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第24話 橋作り

 俺はもうVを卒業する。ぜったいね。約束だよ。転生もしないぞ。


 昼の部。

 とりあえず焼いた炭を花畑に放り投げて蜂蜜を生産する。

 花畑はすっかり育ち、見上げるほどだ。焼くだけで殲滅出来て、自エリアのドロップだけで更に育つ。9マス分まとめて花畑にしているので、しっかり手入れをすれば全体の底上げも早いはずだ。


 さて、海エリアからスキルを取りたいが毒が無い。毒を手に入れるには蜂蜜が欲しい、蜂蜜は花畑の焼け待ち。というのが今の状況。半端な時間だ。


 適当にスライムを狩ってもいいんだが、今日は川に橋をかけることを考えよう。

 幅はおよそ3メートル。板を買ってきてホイッと渡す、ってわけにはいかないサイズだ。

 戻ってPCで検索してみよう。


 ひとまず仮設橋で検索してみると、支柱がどうの渡し板の材質がどうのとややこしいことが出てきた。

 言うまでもなく俺に土木工事の知識など無く、支柱の埋め方すら分からん。一から勉強するってのもなぁ。


 あの世界では、それっぽい物だと判定されたら後は勝手にそうなってくれるんだ。橋が渡されていればそれでいいはず。


 Q,橋とはなんぞや?

 A,はしとは、川、谷、道路、鉄道などの下にある障害物を越えて、人や車両、物資などを通行させるために架けられた構造物のこと。


 という事なので、ある程度の耐荷重があって実際に通行できればいけるんじゃないか?

 思いついたのは、自衛隊が使うという簡易の仮設橋だ。短時間で展開できて車両も渡れるという。


 早速調べてみたが、結構大変そうだ。しかもデカイし重い。というか市販されてなかった。


 他にも簡易橋を探してみたが、これといって良さそうな物がない。

 工事用の足場も意外と高いし、支えがないと自立は難しいんじゃないか?


 どうすっかなーと探していたら見つけた。ラダーレールだ。

 トラックに車を積み込むのに使う足場。これだって一応橋の要件は満たすだろう。


 これだと決めて通販を調べるが、3mを超える物は少ない。

 2m程度なら1万円台であるが、3m超えは小型重機用の物しか無いようで価格は10倍を越えていた。

 まぁいいか。クレジットカードで買っておけばどうせ支払う前に俺いなくなるし。

 モラル?俺もうほぼ人間じゃないし人間のモラルは別にね?むやみに人を害さないだけで大したもんだと思ってるよ。


 今後の事も考えて、18万円の物を5つ頼んでおいた。

 俺のクレジットカードの限度額は150万だ。大した稼ぎも無い男に限度額UPを何度も勧めてきたのは悪手だったなぁ。


 購入手続きをして草原に戻ったら、花畑は全部焼けた後にドロップを再吸収してクッソ高く成長していた。

 やる気が無くなって引き返した。




 あーもー嫌になっちゃったなぁ。折角頑張ろうと思ってたのになぁ。

 まだ夕方でもない半端な時間。ドカ食い気絶部を開催するのもありだが、今日は変身して町を歩いてみるか。


 素っ裸になる。前回はブサ猫で遊んだが、今回は美猫にしようかな。

 でも美猫になって可愛がられてって何かツマランな。猫にまでルッキズムを持ち込む連中に媚びてもしゃーない。

 んー、虎かジャガーなら?面白く……は、無いな。


 フ◯ッシーとかどうだろう?最近テレビでも見なくなったしな。

 流水キックで駆け抜けるフ◯ッシーとか最高に……パシャパシャされてウザそうだ。


 いっそVtuberの姿とかどうだ?リアルに存在する格好じゃなくてもいいんだし。

 いやこれもパシャパシャされてウザイか。


 目立つ物になればパシャパシャされるご時世。もう開き直って行くか。


 俺はドラゴンに変身した。直立しても高さ2mほどの小さなドラゴンだ。

 トゲトゲで可愛らしさの無いタイプ。迫力が足りないが、後で大きくすることは可能だ。


 気分良く外に出た。I can fly!

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