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盗賊は聖女に愛される  作者: ton
1章
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盗賊団…その実状

「うっひょ~う♪お宝ザックザクぅ!」



商人が逃げ帰ると、俺達は倒れた荷馬車の中身を検分しはじめた。



「おおっ!見たことない大きさの宝石!お頭!ほらコレ!」

「……だから お頭はやめろっつーの!!」

「なぁにいってんの! めっちゃ似合ってんぜ!泣く子もビビる、盗賊団の頭 ザイラス様♪」



「お前らが勝手に決めたんだろーがっっ!!!」



フェイはいつもこうだ。

顔は狐目、狐顔で、飄々と人をからかう。

色んな作戦を思い付く頭のいいやつだ。

ただ俺へのイジリが半端ないけどな!鬼畜め!



…申し遅れた。

俺の名前はザイラス。

フェイ曰く、盗賊団のお頭…らしい。


いやお飾りだけどね!見た目でめっちゃ損な役割背負わされてるだけだけどね!!



黒髪に赤い目。

この組み合わせは、世界では魔族のそれだ。

でも一応俺は普通の人間。親だって普通だった。

それがなんでこんなことしてるのかというと…。



「うぉ~!お頭!旨そうなお菓子を発見!」

「お頭!こっちには異国の布がある!高く売れるぜ!」



「だからお頭言うなってっっ!!!

それと!!必要以上に物を奪うな! 本当の盗賊になりたいのかよ!!」


「はははっ!すまんなザイラス!フェイの作戦も随分とハマり役で面白くってな!」




こいつらは本当は盗賊団でなく、同じ村の狩猟メンバー。

小さい頃から同じ村で過ごしていたというのもあって、俺に対して偏見もしなければ、差別もしない。

皆も目こそ違う色だが、髪色は俺と同じ黒髪。

決してまわりから好まれる色じゃない。

人から疎まれることを知っているからこそ、魔族と言われるこの赤い目の俺を受け入れてくれている。


大切な仲間だ。




そんな仲間と何故盗賊なんかになってるかというと、それも理由がある。

本当なら盗賊なんてどんな相手にでもやりたくない。



だけど俺達は探さなければならないんだ。

……ヤツらの痕跡を。


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