第15話:〖ジャックVSジョマーニ〗
決闘が始まったとたんジョマ-ニは攻撃呪文を撃ってくる。
『雷槍よ!』
そのとたん一閃の光がジャックめがけて飛来する
B級攻撃呪文【ライトニング・スピア】
それを1節で唱えるジョマ-ニ。凄腕なことがよく分かる(アリスより全然雑魚いけ)
ジャックは打消しせず右にすっとよけると
『風の弾丸よ』
呼吸するかのように唱えると風の弾丸がジョマーニを襲う。
「ちっ、『脅威を打ち消せ』」
ジョマーニは口早に打消しする。
「やりますねぇ、先輩」
ジャックは笑いながら言う。
「貴様、なんだその魔術は!?」
ジョマーニは問いただす。
「ジョマーニ先生もわからないようですが、あれは何でしょうアリス先生」
アルフの質問にアリスは答える。
「はい。あれはジャックが考えた初級呪文【ウィンド・ブラスト】の改変ですね。
本人曰く「ライトニング・スピアができないなら代用すればいい」らしいです」
「あの呪文でを1節でこれだけの威力が出るんですか!?」
「はい。ジャックは風属性しか攻撃呪文しかできませんが———」
その次の言葉に一同は目を剝く。
「あの程度なら彼、無言で撃てますよ」
平然と言ったアリスに
「ウソでしょ?」
「アリス先生馬鹿なことをおっしゃる」
「何を言う貴様ら!」
「「そうだそうだ!」」
「「アリス様の言うことに間違いはない!」」
・・・。親衛隊の頭はどうなっているんだ・・・
「なんだ貴様、そのチートは!」
ジョマーニはジャックに向かって叫ぶ。
「いやいやチートじゃないすよ先輩」
「チート以外なんでもない」
「良心で撃ってないっすけど今の解説中何回死にましたかねぇせ・ん・ぱ・い?」
嫌味のように言うと。
「黙れ見習い!『吠えよ火竜』!」
ジョマーニの右手から火炎が放射される。
『打ち消せ』
その一言であっけなく打消しされる。
そして突如暴風がジョマ-ニを襲う。
「ぐはっ!」
突然の暴風を受け壁に当たったジョマーニは肺に溜まった空気を吐き出す。
「すごいでしょ、先輩?」
「ハァ、ハァ、貴様今何を!?」
ジョマーニは空気をむさぼりながらジャックに問う。
「やだなぁ先輩。さっき無言でできるって言ってたでしょ?」
「ほんとだったのか!」
「親衛隊の人が言ってたでしょ?アリスは嘘をつかないって」
「「その通りです!ジャック先生!アリス様は正義!絶対です!」」
お前らいつの時代の君主制の人間だ!
「さぁ、先輩、『踊りましょ』?」
その瞬間ジャックの周りに複数の竜巻が起こる。
「すごいっすね。また無言ですよアリス先生」
「いや、今のは『踊りましょ』と言ってました」
「あれが呪文ですか!?」
アルフ、及び一同は驚愕する。
「「・・・・」」
親衛隊も黙った。いやお前らなんで黙った!
「くっ!『霧散せよ』」
「無駄ですよ。あなたの戦闘力じゃ打消しできません」
「戦闘力って何だ戦闘力って!」
その後、竜巻がジョマーニを襲うも防御呪文で何とか乗りきる。
言うまでもなくジャックの優勢。
ジョマーニはその後撃った攻撃呪文は当たらず、
絶望というものに人生で初めて出会った。
(成績は常に優秀、才能も認められ、
今や大陸中に名前が広まろうという私にこんなことありえない!)
「嘘だ!ウソだ!ウソだ!ウソだ!ウソだ!ウソダァァァァ!」
衝動的に叫ぶジョマ-ニ。そこにKYな少年が言いかける。
「いい年してダダこねないでくださいよ~。せ・ん・ぱ・い」
「黙れ!小童!」
「キャラ崩壊してますよ。ジョマ-ニ先生」
それでもなおジャックはなぶり続ける。Sの素質を感じるぜ・・・
「無理ゲー楽しいですか?先輩」
「楽しい無理ゲーは存在しない!」
必死なジョマーニを嘲笑うかのように
「やっらせてると楽しんですよ!」
「クズだ!貴様クズだ!」
「チェスで一番楽しい時っていつですか?」
「-?ギリギリの勝負をしてるとき、かな?」
「はー。(*´Д`)つまらないっすね~。先輩」
「なんだt-!」
それを遮りジャックは続ける。
「圧勝してる時に、決まってるじゃないですかぁ?」
「じゃ、そろそろ死んでもらいますね。先輩」
「先輩に対して失r———」
『風神よ・その刃以ー・~』
(ここしかない!)
ジョマーニは勝負手を打つ。
『雷槍よ』!
すかさず【ラトニング・スピア】を放つ。
『死ね』『逝ね!』
それも3連射。なんという改変だ(言葉的に)
「oh!」
意表を突かれたのか呪文を解除して
『力を解き放て』
身体能力を使った魔力に応じてあげる白魔法【パフォーマー・ブースト】を使い、
紙一重でよける。そして
『我が風の道よ』
ききなれない言葉で虚空になぞの緑色のタイルのような浮遊物が出現する。
ジャックはそれを蹴り、暴風を起こしながら目にも留まらぬ速度ジョマーニに迫る。
「ひっ!っく、来るなぁ!」
その言葉の耳も向けず
『我が腕に・風の刃を』
腕に風の刃(?)を纏わせジョマーニの胴体に、
自らの腕を突っ込む。
「ぐわぁ!ああぁぁぁぁー、あ?」
ジョマーニは苦しみがるがすぐに理解する。
「痛く・・・ない?」
ジョマーニは血も出てなければ傷一つない。
「この結界内では痛くないって知ってましたよね?」
微笑むジャックを見たのが最期、
ジョマーニは光の粒子となり結界が解かれた。
今までの話を見やすくしたり言葉を補ってみました。
ぜひ読んでみてください。
最後のほうの『我が風の道よ』による術式が起動したとき
虚空になどの緑色の床のような浮遊物が出現する。→虚空になぞの緑色のタイルのような浮遊物が出現する。に変更しました。申し訳ございません。