表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

厨二病の唄

厨二病の唄 (馬鹿野郎)

作者: サメ吉次郎

レタスはちぎったほうが苦みが出ないんだよ

そんな小さな気遣いを

「興味ないな」って聞き流してた

彼女が作る手料理を 黙って食べてた


今年も行く?って聞かれた地元の夏祭り

「マンネリだな」なんて言ってた


新鮮さがないと恋愛は

少し色あせて見えた


君が不満そうにふくれっ面してたのはいつまでだろう

言葉数が減ったのは?

いつから僕の隣で 遠くを見つめてたんだろう


二人は二つの個体であるのに

抱き合えば一つになったような気がして

僕のものになったような気がして

埋められない隙間に気付かずにいた

決定的になるまで僕は 

馬鹿みたいにすぐ傍で胡坐かいてた


マンネリなんかじゃ無かったんだね

積み重ねる思い出は強力で

また来ようねって約束が

二人の未来を(かたど)ってたのに

重ならない二人の隙間

埋めるのは重ねた思い出と

未来の小さな約束だったのに


失えば今更にすべてが語りかける

いつもの駅 カフェの空席 点滅信号

甘いポップコーン 2個入りのアイス

祭りのポスター 

添えられた小さなレタス



積み重ねた思い出は強力で

不意を衝いて心臓をきつく縛る

君の不在にまた気が付いて


息を止める

溺れそうで 

僕は息を止める


遅い反省 無駄な後悔

自分勝手で気遣いのできない男

馬鹿な男 本物の 大馬鹿野郎


雨でも降ってくれたなら

傘のない振りで濡れて帰れるけど

今は笑うしかない

馬鹿な男を笑うしかないだろ



嫌になるくらい青い空見上げて

君の心もこんな晴れかなと思う

そうだったらいい

それくらいは思う

馬鹿野郎から離れて君は正解だと思うから

どうか僕のことは思い出さないで

ああ思い出しても君はきっと溺れそうにならないね


はは 笑うしかない

馬鹿な自分を笑うしかないよな


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ