プロローグ
教会の指定する魔王と言うのは現在十二人存在する。
魔王は災厄をまき散らす人類の敵とされている。
現在その魔王は第一魔王アルハードから始まりジェリエ、クファトス、ドーラルイ、ポルファノア、ディーファ、ブフーラン、ノガテ、ミャルディッケ、ルーシェ、ラカン、トートリカンで終わる。
また魔王戦争と名のつくものは現在第五次まで存在している。
第一次はアルハードが、第二次はクファトスが、第三次はドーラルイが、第四次はブフーランがそれぞれに引き起こした。
最後のモノは二百年前に第十魔王ルーシェが引き起こした第五次魔王戦争である。
ルーシェは魔王戦争の号令がかかるも大魔女ラフェミナ個人の手により鎮圧。
人一人犠牲を出すことなく封印されたという。歴史上もっとも被害の少なかった魔王戦争と言われている。
そのあと指定された東の国からの侵略者大帝ラカンが魔王指定を受け、第六次魔王戦争の号令がかかるも、第十一魔王ラカンは戦争すら引き起こすことすらなく嵐の前に敗れ去る。
これは第五次魔王戦争の早急な教会の対応が批判の的となり、魔王戦争の号令が遅れたとも言われている。
最後の魔王トートリカンは六十年前に魔王戦争を引き起こす前に教会によって討伐されてしまう。
こうしておよそ二百年の間、教会の手により次々と第六次魔王戦争の芽は摘み取られてきた。
第十一魔王ラカン、大陸からの侵略者というただの人間を魔王に指定したために教会内での魔王、魔王戦争の定義は揺らぎつつある。
人を相手に教会は魔王戦争を起こすのか。
それは毒となりゆっくりと教会全体に広がっている。
緩慢な平和は腐敗を生みだし、その腐敗こそが魔王を生む温床となり始めていることに誰も気づかない。
そして、その腐敗の中から脅威は生みだされる。
ゆっくりと誰も気がつかない場所で。確実に。
いよいよ魔王戦争編突入です。
プロローグ書くのとか、六割がた終わってたのを書き直すことになったりだとか。
いろいろあって遅れました。
プロローグは結局今のに落ち着いたっす。
説明書臭いけど御勘弁ください。
そのまま使ってる文章もあったりします。変なの入っていたらごめんなさい。
魔王戦争編は今までの総決算の話になります。
今まで出てきたキャラたちが第五魔王ポルファノアという脅威に立ち向かっていきます。
おもに動き出すのは次章からなんだけど。
教皇暗殺は元々考えていたのがつまらないのでまるまる書き直し。
ということで時間がかかりました。
この魔王戦争編終わったら、残すは二部。一気に書いて終わりにしたいなぁ。
ヴァロの『魔王の卵』の設定もようやく生かせるってもんよ。
まだ狩人の対立とか、クファトスの目的とか、ユドゥンの動向とか、誰が黒幕とか出てきてないんだけどねぇ。伏線の回収はきちんとやるつもりっすよ。
ルーシェも、カーナも登場予定ですがな。まだまだ先だけど。
ま、読まれなくてもこれはこれで面白いからいいや。
今年中で大陸統一会議編の二章ぐらいまでは進めたいなぁ。
つうことで始まりました教皇暗殺計画。
ちょっとネタバレですが、これは前に出てきたカランティっつうやつの計画ですよ。
果たしてフィアはそれを防ぐことができるのか。
出来ればお付き合いください。