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白と黒  作者: 伊崎白杏
2/5

日常

2


学校では、英語や数学といった学問の他に家庭科などの実技教科、そして『命力』の扱い方が教えられる。

「『命力』は個人の生命エネルギーを利用・変換し、科学では説明の出来ない現象を引き起こす源である。訓練次第で万人が習得可能だが、その絶対量や扱う技術、現象の起こし方の得手不得手には個人差が生じる。オーソドックスなものには炎や電気に変換したり、水流を操る術などが、特殊なものには幻術をかけたり、精神世界を現実世界に投影する術などがある。どの方向性を目指すかは自由だが、比較的発現が易しいものはマスターしてもらうつもりだ。各々精進するように。」

御神真白の中学の時の担任、大門は入学式後のホームルームで生徒たちへそう言った。命力の扱いは中学からのカリキュラムとなる。

現在高校2年生となった真白は、クラスメイトたちとありふれた日常を送っていた。

「真白、お前また筆記学年トップだったんだって?すげーな。」

「命力がうまく扱えない俺は座学を頑張るしかねーの。」

中学からの旧友の奥山洸と先日行われた試験について話していたとき、

「座学はトップでも命力実技ではぶっちぎりのドベだからねぇ〜。」

同じく中学からの旧友の下山凛が真白をからかいながら会話に割り込んできた。

「…凛、お前の座学は底辺だろ。ちょっとは勉強しろよ。」

「あたしは命力実技で稼いでるからいーんだもーん。にひひ〜。」

「凛のは命力をコントロールしてるんじゃなくてそのまんま放出してるだけだけどな。」

げんなりする真白とお気楽な凛、それに調子を合わせる洸という役回りの会話が成り立っていた。

真白は座学成績は優秀、命力制御はからっきし。凛はその真逆。洸は両方とも可もなく不可もなくという感じである。

「な〜んで命力制御できないんだろうねぇ。座学の反動かなぁ?」

また、凛がからかう。毎度のことなので真白はうんざりしつつ、想いを過去に馳せる。




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