6 国が亡ぶ時
新人類が魔王討伐戦闘と呼んでいる戦いから少しだけ時間が経った。
私が日課である散歩を楽しんでいると、海で何か大きなものが動いている事に気が付く。
正体が気になった私は、海中の様子を見る事が出来る人工島の地下エリアへ移動した。
人工島の地下にはバリヤーを隔てて海中を眺めることが出来る地下エリアが存在し、そこには地上と同じく遊歩道やベンチ等が整備されている。
そんな地下エリアではメイドロボット達が清掃作業を行っており、私に気が付いた数体のメイドロボットが嬉しそうに微笑んだ。
私はメイドロボット達に小さく手を振って答えると、一人用ベンチに座って海中を眺め、海中に何が居るのか理解した。
そこには、巨大な魔物が数百匹も泳いでいたのだ。
(なるほど、二週間も強力な魔法を使い続ければ小魚ですらも巨大な魔物になってしまうのか。
こんなにも巨大な魔物が泳いでいては、人工島が本当に魔王島に見えてしまうだろうな)
元は小魚であったろう魔物の体は分厚い鱗で覆われ、口には剣のような牙を覗かせている。
そんな貫禄を備えた魔物が泳ぎ回る様子は、一種の絵画のようだ。
すると、泳ぎ回る魔物の何匹かが私に気がついた。
そして魔物はゆっくりとバリヤーに近づき、大きな瞳でジッと私を見つめ、バリヤーを舌でペロペロと舐めまわす。
しばらく私と魔物は見つめ合ったが、そのうち私に興味を失ったらしく、魔物達はどこかへ泳いで行った。
恐らく、彼らは私に魔力臓器が無いことを感じたのだろう。
魔物は体内に魔力カスを溜め込み、浄化することで地球環境を守っている。
そんな魔物にとって「魔力カス」を発生させる「魔力臓器を持つ者」は敵であり、排除すべき存在だった。
しかし逆を言えば「魔力臓器を持たない者」に対しては敵対行動を取る事はない。
流石に攻撃されれば反撃するだろうが、こちらから何もしなければ無害な動物に過ぎない。
更に言えば、魔力カスは汚染物質でもあると同時に魔物の栄養源でもある。
つまり魔物は体内と周囲に残った魔力カスを全て浄化するまで、食事を必要としないのだ。
今、この魔力カスに汚染された海に魔力臓器を持たない者を投げ込んでも、その者は攻撃されることも無く普通に泳ぐ事が出来るだろう。
・・・足元にこんな大きな動物が居る状況でも冷静さを保てればの話だが。
それから少しの間、私は海を泳ぎ回る魔物達を眺め続けた。
そんな私に、周囲に居たメイドロボ達は幸せそうな顔を向けるのだった
連合軍の敗退を知った各国は、今後の対策を練り始める。
会議室では、
「今すぐに、前回よりも更に強力な軍隊を派遣して魔王を討伐すべき!」
という意見と、
「まずは魔物を討伐して国力を回復させてから再度討伐軍を編成するべき!」
という二つの意見がぶつかり、会議は荒れた。
「そもそも! 貴国の戦艦の性能が低いのが今回の敗因では無いのか!?」
「何を言うか! 陸軍しか無い国に戦艦の建造がどれほど困難なのか理解出来るとでも言うのか!? そんなに文句を言うなら我らの戦艦よりも強い戦艦を作ってみろ!」
「今回の戦いに参加した兵達は消耗が激しい。暫く使い物にならんぞ」
「兵だけではない。一体どれくらいの金がかかったと思っているんだ。国家予算が持ち直すまで大分かかるぞ」
「なんとか魔王島の黄金さえ手に入れれば資金難も解決するのだが・・・」
「貴殿はあんな世迷言を信じているのか? 誰も見た事も無い黄金の山なぞあるわけが無い」
「しかし、あんな辺鄙な場所で一人で生活するには相当な金があるはず。ひょっとしたら・・・」
「馬鹿馬鹿しい。恐らく高度な魔法を使っているのだろう。むしろ、その技術こそ値千金だ。世界を混乱させた代償として、何をしてでも魔王から奪い取らねば」
結局、長期間行われた会議では結論を出すことが出来ず、各国代表はそれぞれの思惑を胸に帰国するしかなかった。
そんな会議場から大分離れた所に、新人類国家の中でも最大の国家が存在している。
この国は現代魔法を最初に生み出し、日々その研究を続けている「現代魔法の聖地」と言ってもいい場所だ。
そんな国の中心部には分厚い壁で厳重に管理されたエリアがあり、そこには極秘の研究を行っている研究施設が集められている。
研究施設ではホムンクルスを作り出す研究や、物質を転送する転送魔法の研究、更には不老不死の研究までも行われていたのだ。
そんなエリアにおいて、極秘中の極秘施設として扱われている地下室に大勢の人々が集まっている。
広い地下室には大きな魔石がいくつも並び、優秀な研究員達も整列している。
彼らはこの日の為に、地下室に並んだ巨大な魔石に長い時間をかけて魔力を充填してきたのだ。
その光景を見ながら、この国の王は隣に控える老練な学者に尋ねた。
「準備は整っているのか?」
すると老練な学者は自信に満ち溢れた声で答える。
「もちろんでございます。我が国が世界で初めて、魔物の完全なる殲滅を達成出来るでしょう」
その言葉を聞いた他の研究員達も胸を張り、床や壁に巨大な魔方陣を浮かび上がらせる。
「ふむ・・・なら良い・・・。これは極秘だ。決して他国に知られてはならんぞ?」
「ご安心ください。この施設の警備は万全です。ねずみ一匹入り込む事など出来ませぬ」
「しかし、あそこに真珠虫が飛んでおるぞ?」
「ははは。真珠虫はどこにでもおります。あれを防ぐ方法などありますまい」
「まあ、それもそうか。・・・では、始めよ」
「はっ! 皆の者! 発動用意!!!」
命令が下されると、研究員達は長い呪文を唱え始める。
すると、次第に地面が揺れ始め、終には巨大な爆発音が地上から響き渡った。
そして老練な学者は地上から響き渡る爆音を耳にすると誇らしげに、
「陛下。成功いたしました」
と言って胸を張った。
成果を確認する為、王達は高い塔に登って辺りを見回す。
すると城壁の向こう側が見渡す限り焼け野原となり、そこに居た筈の魔物達が根こそぎ死滅していたのだ。
焼け野原となった大地を見て国民は呆然としていた。
しかし誰かが、
「これで魔物は死滅したぞ!!」
と叫ぶと、人々は一斉に歓声を挙げながら抱き合い、魔物への勝利を祝ったのだ。
商人は「これで商売が上手くいく!!」と喜んだ。
魔物に恋人を殺された少女は、恋人の形見を持って屋根に上り、焼け野原を今は亡き恋人に見せた。
魔法学を学ぶ学生達は「これぞ我が国の力! 人類の力だ! 思い知ったか魔王よ!!」と叫び、空に祝いの光魔法を放った。
国中が祝いの声で溢れ、そこかしこから様々な魔法が空に打ち上げられる。
その光景を見て、王や学者達も魔物への勝利に歓喜し、これで人類は魔物から開放されると信じた。
そして魔物から開放されたら次は魔王を討伐し、平和な世界を築けると確信していたのだ。
・・・しかし、その「希望」はたった数時間で「絶望」へと変わってしまうのだった・・・。
夜。
国の至る所で魔物への勝利に祝杯があげられていた時、地平線の果てから巨大な「何か」が城壁目指して歩みを進めていた。
その事実を最初に気がついたのは、城壁を守る衛兵だった。
宴会に参加出来ず、寒い夜空の下で警備をする事に不満を垂れ流しながらも、
「これで魔物との戦いに終止符を打つ事が出来る」
と彼らは喜んでいたのだ。
そんな彼らが微細な振動に気が付くのを遅れた事を、誰が責められようか?
地面に伝わる振動は徐々に大きくなり続ける。
そして終に、
「ん?」
コップに入れた水に広がる波紋に、一人の衛兵が気が付いた。
不審に思った衛兵は監視塔に登ると、双眼鏡を使って振動の原因を探り始める。
そして振動の発生源を見つけると、彼は凍りついた。
そこに居たのは巨大な亀のような魔物だった。
城壁を越える大きな体、巨大な岩のような甲羅、頑丈そうな足、そして殺意に満ちた大きな瞳。
そんな巨大亀が何匹も何匹も列を成し、国を目指して前進していたのだ。
・・・いや、そこに居たのは亀だけではなかった。
亀の足元には地面を埋め尽くすが如く、大量の魔物達が蠢いていたのだ。
そんな地獄のような光景を目の当たりにした衛兵は声が出せず、待機所に駆け込むと仲間達を引っ張り出して魔物の大群を見せた。
双眼鏡を覗いた仲間達も同じく声が出せなかったが、その内の一人が駆け出し、魔物襲来を知らせる警報魔法を発動する。
発動した警報魔法は国中に魔物襲来を知らせるサイレンを鳴り響かせる。
しかし、人々は動じなかった。
人々は、
「どうせ、祝いの席で酔っ払った衛兵が魔法を発動させたんだろう」
と思っていたのだ。
しかし、警報は鳴り続ける。
そろそろ他の衛兵が止めに入ってもいいであろうに、耳障りな音が止まる気配は無い。
人々はざわめき、
「もしかして本当に魔物が襲来したのではないのか?」
と不安になり始めた。
「馬鹿な! 魔物は昼間に全滅したはずだ。他の地域の魔物が来るにしても早すぎる!」
「ならば何故! 警報が鳴り止まないんだ!? これは何かあったに違いない!」
街中では宴会を続ける者、警戒し家に帰ろうとする者、本当に魔物が来たのか確認するために城壁へ駆け出す者と、様々な行動を人々は取り始める。
しかし、人々が戸惑っている間に魔物の攻撃は始まった。
巨大な亀達が城壁に突撃を開始し、魔法で強化された城壁に何匹もの亀達が体当たりする。
そんな突撃の前に、幾たびの魔物襲来を退けた城壁は、まるで紙が破られるように巨大な穴をあけた。
亀達は勢いそのままに穴から次々と国内に進入し、建物を破壊していく。
そして、亀が開けた穴からは大量の魔物達がなだれ込んでくるのだ。
その光景を目の当たりにした人々は逃げ惑い、そして叫んだ。
「ぎゃああああ!! 魔物だ! 魔物が雪崩れ込んできたぞ!!」
「なんて数だ!! 逃げろ!! 逃げるんだあああ!!」
「お慈悲を! お慈悲を! 女神様! 何卒お助けください!」
「おい貴様! 魔王の事を女神というのか! この悪魔信仰者め!」
「魔王の報復だ! クソ! 何が魔物は死滅しただ! こんなに居るじゃないか!」
「もう女神でも魔王でも何でもいい! 誰か助けてくれ!」
人々は必死に逃げ続けたが、大半は建物に潰され、そして魔物に殺されてしまう。
そんな混乱の中においても、この国の軍隊は良く機能していた。
各地に派遣された部隊は必死に魔物を討伐し、バリケードを築いては住民の保護を行っている。
「こっちだ! 早く逃げ込め!!」
ベテランの風格を持つ中年の軍曹が大声で怒鳴り、逃げ惑う人々を建物内へ誘導する。
そんな彼に部下の若い兵士が報告した。
「軍曹! 駄目です! 司令部に通信が繋がりません!」
「クソ! 仕方ない! 民間人に武器を配れ! 戦える奴は一人残らず戦闘に参加させろ!」
そんな軍曹の命令に従い、成人男性はもちろん、老人や女性、子供にまで攻撃魔法を撃つことが出来る杖が配られる。
しかし、杖を配られた人々は困惑し、訴えた。
「兵隊さん! 私は攻撃魔法を撃てるほど魔力がありません! 戦闘なんて出来ません!」
可愛らしい服を着た少女の訴えに軍曹は答える。
「大丈夫だ! その杖には魔力を充填した大型魔石が埋め込まれている! 誰でも攻撃魔法を撃てるように作られているんだ!」
「で、でも! 私は戦いなんてしたことがありません!」
「何を言っている!! 戦わないと魔物に食い殺されるんだぞ!? 死にたくないなら必死になって戦え!!」
そんな鬼気迫る言葉を聞いた少女は、震えながら杖を握りしめるしかなかった。
「杖を持つ者は窓の側へ! 持たない者は建物の奥へ移動しろ! いいか!! 魔物が来ても勝手に撃つなよ!! 俺の合図で一斉に撃つんだ!」
人々は恐怖に震えながらも軍曹の命令に従い、窓から杖を構えて魔物の襲来を待つ。
一瞬、建物内に静寂が生まれる。
しかし、それも一瞬だった。
徐々に地面が揺れ始めると、遠くから魔物の群れが姿を現したのだ。
「まだだ! もっと引き付けるんだ!」
軍曹は魔物の群れを睨みつけながら命令を出し続ける。
人々は恐怖に震えながらも、次の命令を待ち続けた。
そして軍曹は怒鳴る。
「撃ち方始め!!」
その瞬間、人々は迫る群れに攻撃魔法を撃ち込んだ。
撃ち出された攻撃魔法は魔物の体を貫き、何体もの魔物を絶命させる。
しかし、魔物の勢いは止まらない。
撃てども撃てども魔物は次から次へと現れる。
人々は奮戦したが、次第に杖は赤熱を始め、魔力が欠乏する者も現れ始めた。
その状況を見た軍曹は苦虫を噛み潰したような顔をしつつ下命する。
「クソ! ここはもうダメだ! 全員! 建物の奥に避難しろ!」
その直後、窓を割って何匹もの魔物が建物内部に雪崩れ込んだ。
魔物の乱入に室内はパニック状態となる。
しかし、人々が悲鳴をあげる一方で軍曹は、
「抜刀!!」
と部下達に下命すると、腰に下げた軍刀を引き抜き、刃に攻撃魔法を流し込んだ。
「俺達が時間を稼ぐ! 民間人は奥へ逃げろ! 退避しろ! 退避!!」
軍曹が怒鳴ると、人々は我先に奥へと走り出す。
一方で室内に残った軍人達は魔物に斬りかかった。
その間にも、窓からは次々と魔物が雪崩れ込んでくる。
しかし軍人達は圧倒的な数の魔物を相手に奮戦し、民間人が退避する時間を必死になって稼ぎ続けた。
・・・だが、もうどうしようもなかった。
既に建物の奥は別の魔物の群れに占領されていたのだ。
そして奮戦する軍曹の背後から、真新しい血で汚れた魔物が迫っているのだった・・・。
各地で絶望的な戦いが続く一方で、城内では近衛兵達が門を閉め、バリケードを構築していた。
既に王族は城の中心部にあるシェルターに避難している。
すると、多くの人々が保護を求めて避難して来た。
しかし、閉ざされた城門が開かれることはなかった。
それでも人々は城門を必死に叩いて助けを求める。
「中に入れてくれ!!」
「助けて! 助けてくれ!!」
「直ぐそこまで魔物が来ているんだ! ここを開けてくれ!!」
しかし、近衛兵達は動かなかった。
そして門の外にいた人々の悲鳴が聞こえ、近衛兵達が身構えた瞬間、門は魔物の体当たりによって強制的に開かれたのだ。
それからは城内も外と変わらない光景となる。
奮闘する近衛兵は、皆が肉片となった。
綺麗な絵や彫刻で彩られた室内は血と内臓で上塗りされた。
楽しげな音楽の代わりに、悲鳴や断末魔、絶叫が響き渡った。
そして終に、王族が立て篭もるシェルターにも魔物が殺到する。
シェルターの中では優秀な近衛兵達が必死に防御魔法をかけ続けている。
ここまで強固に防御魔法施されたシェルターは、他に存在しない。
しかし、そんなシェルターも亀達の突撃の前には無意味だった。
亀達は部屋ごと城を踏み潰してしまったのだ。
その晩、巨大で栄華を極めた魔法国家は消滅してしまう。
多くの人が死に、多くの技術が失われた。
・・・しかし、少数ではあるが生き残りも存在していた。
「ひっ!! ひぃぃいいぃぃぃ!!」
人や魔物の死体が重なる裏路地で、一人の男が悲鳴を上げている。
腰を抜かした男は、涙を流しながら必死に助けを求め続けた。
「助けて! 誰か!! 誰か居ないのかぁぁぁ!?!」
しかし、男の叫びに答える者は居ない。
代わりに聞こえてくるのは、誰かの断末魔の叫び声だけだった。
男の周囲は血と炎が周囲の建物を赤々と照らし出されている。
そんな赤い世界の中で、彼は徐々に冷静さを取り戻し始めた。
「何か無いのか!? 何か身を守れる物は無いのか!!?」
そして男は周囲を見渡し、兵士の死体が軍用の杖を握りしめている事に気が付く。
彼は必死になって杖を死体から奪い取ると、杖の魔力残量を確認した。
「クソ! 空かよ!! こんな時に!!」
男は悪態を付きながら杖を地面に叩きつける。
そんな彼を一匹の魔物が見ていた。
「!! 魔物!!? ひぃぃぃいい!! ひいいぃぃいいぃい!!」
男は恐怖におびえ、地面に座り込んだ。
そんな彼に魔物が近寄る。
「ひぃぃぃぃいい! 誰か!! 誰かぁぁああぁ!!」
・・・しかし、魔物は男の匂いを嗅ぐと、興味無さげに彼の横を通り過ぎてしまう。
魔物に無視された男は呆けた顔をしながら、去り行く魔物の背中を凝視した。
「な、何なんだ??! 何で魔物は俺を襲わないんだ!? 一体、俺の身に何が起こっているんだ・・・??」
そして男は立ち上がると、血で汚れた裏路地を進むのだった。
(・・・叫び、苦しみ、怒り、悲しみ、恐怖・・・。
様々な感情がドローンを通して私の体に流れ込んで来る・・・)
私は椅子に腰掛け茶を飲みながら、人々の想いを感じ取っている。
(・・・安心するといい。君達はしっかりと生きた。
もし、あの世があるとするならば、そこで胸を張って
「私は人生を謳歌した!」
と宣言するといい。
君達は最期の瞬間まで潔く生きた。
君達は最期の瞬間まで生き物として誇りを持って生きた。
君達は最初から最期まで、宝石のようにキラキラと輝いた人生を送った。
君達が産声をあげた瞬間から一瞬も目を逸らさずに見てきた私が言うのだ。
この事実は、誰であろうとも否定出来まい)
私は椅子から立ち上がり、燃え盛る国を感じながら拍手をした。
鎧と共にグチャグチャになった軍人達の死体。
魔物に踏み潰された死体が重なる大通り。
骨まで燃えてしまった焼死体・・・。
それらを感じ、私は感動に震えながら頬を湿らせ、拍手を続けた。
この光景は彼らが必死に導き出した一つの結果であり、そして「人生」という行為の儚くも美しい結晶なのだ。
拍手は続く。
私は彼らの誇らしく、そして生き生きとした人生を祝福し続けた。




