表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月桜学園シリーズ  作者: 月影 鈴夜
一巻 私がモテるとかありえない
14/21

幸せな日

家に着いたのは夕方の六時。

颯は「お前って夜中にいきなり家に来たら引く?」と聞かれ「別に」と言うと「そっか」と言い「じゃあ、またな」と言って帰った。


なんであんなに挙動不審だったんだろう。

家に戻ると朔が「そういや夏純。

今日の夜の0時にベランダで待ち合わせな」と言ってきた。

「はーい」と答えながらも不思議に思う。

明日ってなんかあったっけ?


その後、朔は帰って行きスマホを開くと櫻羽先輩から「いつも何時に寝ているの?」とLINEが来ていた。

「十二時ごろです」と送る。

あっ。小夜君からも来ている。


「明日って会える?」明日かー…蛍と会うだろうしちょっと難しいな。


「朝の八時までなら空いているよ」と送る。


そして、0時になり私はそっとベランダに出る。

すると朔が居た。


隣のベランダにね!朔が「はいこれ。誕生日おめでとう」と言ってくれた。


中身を開けるとそこには小説が入っていた。

「あっこれ私が好きな小説の新刊!」と喜んでいると朔は「喜んでもらえてよかった」と言って家に帰って行った。


夜空を見上げると星が綺麗に輝いている。

その時、道路から「夏純!」と颯の声が聞こえて驚いていると「誕生日プレゼント持ってきた」と彼が言う。


私は慌てて家を出る。

門に来ると「ほらよっ」とプレゼントをくれた。


「ありがとう」と言うと「夜遅くにマジでごめん」と言い「まさか会えると思ってなかったから」と颯が笑う。

クールな彼が笑うと世界が輝いて見えるの。


っていうかこいつほんとにクールかな?

皆、見る目無いんだね、きっと。


彼はクールなんかじゃない。

ただの不器用の塊だ。

そこに櫻羽先輩とも鉢合わせる「えっ⁉」と言うと櫻羽先輩は「風神に先越されちゃった」と笑っている。


今年の誕生日はなんて素敵なんだろうと私は思った。


ふと颯のプレゼントを開くとそこには今日、昨日?ほしいと思ったアクアマリンのネックレスが入っていたの。

「えっ⁉」と思わず言うと颯は「嫌だったか?」と


聞かれ「その逆よ!」と言うと颯は嬉しそうにするがこれ、本当に貰って良いの?


五万近くもしていたのにと思っていると「お前にあげたくて買ったんだ。今更いらないとか絶対言うなよ」と言われて胸がドキドキした。


颯はネックレスを箱から出すと私の首に付けてくれた。


息が止まる。ドキドキする。今が夜で良かった。

暗くて分からないよね。


颯って本当に距離感バグり過ぎだよ。

もうどうしよう。心臓がおかしいよ。


その時、櫻羽先輩が「これ、俺からの贈り物」と言って十二本のバラと、可愛いヘアピンを貰った。

バラって…気取り過ぎでは?


っていうか本当に櫻羽先輩ってチャラいんですけどっ!


そうして二人は帰って行き私はふと小夜君は来なかったなと思った。


寂しい…あんなにも話したのに…毎日、放課後一緒に過ごしたのに…。


寝る時も頭には小夜君との色々な会話や景色が思い出されていた。


颯が素敵なプレゼントくれたのに…何落ち込んでいるの?私…。


明日は蛍と会うのだから早く寝なくっちゃ。五時には起きなきゃ。


そうして、眠りに着き。朝起きると私は朝ご飯を食べる。


服装も可愛くして髪を結んで六時には準備が出来た。


ゆっくりしようと思っていたその時だった。

ピンポーンとインターフォンが鳴る。


えっ!と思って出ると「夏純さん居ますか?」と小夜君だった。


「私です。すぐ行くので」と言って玄関を飛び出す。


私服の小夜君、初めて見た。青空の中に彼が輝いて見える。素敵…そう思った。


小夜君は「七夕さん。誕生日おめでとう。これ、僕からのプレゼント」と言って渡されたものは手作りの四つ葉のクローバーのしおりだった。


「私が、本好きなの知っていたの?」と聞くと

「風神がいつも本、読んでいるって言ってたから」と無表情で答えるけれど嬉しい。

これが彼の私だけに見せてくれる顔だって知っているから。小夜君は「っていうかさ。風神と櫻羽先輩おかしい。

朝の五時までは補導されるって知らないのかよ。

なんで僕が遅いみたいに思われなきゃいけないのさ」と言う。

あっ確かに!と私が納得していると


「だろ?」と言い「まぁ誕生日だって知ったの、昨日の六時だったっていうのもあるんだけど…」と言う。

「えっ?」と私が呟くと「六時から慌ててプレゼント探したんだよ。

でも、近くに店ないし…その時、しおり作ってあげようって思いついて…でも、幸せになって欲しいから四つ葉のクローバーも使いたいなって思って公園に行って何時間も探したんだ。

そうしたら見つかって…夜中も必死にこれを作ってたんだよ」と小夜君は言った。

私、本当に嬉しくて幸せで仕方なかった。

忘れられてなんかなかったのが


とても嬉しい。

私、小夜君の事、きっと…いやそんなわけないよね。


何かの間違いだよね。

「小夜君。本当にありがとう。めっちゃ嬉しい。私って幸せ者だね」と言うと小夜君は「じゃあ、僕も幸せ者だね」と言い 「また明日」と言い帰って行った。時刻は七時。

私はしおりを大切に抱きしめた。


こんなにも大切に思えるのはどうしてかな。

小夜君が優しいからよね。


その時、ある一言が思い出される。


『七夕さんは、きっと恋を知らなくてもいい。

僕が君に恋を教えてあげるから』


思い出すだけでドキッとする。ってなんなのこの気持ち⁉


私ってば、どうしちゃったのかな?

前はそんなにドキドキしなかったのに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ