ちょっとした男の子だったお話第8話「ミルト女学校入学編3~自己紹介~」
この話は第8話です。まだ前の話を読んでいない方は先にお読みください。
前の話の終わりとこの話の始めは続けて読むことをおすすめします。
もしかしたら関西弁が入っているかもしれません。ご指摘いただけると幸いです。
by霧崎刀
「源雫です。好きなことは、ゲームです。一言は…これからよろしく!」と、まったく緊張していなかった。すると先生が、
「ゲームは具体的にどのようなゲームをしているんですか?」と雫に聞くと、雫は、
「銃とか使うゲームしてます!」と、元気に返していた。周りはほぼ知らない人だっていうのに。そして一つだけ、小学校からずっと得意な、女子っぽい事を思いついた。そしていつの間にか、一つ前の、月宮さんの番になっていた。
「月宮楓です。得意なことは…特にありませんが、よろしくお願いします。」というと、先生が、
「出席番号15番の人。前に来てください。」と言われ、教卓の前に立ち、決心していった。
「私は、山口葵です。得意なことは裁縫です。よろしくお願いいたします。」と言って、何とか乗り切ることができた。安心して席に戻ると、雫が、
「あんた裁縫以外に得意なことなかったっけ?」と言われてしまった。小中学校と家庭科は、10段階中、ずっと9か10であったが、裁縫以外、俺の得意なことで、女子っぽいものが、ほぼなかったのだ。
本当は、縄跳びや、数学などが得意なのだが、女子っぽくないので、やめた。そして1時間目が始まった。1時間目では、色んな教科の教科書、ワーク、あと何か2つ目の教科書みたいな、なぞの教科書を配られた。この高校では珍しく、現代文、古文のように教科が分かれることはない。
1つの教科が分かれることがないので、教科書1つが分厚く、かなりめんどくさそうだと思った。
そして2時間目は、とても広い体育館に、1年生が全員集まって話を聞くことになった。
1年生の担任の先生たちがたくさん並び、自己紹介を始めた。左の先生から自己紹介をし始め、
1年A組。理科担当。結構かっこいい先生。林拓弥先生。
1年B組。国語担当近所のお姉さんとしていそうな先生。小林神流先生。
1年C組数学担当絶対怒ると怖いタイプの先生。山田久島先生。
あとの人は、忘れた。なんやかんやありまして教室に戻って来て、休み時間になった。
そして俺は今一番まずいことになった。「トイレに行きたい。」ただ入ってするだけなのは分かる。でも
元男であるために、罪悪感がある。迷っていると、雫が来て
「今は女の子だし、女子トイレ入ってもいいでしょ?それかここで漏らすの?」と聞かれ、迷って、
結局、入ると、3つ個室があり、すべて使用済みだった。少し待ってようやく開くと、月宮さんがいて、
トイレを代わってもらった。チャイムギリギリで教室に戻ると、すぐにチャイムが鳴り、
3時間目のお題は、友達を作ろう!であった。先生は、
「みんなと話して、友達を作ってくださいね!」と言い、
「会議に行ってくるので、みんなで話してね!」と言い残し、会議に行ってしまった。
残された俺らは、みんなで話すことになり、一人の女の子が、黒板の前に立ち、急に俺の前に来て、
俺の顔を殴り、こう言った。
「お前うぜえんだよ。」と言い、もう一回殴ってきた。
次で、ミルト女学校入学編は終わりかな?
by霧崎刀