第19話:〖喧嘩1〗
遅くなってすみません
「すっすみません」
「あぁ?なんだガキ!」
「あっあ、あのですね」
きょどりながら言うジャックに不良が脅しに来る。
「なんだよガキ、こいつと仲良くにブチ殺されたいのか!?」
「・・・・」
「おいおい、黙んなよ~」(笑)
「怖くなっちゃったの?」(笑)
3人はゲラゲラ笑っている。そんな時に弱々しく生徒が助けを求める。
「ジャック先生、助けてください」
「ぎゃはは、こいつが先生?どう見ても学生だろ」(笑)
「助けてやれよせ・ん・せ・い?」
「・・・・」
「やっぱり俺たちが怖いんじゃね?」(笑)
実際のところジャックは反応できずにいたのだ。
どうしようか考えているジャックに1人の男が、
「もうだるいし。やっちゃうか」
と、いきなり殴りかかってくる。
その拳がギリギリ当たらない程度に瞬時に間合いを取る。
完全に見切り、瞬時に反応するその妙技を目の当たりにして3人が初めて警戒する。
「お前、なにもんだ」
「秘密です」
3人が魔術師の宝箱でそれぞれ剣を取り出す。
ガチの軍人らしく、魔術師の宝箱を持ってるところからすると魔術も使えるだろう。
1人が片手剣、2人が細剣という具合で統一されてないところが厄介なところ。
細剣をもってる男2人が同時に動く。
その2本の細剣で鋭い突きが放たれる。
ジャックはそれを体をひねりながら後退してよける。
すかさず2人は間合いを詰めてくる。そこらへんの雑魚よりは全然強い。それなりに平和ボケしているため久しぶりの戦闘に感覚の鈍りを感じる。こいつらまとめて吹き飛ばせればいいのだが、生徒にも当たりかねない。早めに生徒を逃がさなければ・・・っ。
ジャックを攻撃していた二人がおもむろに退く。
視界が開く。視線の先には術式を編んだ片手剣を持つ男が左手を突き出していた。