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盗賊は聖女に愛される  作者: ton
1章
6/53

世界

ルシア大陸

その首都は大陸の中央にあり、ルーベンダールと呼ばれている。


その華やかな都市、中央にそびえる宮殿に訪れた客は、いるはずの場所にいない彼を探して廻っていた。


彼はとても気まぐれで我儘だ。

前にいたお付きの老騎士は眉間に深いシワを残して

「付き合いきれん」

とかなんとかいって早めに騎士を辞したのが記憶に新しい。

今のお付きはどんな騎士だったかな…?

そう思い起こしていると




「おっ…王!!!

危ないです!もう降りてきてください!!」




聞こえてきた叫び声に、そうだ、気の弱い困り顔の文官がお付きで秘書になったんだったな と思い出す。


目の前の秘書の視線の先を辿ると何かが自分に飛んできた。林檎だ。



「よお!何しにきたんだ? リード」

「…リードワースとお呼びください。」



ニヤリと笑った、王とよばれるまだ若き青年は、登っていたであろう木を降りるとリードワースのところに寄ってくる。


「お前が直接来るなんて珍しいな。神殿で何かあったか?」

そう言ってこの王は、早速肩を組んで、私の長い金の髪を弄りはじめる。


「…まぁ、何かなければあなたのところになんか来ませんよね。」

腕をよいしょと退けるが、またがっちりと組まれてしまう。だからやだったんだ、ここくるの…。


「そうか、俺はてっきりリードが王妃になる意志を固めたのかと」

「固めてないしいらんですそんなの。全力で許否します。」

「はっはっは!その歯に着せぬ感じも変わらずにいいな!」


ちょっと昔、この王は英雄だった。

そして私はお付きの聖道士。

腐った王政を倒して今の状態にしたのが5年前の話。



「で?どうした。何があった?」

「…実は…」


一息、呼吸して覚悟を決める。





「…白き華 が、神殿から消えました。」


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