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アニメ感想の部屋

なろうアニメ全18作品が活躍した2023年冬アニメ総括と感想

作者: fuuku

2023年冬アニメが終わりました!

私はなろう系・異世界物のアニメが特に好きで、それを中心に楽しんでいました。

皆さんはいかがだったでしょうか?


なろうエッセイをお借りし、いくつか紹介と感想を書かせて頂きます。(ネタバレはなるべく抑えます)

個人的な満足度という形で点数付けもします。私の中では50点いまいち、60点まあまあ、70点良作レベル、80点名作レベルで満足したというイメージです。

(評価基準についてはどくアニというアニメレビューサイトに大きく影響受けています)

個人的に作画よりストーリーが合うか重視する傾向があるため、個人的満足度で評価する以外に、作画やアニメの演出が良く、より多くの視聴者に薦められると思った度合いについてはおススメ度と、2つの基準で評価する方式を取ります。


※かなり長文になってしまったので気になるタイトルだけ見て頂いても大丈夫です


今期は小説家になろうで連載している、あるいは連載されたことがある作品が18作品と歴代で断トツに多く、記念になるべく追おうと14作品視聴したのでまずそちらを五十音順に紹介します。

・異世界のんびり農家

個人的満足度 80点 おススメ度 ☆4


闘病生活の末、命を落とした街尾火楽(ヒラク)。彼は神から授かった万能農具の力を借りて、強力な魔物が生息する森の中で農場作りに挑戦する。そんなヒラクの元に、吸血鬼やエルフや天使といった様々な種族が集い、村として発展させていく。


普通の異世界スローライフ物と思いきや、今期のアニメでもかなり尖がった作品で面白かったです。主人公が村長となり村がどんどん発展、キャラがどんどん増えていくのが特徴で、キャラを大切にしてないという批判もできますが、作者がゲーム畑の出身なのでむしろ1人1人を記号ととらえ拡張していくゲーム的な楽しさを味わえるアニメだと思います。ハーレム全開なので好みは当然分かれますが、とあるシリーズの上条さんもやっているヒラクの声優さんによる生々しさを感じさせない自然な演技が光っていました。女の子達が水田を作ったりブドウ踏みをしたりする様は絵的にも映える作品。そしてデフォルメキャラがめちゃくちゃ可愛い、OPEDも良く、終盤の村に新たな生命が誕生する展開も感動があって良かったです。

すっかりはまってラジオも楽しませてもらい、投稿も第2回、第3回、第6回と計3回採用頂きました。



・痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2

個人的満足度 70点 おススメ度 ☆3.5


VRMMO「NewWorldOnline」を始めたゲーム初心者の女子高生、本条楓。彼女はHNをメイプルとして初期ステータスを防御力に全振りして挑戦。持ち前の前向きさで運営の隙を突くような発見をしつつ、また親友でゲーム玄人のサリーの力も借りてゲーム内最強クラスに成り上がっていく。2期では引き続き奇想天外な力に目覚めつつ、運営を困らせながら新たな階層に挑戦していく。


コロナによる混乱でラスト2話は4月放送に変更になったため10話までの感想になります。

相変わらずのメイプルの大活躍に運営が振り回される話が続きます。似たような話が続くのは悪く言えばマンネリでストーリー重視の私には好みのズレる作品ではあります。例えば1人1人のオフラインの姿を描くなどすればストーリーに深みを持たせられるのかもしれませんが、実際のMMOなら相手のオフの姿を聞くのはやぼというもの。あくまで日常の疲れを癒してくれるアニメとして割り切って楽しませてもらってます。癒しアニメとしては作画が良さもあって1流ですし、MMOアニメとしてとらえても、登場人物が一言ずつ話すシーンなどで雰囲気出ていました。


※2023年4月末追記

延期になったラスト2話が放送されましたが、最終話はアニメーションに特に力入っていて見所も多く、良かったと思います。総評するとストーリーというよりアニメーションで魅せてくれる作品でした。満足度65点→70点に修正します。



・英雄王、武を極めるため転生す

個人的満足度 55点~75点 おススメ度 ☆3.5


その絶大な武力で巨大な王国を打ち立てた英雄王イングリス。年老いた彼は、さらに武を極めたいと願い、それはかなえられ未来の世界へと転生を果たす。しかしそれは騎士の名家の「娘」だった!持ち前の前向きさで好都合と判断したイングリスは幼馴染ラフィニアの従騎士として王立アカデミーに入学し、武を極めるため様々な人物に挑戦する。


OP見る限り一昔前に流行したようなイロモノ的な作品を予想してましたが、1話は赤子→5歳→12歳→15歳と、成長が丁寧に描かれており、無職転生のような壮大な物語が展開する期待までありました。ただし成長後は主人公が強者に次々と戦いを挑む脳筋ぶりが見所で、当初は面白かったのですが似た展開が続くので中盤以降やや飽きがあったかなと。コメディ要素もある作品ですが、食いしん坊ネタでほぼ占められていましたし。

ただ終盤の10話・11話で登場したショタの憎まれキャラ、イーベル。彼のヘイトを稼ごうとするキャラクターが、作画の画風に見事にはまっており、イングリスの行動に振り回されている所がギャグとして昇華されていて大変面白かったです。総評すると面白さにむらがあるけど見どころも強かった作品だったと思います。



・解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ

個人的満足度 80点 おススメ度 ☆4


魔王軍の暗黒兵士ダニエルは魔法が使えない理由で解雇宣告をされ、追放される。その後村娘マリーカと出会ったダニエルは人間族が暮らすラクス村で駆け出し冒険者としてセカンドライフをスタートさせる。


私は一時増えた系の追放物はそこまで好きではなく、序盤は正直合わないので切ろうと思ったくらいだったのですが、まさかここまで楽しめるとは思わず予想外でした。この作品の魅力は何といっても個性豊かなキャラが1人1人丁寧に描かれていたこと。なろう作品はwebだとキャラ絵を設定しないで済む分キャラ数が多くなって中にはおざなりなキャラも出るイメージですがほとんどのキャラに見せ場があり、無駄なキャラが全然いなかった気がします。

主人公が30代である理由もきちんと描かれています。1つは人生経験を積んだ人間ならではの判断力がストーリーの中で活かせていること。もう1つは年長者、兄貴分としての立ち位置です。中盤は冒険者の同僚に対する兄だったのですが、終盤まさかのキャラに対する兄としての立ち位置が描かれ感動しました。追放する側の扱いがおざなりに見えたのが中盤までの不満点でしたが、それは実は伏線で、終盤きちんと焦点を当てて描かれたのは大変良かったです。



・陰の実力者になりたくて!(2クール目)

個人的満足度 85点 おススメ度 ☆4.5


普段は実力を隠してモブに徹し、物語に陰ながら介入して密かに実力を示す「陰の実力者」に憧れる少年は、日々力を求めて修行してきたが、事故に遭い貴族の息子シド・カゲノーとして異世界に転生する。

これ幸いと妄想や暗躍に励むシドだったが、そんな中妄想で作り上げたはずの闇の教団が本当に存在、そしてノリで仲間にした少女達は七影と呼ばれる存在としてシドを崇拝し、シドと共に闇の組織シャドーガーデンとして暗躍することになる。


連続20話放送の2クール目。1クール目は血の多いハードな世界観の中の主人公たちのギャグ的な行動に違和感があったのですが、慣れてきた中盤以降すっかりこの作品にはまった自分がいました。特に後半ドエム・ケツハットとジミナ・セーネンが出てからは抜群に面白かったです。

この作品に出るキャラはシドを中心に1癖も2癖もあり予想外の行動をします。その結果何が起こるかというと、例えば移動中や何気なく会話するだけの、ほかのアニメなら普通に流すシーンでも、何かしでかしてくるんじゃないかと緊張、わくわくして見れます。後半武術トーナメントがあり、主人公最強物だとどうせ主人公が勝つだろうと冷めた目で見てしまいますが、影実の場合わざと負けることも頭に入れるような主人公なのでどうなるか予想がつかない楽しさがありました。2期も決まったということで今後も楽しみにしています。



・最強陰陽師の異世界転生記

個人的満足度 80点 おススメ度 ☆4


平安時代の日本を思わせる世界、そこの最強陰陽師であった主人公は、朝廷の裏切りに遭い、命を落とす。自らの秘術により貴族の少年セイカとして剣と魔法の異世界に転生した彼は、最強の陰陽術と強力な妖怪を従えつつ、前世の過ちを繰り返すまいと狡猾さを持って、平穏な生活を送ろうとする。


視聴前はよくある最強物に陰陽師要素がくっついた作品という印象があり、こういう作品はいわゆる出オチアニメになるのではとあまり期待してなかったですが大変面白かったです!陰陽師部分も丁寧でしたがすごいと思ったのはよくある最強物の部分。図式は1年前の失格紋のアニメに近いんですが、黒い部分ある主人公・芯あるヒロイン達・成長する憎まれキャラ・憎めない敵キャラ、1つ1つの最強物によくある要素を丁寧に作るとこんなに面白くなるのか!と昔からなろうを追ってきた身として少し感動しました。なろう最強物の教科書みたいな作品だったと思います。

最後の方は賛否分かれる内容ですが、主人公が最強なことで生まれる歪をどうするか、結構テーマ性が入っていたと思いました。



・ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ(2クール目)

個人的満足度 65点 おススメ度 ☆4


迷宮都市オラリオ。ダンジョンと通称される、壮大な地下迷宮を保有する巨大都市。そこで女神ヘスティアのファミリアに所属する駆け出し冒険者の少年ベル・クラネルは女性冒険者アイズと衝撃的な出会いをし、彼女に釣り合うような立派な冒険者になろうと急成長を遂げていく。4期では昇格ランクアップを果たしたベルが、仲間達と共にダンジョン未到達階層への遠征に乗り出すが、それは希望の見えない、とてつもない困難への道であった。


昨年夏放送の1クール目は仲間を結集して新たなダンジョンに挑むということで戦闘重視という作りでした。2クール目ではストーリーで新しい展開があると思いきや、戦闘戦闘会話戦闘戦闘休憩戦闘戦闘戦闘という感じでとにかく戦闘を貫くスタイルには、昔共感した現代RPG批判という記事で批判された、準備も含めた様々な要素がRPGの醍醐味なのに戦闘ばかりで主人公たちが冒険者でなくもはや戦闘者になってしまっているゲームを体験しているようで、いまいちはまれませんでした。

それでもここまで連続した戦闘の極限状態を貫いてくると伝わってくるものもあり、たしか18話目くらいで、積み重ねが結実してこの作品がめちゃくちゃ面白い!と感じる瞬間があったのも事実です。思えば2期では娼館を舞台にした抗争、3期では異なる価値観にどう向き合っていくかと、シーズンごとにテーマを貫こうとする作者とアニメスタッフの信念は4期でも貫かれていたと思います。私の知っているアニメレビュワーさんだと今期のなろうアニメで1番面白いという声も多く、見る価値ある作品だと思います。



・ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん

個人的満足度 65点(75点) おススメ度 ☆3.5


乙女ゲーム「まじこい」で遊んでいた高校生の男女遠藤くんと小林さんは、婚約者リーゼロッテのキツめの言動に悩んでいた王太子ジークヴァルトに、神の声として助言ができるようになる。そこでゲームだとどのルートを迎えても破滅を迎えてしまうリーゼロッテを救うべく行動を開始する。


モニター画面越しに現実世界のキャラと乙女ゲー世界のキャラが絡むという始まりは大変新鮮で期待感ありました。奇抜な作品を期待しましたが、2話以降はリーゼロッテのツンデレぶりこそ可愛くていいんですが、普通の王道ラブコメ路線になってしまったかなと。この作品は複数のカップルがでますが基本固定なので登場人物の恋の鞘当てのようなものも見れませんし。しかし風呂敷を広げすぎず描くものを絞ったおかげで1クールで綺麗に完結し王道の楽しさを味わえる作品になったとも思います。最終話はやや展開が早かったですがリーゼロッテが〇〇化したのは予想の斜め上をいっており、シュールかつ面白可愛かったです。


カッコ内で満足度プラス10点にしていますが公式ラジオが毎週放送な上めちゃくちゃ面白かった部分を評価しています。ゲストが杉田さん中村さん逢坂さんといったベテラン声優に比較的キャリアの浅い楠木ともりさんが話を聞く形式が、楠木さんに感情移入して居酒屋の席でありがたい話を聞けた感じになって楽しかったです。声優以外も原作の先生や、昔楽しんでいた絶望放送というラジオでチャック亀山と呼ばれ伝説になっていた音響監督など豪華ゲストでした。



・転生王女と天才令嬢の魔法革命

個人的満足度 70点 おススメ度 ☆4


前世の記憶を持つパレッティア王国王女アニスフィア、通称アニスは、キテレツ王女と揶揄されながらも魔法を使えない才能を埋めるべく、魔学と呼ぶ怪しげな研究に没頭。箒を使いこなすまで成長する。ある日箒の暴走にあったアニスは魔法の天才と噂される公爵令嬢ユフィニアが、弟のアルガルド王子から婚約破棄を告げられる場面に遭遇する。ひそかに好意を持っていたユフィニアを救おうとアニスは手を差し伸べるのであった。


リコリコ、水星、ぼざろといった百合を感じる作品が近年ヒットする流れがきていますがこの作品も流れに乗って今期のアニメでも人気だったようです。前者があくまで百合風の作品に対し、今作はガチ百合要素もあって棲み分けできていました。作画はかなり凝っており、魔学を国に浸透させようと主人公が頑張る姿も良かったです。

どちらかというとキャラクター重視でストーリーや舞台が大きく動く作品ではないので、百合ファンタジーとしての総合的な面白さだと昨年春アニメの処刑少女の方が上だと思いました。ですがあちらが続きはこれから!的に終わったのに対し、綺麗にテーマを貫いて終わったのは良かったと思います。相方のユフィは最初おとなしくて天才令嬢というには物足りなかったですが最後覚醒してくれました。



・とんでもスキルで異世界放浪メシ

個人的満足度 65点 おススメ度 ☆3.5


魔王を討伐すべく異世界へと召喚されたサラリーマン向田 剛志(ムコーダ)。彼の能力はネットスーパーという一見しょぼいものであったが実は強力な力を秘めていた。強大な魔獣フェンリルであるフェルを仲間にしたムコーダは旅する中で、自身とフェルの胃袋を満足すべく料理に邁進する。


主人公が良くも悪くも等身大の20代男性であり、私はあまり感情移入できなかったです。戦闘で活躍するのは相方ですし、お金を儲けても使い方が小市民的で豪胆さがないというか。冒頭でも自分より若い異世界召喚者に魔王討伐をある意味押し付けてしまっていますし。

いや、実際問題一般人が異世界行ったらそんなもの、むしろ頑張っていて善人と思います。でも一般人でも異世界行ったら勇者になれることこそドラクエの系譜から続くなろうの魅力だと思うんですよね、内面的にも。

この作品の目玉である食事のシーンはさすがに美味しそうで楽しめました、ただ肉系に集中してメニューのバリエーションが似たようなものが多いので異世界食堂にはかなわないなと。今期なら一からのカレー作りにこだわっていた、のんびり農家もありますし。

全体的にはさすがの大手制作会社MAPPA制作で丁寧に作っていました。特に序盤は料理以外でも世界観の作りこみがかなり丁寧。女神が活躍するおまけコーナーも楽しかったですし癖は少なく幅広い人に楽しめる作品と思います。



・人間不信の冒険者たちが世界を救うようです

個人的満足度 65点 おススメ度 ☆2.5


迷宮都市テラネで冒険者パーティから追い出され、恋人にも騙された軽戦士ニック。失意の彼は居酒屋の相席で自分と同じ境遇の人物3人と出会い、一緒にパーティを組むことになる。それはやがて世界を救うパーティに成長するかもしれない物語。


この作品の魅力は何といってもキャラクター。メインの4人がアイドルオタだったりキャバクラ好きだったり、可愛い外見に反し喫煙者でギャンブル好きだったり、人間臭さがあって共感できるものがありました。ストーリーも人間不信のメンバー間で、金庫の管理を分けるなどお互いを疑いあうことで信頼関係の構築を目指すという関係性が面白かったです。なろうの追放物って主人公=善人 追放側=悪人と断定するイメージがあって苦手でしたが主人公側も追放側も色んな事情を抱えているのが良いと思います。

しかし作画は今期の中でもあまりよくなかったですが中盤以降いよいよ悪くなった上、ストーリーも所々気の利いた表現はあったものの作画の悪さを覆すほど良かったかというとそこまではないかなと。

じゃあ中盤以降つまらなかったかというと、少なくても切る気には全然ならなかったです。面白さ以上に、主人公達に共感し、応援したくなる魅力があった作品だったと思います。EDも低予算ならではの演出が光っていました。



・冰剣の魔術師が世界を統べる

個人的満足度 75点 おススメ度 ☆3.5


世界最強と呼ばれる冰剣の魔術師、その称号を受け継いだ少年レイ・ホワイトはある出来事で苦悩し、極東戦役後、姿を消す。3年後、エリート魔術師が集うアーノルド魔術学院に入学したレイは、学院初の一般家庭出身として軽蔑の眼差しを向けられつつも、学院で出会った仲間たちとともに陰謀に立ち向かっていく。


なろうの異世界物というより、かつて2015年前後に流行した学園バトルファンタジー、いわゆる「石鹸枠」と呼ばれたアニメ作品に近い感じです。

序盤は単なる低予算アニメかと思いきや、監督が相当こだわって作ったのか不思議な面白さを秘めている作品でした。現実の芸人サンシャイン池崎を参考にするなどシュールなギャグの多さ、演出の細かさで、低予算ながら唯一無二のアニメを作ろうというこだわりを感じさせます。

キャラクターとしては、釘宮理恵さんが主人公の幼少時を演じていますが、もう1つ主人公の女装版(!)まで演じているのが大変シュールで面白かったです。ツッコミが楽しいので主にニコ動で楽しんでいましたが、シリアス要素も結構あるので笑いに徹しきれないのが難しいところ。

石鹸枠は2017年頃からラノベ界でなろう系が台頭した影響もあってあまり見なくなりましたがアニメジャパンの配信見た限り今後「聖剣学院の魔剣使い」も石鹸枠のようで、本格復活が期待できそうです。



・魔王学院の不適合者Ⅱ

個人的満足度 75点 おススメ度 ☆4


二千年前、魔王アノスは勇者カノンを魔王城に招き、戦争を終結させるため自身の命と引き換えに4つの世界を千年間見えない壁で隔て、自身は二千年後に人間夫婦の子供として転生する。その世界で魔法レベルが比べ物にならないほど低次元になっていることを知ったアノスは、現魔王アヴォスと対峙することになる。2期では新たな神の子との出会いが描かれる。


6話まで視聴。コロナによる混乱で遅れが出て、続きは夏アニメに変更になりました。

分割2クールを予定しているのにもかかわらず、最初からクライマックス状態で驚きました。強敵との戦いや謎解き、衝撃展開が出し惜しみなく描かれています。話は少しわかりにくい部分もあるので1期を見返して備えておこうと思います。

魔王学院の魅力は何といってもアノス様の数々の名言。このカードがある限り多少話に無理が出てもまずつまらなくなることはないと思います。6話でこの盛り上がりなら2クール放送すればどうなるのか、今後が楽しみです!



・老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます

個人的満足度 80点 おススメ度 ☆3.5


18歳ながら中学生に見られてしまう童顔少女ミツハは、両親と兄を事故で失い、ショックで受験にも失敗し、これからの人生設計に悩んでいた。ある日謎の存在から地球と異世界を行き来する能力を与えられたミツハは一念発起。商売を始め、老後に備えて2つの世界で10億ずつ計20億の金貨を貯めるべく行動を開始する。


おそらく今期で1番賛否が分かれる作品。すべてはこの作品ならではの作風と、主人公ミツハが好きになれるかにかかっていると思います。それくらい主人公の行動力の凄さと破天荒ぶりが強烈な作品。私は原作も読んでますしアニメも大変面白かったです。行動に突っ込みを入れるのも楽しいので今期のアニメで唯一、ニコ動やニコ生で繰り返し楽しんでいました。 (古いパロディが多く分からない部分もありますがニコ動だとコメントで解説してもらえるので助かる)

アニメとしてのクオリティ自体は特にすごい!というものではないですが、そもそも原作がライトに、B級的に楽しむものなので特に弱点ではないと思っています。アニオリ要素もミツハならやるだろう的な行動がされていました。

アニメではミツハの亡き兄貴がミツハの心の声として原作以上に活躍します。アニメで感じたことですが、心の声の兄貴はある意味ミツハそのものであるわけで、その声優をコードギアスのルルーシュと同じ福山潤さんが演じたことで、ミツハってある意味ルルーシュであり、狡猾さと迂闊さを併せ持つ魅力があるキャラだなと思いました。




以上がなろうで連載していたアニメで最後まで視聴した作品です。他に連載してたアニメですと、「お隣の天使様」「神達に拾われた男2」「真・進化の実」「齢5000年の草食ドラゴン」が放送されており、特に「お隣の天使様」は海外も含めて人気と聞いています。

なろうアニメをなるべく多く見るクールにしようと絞ったので少ないですが他に見たアニメも紹介します。




・便利屋斎藤さん異世界に行く

個人的満足度 70点 おススメ度 ☆3.5


平凡に生きて、職業として便利屋をやってきた斎藤さんは、異世界に行く。そこで斎藤は、ツンデレ戦士ラエルザ、エロじじいモーロック、守銭奴妖精ラファンパンらとパーティを組み、ダンジョン攻略に挑む。そこで自身の便利屋としての能力を周りに認められ充実した人生を送ることになる。


異世界物ですがなろうでなく漫画原作の作品。短編のオムニバス形式の話がくっついて作られており、当初は25分アニメでやる必要になるのか疑問に感じましたがすぐ解消しました。複数視点で話を描き、膨らませることでキャラの深堀りとこの作品ならではの魅力が出せておりこれはショートアニメではできないことです。下ネタや古さを感じる演出が多く制作陣の年齢の高さを感じましたが見終えて1つの作品を見たという満足感は高かったです。



・スパイ教室

個人的満足度 65点 おススメ度 ☆3.5


各国がスパイによる影の戦争を繰り広げる世界。凄腕スパイ、クラウスは死亡率9割を超える不可能任務に挑むため、機関・灯を設立する。そこで集められたメンバーは実戦経験のない少女ばかりだった。クラウスは彼女たちを成長させるべく、自分に打ち勝てと騙し合いを要求する。


原作の売上が高く女性声優も豪華と聞いており楽しみにしていましたが、構成の問題なのか、いまいち盛り上がりに欠ける印象がありました。特に影実と比較すると向こうの方がキャラクターに広がりがあり話が奇抜だと感じます。1人1人の特殊能力もいまいち生かせてなかった印象。あと全体的に暗めの服装で統一されているのはアニメで映えるのに損をしてますね。とはいえ女キャラの可愛さは描けていましたし後半スパイ物ならではの頭脳戦的な要素も出てきたり、だいぶ巻き返してきました。2期はあると思うので今後に期待します。



・ポケットモンスター めざせポケモンマスター

個人的満足度 75点 おススメ度 ☆4


この世界の不思議な生き物、ポケットモンスター、縮めてポケモン。ポケモンマスターを目指す少年サトシは、オーキド博士から相棒のピカチュウを渡され、旅立つことになる。

今まで様々な地方を巡って力をつけ、ついにチャンピオン同士の大会を制したサトシが最初の仲間タケシとカスミ、さらには今まで各地でゲットしたポケモン達とともに旅をする。サトシの物語最終章。


今回、全11話でサトシの冒険の総決算が描かれるということで何をやるか楽しみにしていました。無印のキャラやポケモン中心にポケモンマスターとは?という疑問に対する答えを11話かけて丁寧に描いた、テーマ性の強い贅沢な1クールだったと思います。無印のEDも使われていますし、特に無印を楽しんでいた層に刺さるのではないでしょうか。私も懐かしかったです。


無印だけでなくどうせなら過去キャラを総動員してバトル要素も入れてほしい思いもありましたが、そうなると風呂敷を広げすぎて1クールでは収まらなくなるのでこれが正解なのでしょう。願わくば映画で棲み分けて再びサトシの冒険が見れる日が来たらと思います。




今期の総括ですが、世間的には不作、大不作という声を結構聞きます。確かに春~秋は話題作が大量でそういう面があるのは事実です。しかし例えば10年前と比較するとそもそもアニメの数が今の方がずっと多いので少し違うかなと。じゃあどうだったのかというと、ライト層にも浸透するような話題作・エース不在のクールだったのかなと思います。もちろん私が見てるアニメ以外でもおにまいやヴィンランドサガやもういっぽんなど評価が高い作品もあったようですが、幅広く受け入れられる、例えば学校等でみんなで話題にするようなアニメが少なく、そういう場所で語り合うのが好きな層には不満があるクールだったのかなと。延期も多かったですがこればかりは気にしすぎないようにするしかないかなと思います。強いて言えば延期はクオリティの高い作品に多いのである程度低さも受け入れる度量も必要なのかなと。低かろうと面白い作品は面白かったことを伝えたい、記録したいと思ったのも2年前にアニメエッセイを始めた理由の1つですし。


ちなみに個人的には、好きななろうアニメが多いということで当然楽しかったクールですし、(前期ゲーム熱に押されていたアニメ熱が見事復活しました)毎回何かしら切ってしまったアニメがあったのですが、今期はすべて完走できたので良かったです。めちゃくちゃ面白いアニメが少ない代わりにそこそこ面白いアニメが多く外れも少なかった印象。

前期ほとんど聞けなかったアニラジを多く聞けたのも収穫でした。ラジオに集中するのは割と苦手だったのですが、作業的な長時間かかるゲーム(私の場合昔の信長の野望)をプレイしながらで聞くと意外と頭に入ります。農家やツンリゼ以外もリコリコ、冰剣、防振り、水星、魔王学院など色々聞いたり、今まであまり手を出してなかった声優ラジオも聞いてみたりしました。あとは少し気分を変えてリコリコの舞台版楽しんできました。実写映画は当たり外れが大きいですが舞台版は原作リスペクトの高い作品が多い印象、一昨年の盾の勇者も良かったですし。


なろうアニメは18作品も出て共倒れになるかと思いきや、転天やお隣の天使様などは海外ランキングでも上位の人気だったようです。国内サブスクでも例えばDアニメストアだと普段以上になろうアニメが強く、先月見た週間視聴数だと上位5位までを独占し、上位20位でも4分の3くらいを占めていて圧倒的でした。ABEMAでも2月に発表された冬アニメ中間視聴数ランキングでなろうアニメが上位5位を独占しています。もちろん元々なろうが強い土俵で他サイトではまた違いますが、2013年にログホラがアニメ化するまではそもそもなろうアニメは存在しなかったわけで、一介の小説投稿サイトが10年でここまでアニメ界に影響を及ぼすのですからすごい現象です。


さて、春アニメも始まりました。なろう原作自体は冬アニメに集中したのもあってだいぶ減りますが異世界物自体はカクヨムや漫画原作など相変わらず多いようで楽しみです。3月のアニメジャパンでは色々情報も解禁されて今後も期待しています!

ここまで読んで頂き、ありがとうございました!長文になりましたが一部でも読んで頂けたなら大変嬉しいです。

気軽に評価、いいね頂けると幸いです。

(ご意見や好きなアニメなど教えて頂けるならぜひ感想欄にどうぞ)


異世界アニメ多めで、他クールのアニメ感想も書いています。タイトル横のリンク先「アニメ感想の部屋」からもどうぞ。

2022年秋

https://ncode.syosetu.com/n0151ia/

2022年夏

https://ncode.syosetu.com/n3631hw/

2022年春

https://ncode.syosetu.com/n3460hs/

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[一言] 書き忘れました。 スパイ教室は構成がアレで、序盤(三話?)で、もう最終回? と思ったほどでしたが、グレーテ関連の愛娘回はかなり良かったですね。仰るようにスパイモノらしく驚きがありましたし、…
[良い点] 投稿お疲れ様です! 冬アニメは全てでないとはいえ、なかなかにfuukuさんと意見が合うような気がしております(笑) ちなみに完走したのは―― ・お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされ…
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