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思えば不思議な初恋だった
その頃、楓は蛍に日曜日の事を話していた。
俺、時雨 蛍は、今一人考えている。
夏純の事は今でも好きだけれどもう傷つけたくないし自分も傷つきたくない。
思えば不思議な初恋だった。
夏純の傍に居るのは本当に居心地が良くて…。
笑顔の似合う可愛い子だった。
でも、俺と付き合ってから彼女からは日に日に笑顔が減りぎこちなくなり…見ているこっちが辛かった。
弟の朔に真実を伝えられた時には絶望した。
でも、離れたくなかった。
俺、弱くてわがままだから大切な人を守り切れなかったのだ。
話したい事だって本当はたくさんあった。
言いたい事もたくさんあった。
正直、会うのは怖い。何を言われるのか分からない。
隣の家にいるのに、もう何年も話していない。
こんなにも好きなのにな…俺ってバカだ。
陰口や悪口を言う奴らに負けたのだ。
彼女を守れなかったのだ。
ごめん、本当にごめん・・・今日もただ一人彼女に謝り続けていた。




