厨二病の唄 (馬鹿野郎)
レタスはちぎったほうが苦みが出ないんだよ
そんな小さな気遣いを
「興味ないな」って聞き流してた
彼女が作る手料理を 黙って食べてた
今年も行く?って聞かれた地元の夏祭り
「マンネリだな」なんて言ってた
新鮮さがないと恋愛は
少し色あせて見えた
君が不満そうにふくれっ面してたのはいつまでだろう
言葉数が減ったのは?
いつから僕の隣で 遠くを見つめてたんだろう
二人は二つの個体であるのに
抱き合えば一つになったような気がして
僕のものになったような気がして
埋められない隙間に気付かずにいた
決定的になるまで僕は
馬鹿みたいにすぐ傍で胡坐かいてた
マンネリなんかじゃ無かったんだね
積み重ねる思い出は強力で
また来ようねって約束が
二人の未来を象ってたのに
重ならない二人の隙間
埋めるのは重ねた思い出と
未来の小さな約束だったのに
失えば今更にすべてが語りかける
いつもの駅 カフェの空席 点滅信号
甘いポップコーン 2個入りのアイス
祭りのポスター
添えられた小さなレタス
積み重ねた思い出は強力で
不意を衝いて心臓をきつく縛る
君の不在にまた気が付いて
息を止める
溺れそうで
僕は息を止める
遅い反省 無駄な後悔
自分勝手で気遣いのできない男
馬鹿な男 本物の 大馬鹿野郎
雨でも降ってくれたなら
傘のない振りで濡れて帰れるけど
今は笑うしかない
馬鹿な男を笑うしかないだろ
嫌になるくらい青い空見上げて
君の心もこんな晴れかなと思う
そうだったらいい
それくらいは思う
馬鹿野郎から離れて君は正解だと思うから
どうか僕のことは思い出さないで
ああ思い出しても君はきっと溺れそうにならないね
はは 笑うしかない
馬鹿な自分を笑うしかないよな