表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月桜学園シリーズ  作者: 月影 鈴夜
一巻 私がモテるとかありえない
21/21

彼の笑顔を見つめていた

気づくと朝になって居た。


目の前には担任の先生と颯。

「?」と思っていると二人が安心している。


周りに天海君や楓や翠ちゃんも居る。体が痛い。火傷の跡がある。


足に擦り傷もある。

でも、颯の姿を見た途端、その全部がどうでもよくなる。


楓が「心配した。守れなくてめっちゃ悔しい」と言い颯を睨む。


颯は「俺の為に、サンキューな」と呟き「火傷…ごめんな」と言われる。


翠ちゃんは目のふちが赤い。泣いていたのかな?


天海君は寂しそうに「無事で…よかった」と言った。


彼は私の髪をなでると「バカ…」と呟いた。

その瞬間、彼の瞳から涙が零れた。


えっ?と思っていると「目に、ゴミが入っただけだし」と天海君は言う。


そして、天海君は出て行った。

颯は何も無かったのかなと思っていると


「しばらく安静にしとけって言われた」と言っている。


当たり前じゃない。十mくらいの高さから飛び降りたのだから。


颯は私の傍に来ると「夏純は俺の命の恩人だな」と言った。


顔が熱くなる。心が温かいものに包まれる。この気持ちは何?


意識が無くなる前、気付いた気がするのに思い出せないよ。


でも、今はそれでいいのかもしれないと思った。


だって、こんなにも幸せだから。

彼らと居れる事が、友達が居る事が。


結局、小夜君とは会えないまま私の野外活動は幕を閉じたの。


火傷も大したことなくて二週間後には治っていたよ。


あの時、走って塔に行って良かった。先生には散々二人して怒られたけど。


翠ちゃんは羨ましそうにしながらも木村さんのように虐めて来る事はなかった。


今は、前よりも友達になれた気がするくらいだよ。


小夜君は火傷の事、凄く心配してくれた。二人きりの時、怒られたし…。


櫻羽先輩は心配しながら颯の事、怒っていたよね。私が悪いのに…。


天海君はあれから全然、話せていない。

でも、いつもさりげなく助けてくれる。


ありがとうって言った時には去って行っちゃうんだけどね…。


木村さんの嫌がらせはエスカレートするばかり…。


先生も頑張ってくれているみたいなんだけどね。


楓は前よりも親しくなれた。本当に優しい。

だけど、今も蛍の事…好きだよね。


私、どうすればいいのかな?


朔は最近とてもカッコよくなった。女子が騒いでいる。凄いよね。


蛍は最近、とても本気みたいなのよね。家に毎日やって来るし…。


お母さんは朔と蛍、どっちが好きなのか楽しそうに聞いて来るしっ!


まぁ、まだまだ悩みも尽きないけれど私、元気だよ!幸せだよ!


幸せって思えるようになったのは他でもないあいつらのおかげだよ。


最初は興味なかった。でも、今はそう思わない。


人気でも、人気じゃなくても彼らは私にとって大切な人だから。


最近、知ったんだけどマネージャーの仕事って色々あるんだって。


まぁ、私は普通のマネージャーじゃないけどね。


ふと誰かの手が私の頭の上に乗っているのに気づき「うわっ!」と言うと颯だった。

顔が熱くなる。いきなり何よと言おうとしていたら彼が


「これからもよろしくな!夏純」と無邪気に笑って言ったの。


私はそれ以上、何も言えないまま彼の笑顔を見つめていた。


一巻 fin



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ