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第一章三節 計画通り(´ー`)クックック

最後らへんがやっつけなんで改変を行うかもしれないです。

今期アニメのささみさんって面白いよね…何をやってるんだ受験生…

「不味いな…」

霧人たちは階段を降りて、昇降口まで来ていた。

―――委員長たちはもう到着しているか?

辺りにはまともな人間は自分達を除くといない。

「走るぞ」

霧人はそう言った。

狂人が昇降口のの前の廊下に三体、昇降口の外に出る扉の前には2体いた。


ここは狂人が多すぎる。

ここの敵を全滅させるのはムリだ。



霧人は走り出した。

槍で向ってきた狂人を突いて、足を払い転ばせる。

通るだけなら倒す必要はないが起き上がって追いかけられるのも厄介なので殺しておく。


「急いで出ろ!」

この学校は上靴が体育で使用するものと同じのを使っているから動きづらいといったことがない。

外に随分と雪が積もってきていた。

この靴では明日の朝とかに凍られたら転ぶだろうな…。

「部活棟まであと少しだ!頑張れ」

戦闘を陸上部の黒田が走ってその後ろを斉藤が走っていた。

霧人は一団より少し遅れて走っていた高木の隣について励ます。

「もう少しだ!」

背後からは3体の狂人が追っかけてきていた。


二人を除いた一団が部活棟まで辿り着いた。

「急げ!」

慎太郎が二階の野球部の部室の窓から叫んだ。

―――先についていたのか…。よく見つからずにこれたな…。

部活棟の周囲には狂人がいなかったので霧人は慎太郎たちが狂人を上手くやり過ごしたのだろうと判断して感心した。


その時であった。

入口が閉ざされた。


斉藤によって



「バカ!何してやがる!」

そんな霧人の叫びを無視して斉藤は何かをぶつぶつと呟いている。

―――気でも狂わせたか

田中が開けようとするが斉藤は言葉じゃない何かを叫んで頑なに開けさせようとしない。


「くそっ!こっちだ!」

高木の手を掴むと引っ張って部活棟の横にある倉庫へと向った。

「一旦、やり過ごす!!!」

そう叫んで倉庫へと向う。


高木は辛かったが霧人が励ましていたので全力を振り絞って走った。

「よし鍵も掛かってない、入れ!」

霧人は重いスライド扉を閉めると鍵を掛けて槍で扉を開かないようにした。

「手伝って!」

色々仕舞ってある重そうな棚を扉の前において二重で開かないようにする。


「ぜぇぜぇ…はぁー」

「大丈夫か?」

霧人は壁に寄りかかり荒い呼吸をしている高木に言った。

「うん、大丈夫、ぜぇぜぇ…軽い…喘息…」

「喘息?本当に大丈夫か?」

霧人は本気で心配になって訊ねたが高木は発作という程でもないわ、冷たい風に弱いのと言って微笑んだ。

「薬は?」

「鞄の中…」

霧人は下唇を噛んだ。


このまま、症状が悪化するかも知れないが取りにいくのは可能だと思うが結構なリスクはある。

しかし、この先必要になることもあるだろう。

―――薬局で手に入る品でもないが…。

高木はヒューヒューと呼吸をしている。


扉を叩く音は止まない。

がしかし、扉が破られることはなさそうだ。

―――こいつ等の力は俺らと大差ないのは間違えなさそうだ…

霧人はそのように考察した。

空気が酷く冷たく寒い。





慎太郎はイヤホンを使ってラジオを聴きながら田中と斉藤が争うのを見ていた。

「おい、お前!何で閉めたんだ?」

田中が斉藤の襟元を掴んで叫んだ。

―――さっきは自分も同じことをしていたじゃないか

慎太郎は内心でそう思いながらそれを叫ぶな、狂人が寄ってくると言って止めた。

斉藤は黙ったままで何も話さない。

「とにかく、今はどうするかを話そう。」

慎太郎はイヤホンを外してあくまで冷静に言った。


「現在、霧人たちは倉庫に立て篭もっているが破られる気配はないようだ。」

慎太郎は部室にあるベンチに腰掛けた。

「彼を失うのは大きな痛手になるであろう。そこでだ」

斉藤に向って指差した。

「ここにキーがある。このイニシャルの会社の車はここの駐車場には一台だ。」

キーを斉藤に向って投げる。

斉藤は両手で受け取る。


「私と田中先輩と数人で狂人を陽動する。」

慎太郎の発言に井上いのうえ 正一しょういちが問い返す。

「待て、陽動って俺らであいつらを引き付けるのか?」

「そうだ、俺らが引き付けている間に斉藤を車に乗せて、救出させる。」


「大丈夫だ。手は見つかった。」

慎太郎が意味深げにニヤリと笑った。














時間は夜明け。

この狂人の性質についてラジオで話していた。

つい先日に海外のある町で起った暴動と酷似している。

そして、政府がその時の狂犬病のような状態のデータを公開したのだ。

狂人は血を吸う。

これによって吸血鬼と呼ばれている。

彼らは血を吸うときに体内で吸った血が固まらないようにあるものを注入するらしい。

ソレによって人間の体は変質、吸血鬼の仲間入りだ。

温度とかに関係なく、この注入された物は働いて吸血鬼にする。

これは冬のこの東北でも吸血鬼が出たことと海外のある町が熱帯の熱い町でも発生したことからそのように考えられている。


性質一。強い光に弱い。

太陽光などで照らされる昼間は強い光のせいで吸血鬼の目は見えなくなる。

よって慎太郎たちは夜明けを待った。

日が校庭を覆うと同時に作戦開始。

「よし、行け!!!」

慎太郎が門を開け放って叫んだ。

メンバーは慎太郎と斉藤、田中、正一と剣道部である沼田ぬまた 加奈子かなこ

叫んだことにより慎太郎の方に吸血鬼が一斉に向いて走り出した。


性質二。音に反応する。嗅覚も効くがそこまでではない。


斉藤は音を立てないように駐車場へ行った。

彼はエンジンを掛ける。

慎太郎は斉藤がこのまま逃げると確信していた。

だからソレを利用する。


「うわああああああ」

斉藤は車のエンジンを掛けると校門へ走って行った。

車は吸血鬼を引きながら外へ走り去って行った。

吸血鬼は音に引かれて車を追いかけていく。


「裏切られるなら…それを利用するまでだ。」

斉藤には吸血鬼の性質も何も教えていない。

「あの野郎!」

田中が声を抑えて言ったが慎太郎は気にしなかった。

何かが衝突した音が聞こえた気がした。

その後に続いて爆発した音が聞こえた。

「計画通り」

慎太郎はそう呟く。

―――初心者が雪道なんか運転できるものかw









霧人は妙だと思った。

日が明けたのはわかったが扉を叩く音が消えた。

すると声が聞えた。

「霧人君!高木さん、大丈夫!?」

「起きろ、手伝って!」

高木を叩き起こして霧人たちは扉の前に置いておいたものをどけて扉を開いた。

強い太陽光が二人を襲った。

咄嗟に手で光を遮る。


「無事そうでよかった。急ごう。吸血鬼が戻ってくる。」

慎太郎が二人の無事そうな様子を見て言った。

「吸血鬼?」

怪訝そうに高木が問うが慎太郎は後だといって、残してきた人たちを迎えにいった。

その後、吸血鬼についての説明を一通り受けた後に霧人たちは出発した。


最悪の情報が一つあった。

この暴動はこの市でしか起っていない。

政府はこのエリアに吸血鬼を封じ込むためにエリアの外への道を潰し、軍を配備して囲んでいる。

霧人たちはここからこの町から脱出することはできなかった。

映画とかの流れなら爆撃だってされるやもしれん。


「物資の保護をしたい。警察はラジオによると撤退しているらしい。保護はもうないと考えた方がいい。」

霧人たちは道路を歩きながら話していた。

すると誰かの腹が鳴った。

―――俺の真後ろから聞えたから…黒田さんか?

振り返ると黒田は顔を赤らめて睨んできた。

聞えたのか?といった感じで黒いオーラを出して睨んでくるので霧人は目を逸らし、前を向いた。

―――聞かなかったことにしよう。


「この角曲がったらコンビニだよな?」

正一に訊くとそうだったなと答えたので慎太郎に言った。

「腹減ったからそこで休もうぜ。物資も盗れるしね」

「盗るって本気?」

佐藤さんが霧人に訊いてくる。

「勿論だよ、略奪とか起きないの日本ぐらいじゃないの?それに俺は32円しか持ってないからどちらにせよやるよ」

「俺はそういうのはじめてだ~」

正一がわくわくした様子で言っていた。

「初めてじゃなかったら友達やめるぞ」

慎太郎が正一にバシッと言った。

ほんとうだよーやったことないよーと正一が話している横で田中は滑って転んだ。

「大丈夫ですか、先輩」

「大丈夫、大丈夫、それより先輩はいらんよ。」

「あそうですか、じゃ田中、大丈夫か?」

舞の切り替えの早さに田中は驚きつつもそんなかんじでと言っていた。

真由と沼田は何やらアニメについて語っていた。


―――集団下校か!!!

霧人は心の中で叫んだ。

彼の中では密かに集団下校に関するブラックエピソードが蘇ってきていて、霧人はげんなりしていた。

それを見た佐藤は本格的に霧人のことを心配しだした。

「大丈夫?」

「ハッ!え?何?ぜっんぜん問題ないよ」

心配そうな目線を向ける佐藤に霧人はどもりながらも返事をする。


「お、見えてきたな…シッ―――!」

慎太郎が霧人たちを黙らせた。

霧人は慎太郎の目線を追うとコンビニの近くまで来ていたことに気がつく。

しかし、コンビニ前には吸血鬼が6体も徘徊していた。


「こいつらを抜く危険を犯す必要はないよな?」

霧人は慎太郎に言ったが彼はこのコンビニをスルーする気はないようだ。


「簡単だ、奴らを音で誘き寄せる。」

昼間の吸血鬼は太陽光で目が見えないのだ。

慎太郎は道路に停車していたトラックに向けて小石を投げた。

ガンッと軽い音を立てて小石はフロントガラスに当たった。

吸血鬼はそれに気がつくとトラックに向けて走って行った。

合計6体もの吸血鬼がトラックへと突っこんでいった。

見ていて大変滑稽な光景だったので口の端を吊り上げながら霧人はコンビニに向った。

雪で足を取られながらもコンビニに向って走った。

雪を踏むザクザクという音で吸血鬼は近づいてくるもフロントガラスから抜け出すのに手間取り、慎太郎が投げた雪球が電柱に当たる音を聞いてそっちの方に行った。

―――昼間ならいくらでも出し抜けるな


音を立てずにコンビニに入ると緊張の糸が一気に解けた。

「はぁ~、疲れた」

肩をぐるぐる回しながら商品にサイダーのペットボトルを手にとってキャップを回して口にする。

「本当にやってまうおめでとう、どんまいんだ…」

「非常事態だ。手段は選べないさ」

慎太郎も茎わかめを口に放り込んでいた。


「一時間位、グダグダしたいわ」

カウンターに腰掛けながら真由が言った。

「とりあえず、奥を見るか」

このコンビニの奥には休憩室のようなものがあって店員が休憩を取れるようになっている。

ロッカーを開くと色々出てくる。

主に私物だから役立ちそうなのはリュックくらいだ。

霧人はこれを目的で開けたのであったが。

リュックに食料をいれた。


「うっ、トイレ、トイレっと」

霧人は便所に駆け込んだ。

―――すると便座に誰かが腰掛けていた。


………佐藤さんか………


…………………………………………

―――あ、どうしようコレ。土下座か?土下座なのか?

佐藤は顔を真っ赤にしている。

我に戻った霧人はごめんなさいと叫んでトイレを出て行った。


ふぅと息をついたところで背後から首に誰かが突進して来た。

霧人は見事に顔面から地面に倒れた。

鼻を押さえて立ち上がると黒田が鬼の形相で睨んでいた。


「ついに本性を現したな!根暗変態め!!!」

「根暗変態って…」

「しねぇぇぇぇ」

黒田は容赦なく陸上で鍛え上げられた足で霧人の足を蹴った。

レンガで叩かれたような衝撃が足を襲う。


「うーぎゃぁぁぁぁぁあああああああ」




―――くっそ、この状況になって何でアニメみてーなことを…!

足を擦りながら霧人はしゃがむ。



この後、女子と霧人の仲が一気にかけ離れたらしい。

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