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第18章:日本、アフリカの大地を掴む

1857年夏、アフリカ大陸。

アジア、インド、東南アジア、オーストラリア、ニュージーランド、そしてアメリカとの同盟を固めた日本は、次なる目標としてアフリカに目を向けた。2025年の技術と莫大な経済力を武器に、現地の総督や勢力を次々と買収し、アフリカを日本の影響下に置き始めた。欧米諸国は、もはやその勢いを止める術を持たなかった。


日本の外務省では、林美咲大臣と田中が新たな戦略を練っていた。

「アジアとアメリカは我々の手中にある。アフリカを押さえれば、世界の資源と市場が我々のものだ」

林が地図を指すと、田中が頷いた。

「アジアと同じ手を使います。現地の総督と勢力に金と技術をばらまき、味方に引き込みましょう」

1857年6月、海上自衛隊の艦船と飛行機を伴った使節団が、アフリカ西海岸へ向けて出航。船には自動車、機械、医療品が積まれ、交渉の準備が整った。


最初の標的は、西アフリカの英仏植民地。シエラレオネの英国総督、ヘンリー・ブラックに日本の使節が接触した。田中が提案を切り出した。

「総督閣下、イギリス本国は貴方を重税で縛る。我々が貴方の地域を5億ポンドで買い、貴方は知事として残れます。利益の3割も差し上げますよ」

ブラックは驚きつつ、日本の「トヨタ」自動車と「ラジオ」を見せられ、心が揺らいだ。

「5億ポンドだと? ロンドンは俺を見捨ててる…日本に売るのも悪くないな」

田中が映像装置で日本の力を示すと、ブラックは決断した。

「よし、日本に付く。だが、本国にバレたら…」

「我々が守ります。安心してください」

シエラレオネは日本傘下に入り、金鉱と農産物の交易が日本に流れ始めた。


日本は植民地総督だけでなく、現地勢力にも手を伸ばした。ガーナのアシャンティ王国では、王のアサンテヘネに使節が訪れた。

「イギリスは貴方の土地と金を奪う。我々が支援します。武器と機械で貴方を強くしますよ」

アサンテヘネは日本の「ライフル」と「トラクター」を手に目を輝かせた。

「これでイギリスを追い出せる! 日本は我が友だ!」

日本は武器と技術を提供し、アシャンティを反英勢力の中心に。イギリス忠誠派の商人たちは、

「日本が先住民を武装させた…我が支配が終わる!」

となすすべなく嘆いた。


東アフリカのザンジバルでは、オマーン系スルタンに日本が接触。

「貴方の香辛料と象牙を我々が買い、5千万ポンドで貴方の港を管理します。貴方はスルタンとして残れますよ」

スルタンは日本の飛行機を見て即決。

「イギリスより日本の方が頼りになる。取引だ!」

ザンジバルは日本に経済を握られ、東アフリカの交易が日本にシフトした。

南アフリカのケープ植民地では、英国総督に同様の提案が。日本の巨額出資と軍事力に押され、

「ロンドンに逆らえない…だが、日本に売るしかない」

と屈服。ダイヤモンドと金の鉱山が日本の手に渡った。


ロンドンでは、アフリカからの報告に閣僚が震えた。

「シエラレオネが日本に買われた! ザンジバルも、南アフリカも…我が植民地が消える!」

外務大臣パーマストンは絶叫したが、海軍大臣が冷たく告げた。

「インド沖で敗れた我々に、日本を止める力はない。艦隊も飛行機も敵わない…」

フランスも同様に、パリで嘆いた。

「西アフリカが日本に奪われた。我が帝国はどうなる?」

欧米諸国は、日本の経済力と軍事力に圧倒され、なすすべもなく後退した。


日本はアフリカ各地に拠点を築き、影響を広げた。


「トヨタ」のトラックが農産物を運び、「ホンダ」の機械が鉱山を効率化。現地住民は「カップラーメン」を食べ、「ラジオ」で日本の音楽を楽しんだ。アシャンティの若者は、

「日本のおかげで腹が減らない。イギリスよりずっと良い!」

と歓迎した。


日本は現地勢力に武器を供与し、反欧米の動きを加速。アフリカ王国の首長たちは、

「日本が我々に力をくれた。欧米を追い出そう!」

と団結。日本の飛行機が上空を飛び、欧米植民政府を威圧した。


東京で、田中は林に報告した。

「アフリカの総督と勢力が我々に靡きました。資源と市場が我々の手中に。欧米はもう手出しできませんよ」

林は地図を眺め、笑った。

「アジア、アメリカ、アフリカ…次は南米か、それとも欧州の残りを固めるか。世界が我々の色に染まるね」

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