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月桜学園シリーズ  作者: 月影 紗夜
一巻 私がモテるとかありえない
9/18

あなたのknightになりたい

家に帰ると朔が「晩御飯はこれ」と出してきたのは唐揚げと味噌汁とご飯だった。


私は「ありがとう。いただきます」と言って食べ始める。


今日は勇気を出して「あのさ、朔。蛍は月空学園に通っているの?」と聞くと

「お前、なんで知っているんだ?」と聞かれて「楓君に聞いた」と答えると「楓君?あぁ朝影さんね」と呟き「あの子って…」と朔が言いかけやめた。


そして、「兄貴と部活が同じだった子だよ」と言った。

そうだったんだと思っていると「兄貴、何部だと思う?」と聞かれて「美術部?」と聞くと「正解」と朔が言う。

「朝影さんと仲良くするのはいいと思う」と言った。


朔から進められるとは思わず驚いていると「でも、朝影さん。なんで隠しているんだろうな」と朔が呟いた。

「何を?」と聞くと「俺からは、言わないでおくよ」と言われた。

私はわけがわからないまま、明日になるのを待った。


次の日、学校に着くと楓君に話しかける。

「私に隠し事しているって、ほんと?」と聞くと「バレっちゃった?」と言われて「えっ?」と言うと「楓、実は女の子なんだよね」と言った。

「はい?」と言うと「夏純ちゃん。もしかして気づいてなかったの?」と聞かれ頷くと「そっか、まぁいいよ。

多分、疑問に思っているんでしょうね。

どうして男子っぽく振舞っていたのか。

この際、全部、教えてあげる事にする。

楓は月空学園に居た時、美少女で皆の人気者だった。

蛍先輩とは部活が同じでよく話していたの。

だけど、蛍先輩には好きな人が居た。

それが、貴方だった。

だから楓は、貴方を奪ってしまえばいいと思って、月空学園に編入した。

頭は良かったから合格は出来た。

カッコよくなるために髪をバッサリ切って。

だけど、蛍先輩と同じ過ちは犯したくなかったから、わざとこの瞳を隠せるように前髪を伸ばした。

最初は、恋におとしたかっただけだったんだ。

だけど、夏純ちゃんはこんな楓に優しく接してくれて気づいてしまった。

この子の友達で居る事が幸せだなって、次第に、蛍先輩が好きだった事なんかより夏純ちゃんを守りたいと思った。

自分勝手なあの三人から守れるのは楓でありたいって思ったの。

蛍先輩について話された時には驚いた。

だって、彼が言っていた事と貴方が言っている事と違うかったから。

視点が変わると世界って変わるね。

楓、夏純ちゃんの事が好き。

自分を守る事を忘れてしまっているあなたのknightになりたい」と言った。

私は思った。女の子の友達、初めて出来たなって…。

ありがとう。

「楓ちゃんは、私にとっても大事な友達だよ」と言うと

「夏純ちゃん。ありがとう。

後、楓の事は楓って呼んで、楓も夏純って呼ぶから」と楓は言った。

そこに風神君がやって来て「夏純、今日の放課後空いているか?」と聞かれ小夜君と約束をしているのを思い出して「空いてない」と言うと「いつなら空いている?」と聞かれ「土日」と言うと「はぁ?」と言いながらも「それなら、丸一日貸してもらうからな」と言って今度は私が「はぁ⁉」と言うと「いいだろ」と言う。

「じゃあ土曜ね」と言うと「オッケー」と言って自分の席に戻って行った。

楓が「颯君ってやっぱ強引だよね」と言うけど「いいのよ」と私が言うと「颯君の事、好きなの?」と聞かれて「そ、そんなわけないでしょ⁉」と言うと「怪しいなー」と言われる。

けど本当に好きじゃないんだってば!

その時、木村さんがやって来て

「七夕さん。私、颯君の事、好きなんだけどね。

七夕さんって仲良いし協力してくれない?」と言ってきた。


茫然とする私に楓が「そういうのやめてもらえますか?」と言うと

「朝影さんでもいいんだけどね」と言う。

楓は「颯君の事が本当に好きなら自分で頑張ればいいじゃないですか」と言う。

すると、木村さんは

「そうね。私って可愛いしきっと告白すれば上手くいくわ」と言って居なくなった。

私はもう声が出ない。木村さんが風神君が好きなんて…。


なんでこんなに苦しいんだろう。息が詰まって仕方ないよ。


私は、この苦しさを体調が悪いせいにして誤魔化した。


その時、楓が「そうだ!日曜日は一緒に蛍先輩に会いに行こう」と言ってきた。


私は小さく頷く。

すると、楓は「じゃあ、連絡しとくね」と言った。

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