかけて冷静に戦う。自分の持っている力をカードとし、そのカードを切って戦うカードゲームにも似た魔法での戦闘は常に冷静タイミングを窺わなければならない。

起動に失敗した【ライトニング・スピア】は弱々しい電流となりあっさり打消し(バニッシュ)される。

打消し(バニッシュ)したタイジが言う。

「身の程を知れ、雑魚が!」

タイジは片手剣を持ち上げる。

生徒は腰を抜かし尻餅を搗く。

「やめろ!」

ジャックは叫ぶ。

「はあああああああ!」

タイジは生徒に向かって切りつけようと上に振りあげる。

『風神となれ』

ジャックがその一言を言う。その一言ですべてが変わる。

風の刃が敵である3人の武器を破壊する。

「なんだ、この風」

強風で彼らを吹き飛ばす。壁に打ち付けたので受け身も取れなかっただろう。彼らは全身を強打した。


「この国の噂で存在する謎の組織。その組織は国が秘匿にし、精鋭がそろいにそろって最強の執行部隊があるという。」

ジャックは全身を打ち付けられた彼らに向かって話す。

しかし、意識はあるものの返事はできないくらいのようだ。

「僕はその一員。通り名は『風の軍神』。分かったらおとなしく立ち去ってほしい」

ジャックは吐き捨てるように言った。




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