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漸く全部、理解したw

誤字報告感謝♡

 その後は・・・何も無かったよ、あの一発で片付いたから♪

 まったく一発殴り飛ばされただけで軟弱な・・・嘘です一発でのしたけど、その後も何発かアイツを壁や床に叩き付けた!


 あの時ボクは左手の煙草を突っ込まれたジョッキをバーテンに渡すと、奴を殴り飛ばした右腕を振り回して肩を温めながら立ち上がった。

 そして奴の方へ向かうと奴は這いずってボクから逃げ様と、その足首を右手で掴んで思いっ切り引っ張った・・・そうしないと体重差が有り過ぎて引き摺られるのコッチだからね!

 そして・・・そのまま片手でジャイアントスイングの感じで奴を振り回すと、その身体を再び壁に叩き付ける!


「あぴょぅ・・・」


 何か間の抜けた声がした。

 そのまま今度は床に思いっ切り叩き付け、更に振り回して床に叩き付ける・・・それを数度繰り返すとジョシュアさん達に止められた。


「旦那、悪いけど・・・この絵面じゃ如何見てもアンタの方が悪役だ!」


「十分痛めつけてる、これ位で許してやれよ」


「流石に悪党でも可哀想に成って来た」


「雑巾よりボロボロだ」


 と口々にボクを諫めるが、


「自分より弱いと思った相手に絡んで来るような奴は、この位じゃ許す気に成れ無いね!」


 するとジョシュアさんが、


「もう十分半殺しに成ってるってば!」


「仲間を集めてボクを襲おうとしたんだ・・・半殺しだと?いや9割まで殺してやらないと気が済まない!」


「そこまで殺したら死にますよっ!辛うじて今は生き延びても後で確実に死にます、だからもう勘弁してやって下さいよ!」


 まあソロソロ許してやっても良いか、涙を流してボロボロに成ってるから♪


「な・・・仲間を集めてって・・・何の事だってんだ・・・・・」



 ボクにボコされた奴が言ったが、


「口の利き方を知らない様だね?9割まで殺さ無くても7割いや8割半くらい迄は殺しても・・・・・」


「ひぃぃ、仲間を集めてって何の事ですか?俺に仲間何ていませんぜ!」


 ん?

 そんなコト無いだろ?


「外に隠れながら集まってる奴が20人いや30人居る。チラチラ銃を持ってる奴も見えるけど、いや全員持ってるだろうな多分♪」


 むしろ持って無い方がオカシイ!


「違いますっ・・・俺一人だけです!外に仲間なんて、本当に集まっているんですか?」


 惚けてる風でも無いな?

 じゃあ・・・


「ボウイ様」


 酒場のウェイトレスが、


「そう言えば・・・この男は札付きの悪だけど仲間は居ないし、改造した自分の身体に自信が有ったみたいで喧嘩は一人で肉弾戦だよ・・・・・」


 つまり別口だった訳だ?


「ナンだ・・・そうなら早く言ってくれれば良いのに♪」


(ヒデ)ェな・・・勘違いで半殺しですかい?」


 ピットさんに言われたけど


「勘違いなんてしてないさ」


 そう言ってボクは奴の胸倉を掴んで引き寄せ、


「7割だ8割半だと脅かしてゴメンね・・・仲間を集めて襲いに来る様な奴じゃ無きゃソコまで痛め付けはしないよ♪」


 ホッとした顔をした所で言ってやる!


「でもキミは昨日ボクの事をお嬢と呼んだよね?」


 空いてる方の腕を振り上げた。


「その罪は万死に値すると言いたい所だけど、世間体と言うモノが有るから今日は6割半(ごろ)しって所で・・・・・」


「も・・・もう悪い事はしませんっ!勘弁して下さい・・・・・」


 本気で泣き出して仕舞い仕方無いので放した、この位痛め付けたら十分心が折れただろう♪


「さてと・・・じゃあ外の連中は?」


「言う迄も無いでしょ、間違い無くマルドゥース子爵の・・・・・」


 その可能性は考えたけどさ?


「ここは子爵領の外だよ?」


「フレッド達が逃げた事に気付いて外から捜査員が来る事に警戒してるんじゃ?」


 そう言う事なら話が早い。


「みんなは士官学校時代、航宙戦闘機のパイロット候補生だったんだよね?」


「まあ廃れて来たと言え艦隊に艦載機は必要不可欠ですから♪」


 戦闘機格闘戦が無く成った訳では無いからね!


「じゃあ肉弾格闘戦の腕前は?」


「試して見ます?」


 トマスさんが不敵に笑った。




 ボクが一人で外に出てけば誘われてる事は馬鹿でも解かっただろう。

 それでも自信が有るのか出てきて取り囲もうとするので、ボクは自分から人気の無い裏路地に入った・・・目撃者を少なくする為にね♪


 すると裏通りに入った途端に15人ほどの黒服に囲まれる・・・半分は様子見と言う事だろうが、その背後にジョシュアさん達が廻り込んでいる事を知らない!


「何か用か?ボクは忙しいんだけど・・・」


 そう言うとクスクス笑いながらボクを取り囲む。

 ボクを拉致る気、満々だな・・・・・


「なに君の忙しい事に協力をして上げようかと・・・ついて来てくれるだけで良いんだが・・・・・」


「知らないオジサンについてったら母さんに叱られる」


 揶揄われてる事には気が付いただろう彼は低い声で言った。


「舐めるなよクソガキが・・・痛い目に会いたくなければ大人しくついてっ、げふっ!」


 全部言い終わる前に股間を蹴り上げ、身体が❝く❞の字に曲がった所に胸倉掴んで頭突きも御見舞いしてやる!


「舐めるなよクソジジイが・・・死にたくなければ大人しくしてろ!」


 途端に銃を抜いた奴等の肩ではなく両膝をブチ抜いた!

 そうして路地裏の銃撃戦が始まった!




 そこは阿鼻叫喚の地獄絵図と化していたと後にジョシュア達4人が口を揃えて言ったので、ボクはアイツ等がシャワーを浴びてる時に行き成り冷水にすると言う罰を与えてやった♪

 でもマア言われるのは解かってる・・・ボクはマルドゥースの配下らしい奴等の両膝を片っ端から、イヤそれでもマダ抵抗する奴等や悪態を吐いたり騒々しい輩は両肩も打ち抜いてやったからだ!

 特にボクをクソガキと呼んだ奴には徹底的に・・・・・


「ス・・・スミマセンでしたっ!」


「もうガキ何て言いませんっ!」


「聞かれた事なら何でも答えますから・・・・・」


 可愛がってやろうと思ってたのに、早々に降参して聞き分けが良く成った・・・面白く無いな!


「執拗い様だけど・・・これ絶対旦那の方が悪役にしか見えて無いからな!」


「五月蝿いな・・・でミーモットの奴は何を企んでる?」


「知りません」


 ボクは黙ってホルスターからガバメントモデルを引っこ抜くと、スライドを後ろに引っ張ってチェンバーに弾丸を送り込んだ。


「待って下さい!嘘は言ってません、知ら無いんですっ!本当に知らないんですっ!」


 散々嘗めた口を利いてくれた男が泣きながら訴えるが、ボクが簡単に許しちゃう優しい少年だなんて思わないでね♪


「オイ!」


 とボクが言うとジョシュアさん達が、この男の被弾してる両手足首を持って別方向に引っ張った!

 すると痛みに悲鳴を上げる奴の眼の前でボクが抜いたガバメントモデルを股間に照準を合わせ・・・すると彼の顔から血の気が引いて死人の様な色に、本当に人って恐怖を覚えると顔色が青白っぽく成るんだねw

 そして泣き出しながら叫んだ。


「勘弁して下さい・・・本当に知らないんですよ!マルドゥース子爵は皇帝陛下の勅命だって、この星の採掘プラントの街を一つ封鎖したんです。そして最初は何か伝染病に感染してるって20代以下の美女と少年少女を・・・・・」


「それは知ってる、でも少年も・・・そんな趣味が有るのかミーモットは?」


 股間に銃を向けられて泣きながら必死で白状してる。


「そんなの知りませんよ!でも子爵は女子供を強制的に連行し、宇宙港近くに作った簡易収容所に・・・・・」


「なぁ旦那・・・・・」


 ジョシュアさんが声を潜め・・・・


「人身販売って事は無いか?」


「奴隷って事?」


 この進んだ世界でも、そう言う事を考える馬鹿はいると聞いていた。


「女の利用法はもちろん労働力としてなら男の子だって、それに旦那みたいに小綺麗なら男だって需要が・・・・・」


「そこでボクを例に挙げる必要ある?査定ポイントマイナス2、次何か余計な事言ったら減給だよ!」


 ジョシュアさんが泣きながら縋って来るけど無視してトマスさん達とも話しながら・・・


「それは考え難いんじゃ無いか・・・ミーモットだって爺ちゃんの性分知ってるし、そんな事を知ったら爵位を召し上げられるって解ってるだろ?イヤそんな物じゃ絶対に済まないし、気転を効かせて爺ちゃんに分家の下の方の家まとめて投降して来た奴が・・・・・」


 ミーモットは利口じゃ無いかも知れないけど決して馬鹿な人物じゃない、簡単に自分の首を自分で絞める事はしないんじゃない?


「旦那・・・ちょっと考え甘いんじゃない?」


 ボクたち全員が奴隷説に否定的な中でジョシュアさんだけが真面目な貌で言った・・・だけどボクの下半身に縋り付いた侭で言ってるのだから情けない事この上ない、そんな3ストライク制ナンだからもう一つストライク取らないと減俸にはしないよ?

 ちなみにジョンブルソンから帰る時はオケツ引っ叩いてオシオキしたからポイントは減じて無いんだけど・・・・・


「いやコイツ間違い無く近い内に一遍くらい失言しますよ?だから2ポイントマイナスは・・・・・」


「んなコタァ如何でも良いだろ!今は真面目な話を・・・・」


 ジョシュアさんは余計な事を言ったピットさんの脛を、ボクの下肢に縋った侭で器用に蹴り上げ悶絶させた。




 ここはマルドゥース子爵領じゃ無いけどフリーコロニーの自治組織だって信用出来る程の代物とは思えない・・・こう言う襲い掛かって来た馬鹿を突き出しても日本の警察の様に十分証拠も有るのに調べもせず釈放するか、下手をするとボク達が先に襲ったとか言い出して逮捕し様とするかも知れない。

 そう考えたら二度と逆らわない様に、自分達で馬鹿どもを調教する方が楽ってモノだろう?


「で・・・全員集まったかな?」


「ハイ・・・」


 ボク達を襲いに来た30人の団体と、その前に酒場で半殺しにしたアホ2匹をナノマシンで治療してやり釈放した。

 翌日・・・つまり今日、もう一度必ず集まる様に言ってね♪


「良かったね・・・一人でも来無い奴が居たら全員死ぬトコだったんだ♪」


「ぼ・・・坊ちゃん冗談きつい・・・」


 ボクは思いっ切り凶悪な笑みを浮かべ、


「イヤ事実だよ?」


 と言ったら連中の顔から血の気が引いた。


「さて・・・お前らはボクに言われた通り、医者に言って全身スキャンかけて貰ったね?」


「ヘイ・・・スキャンだけなら安かったし、それに坊ちゃんのナノマシン治療薬は良く効きましたから・・・・・」


 両肩に両膝撃ち抜かれた奴らが平気で歩いているからね!


「言っとくけど完全に治って無いから暫く無茶は駄目だぞ?ひと月は安静にと言って有ったよな?」


「「「ヘ・・・ヘェ・・・・・」」」


 うん皆、借りて来た猫の様に大人しくなっている。


「医者はなんて言ってた?」


「坊ちゃんに言われた通り、完全に治って無いけど一月も安静にしとけば完全に治ると・・・」


 まあ()特製のナノマシンだからねw


「で・・・他に何か?」


「坊ちゃんが異常が有る筈だからキチっと調べさせろと言ったので、口を酸っぱくさせてスキャンさせたけど何も出ませんでしたぜ?」


「そうですよ、なぁ?」


 背後に居た者に同意を求めると全員が首を縦に振る。

 そう言えば、そう言ったコイツは・・・酒場でボクに振り回された馬鹿を前の日に足撃ち抜いた際、ボクに腕を手首から肘まで撃ち抜かれた奴・・・つまり酒場で半殺しの片割れね♪


「よろしい・・・ちょっと痛いけど我慢ね?」


 そう言って彼の前髪を数本引っこ抜く。


「痛ぇ!一体何を・・・」


 抗議する彼を尻目にテクテク離れた場所に歩き彼の前髪を灌木の枝に結び付ける。


「詳しく医者にチェックさせた・・・つまりアノ髪の毛にも異常は無かったと言う事だよね?」


「ま・・・まぁそうですね?」


 引っこ抜かれた毛根を撫でながら言った。


「でも実際は・・・思いっ切り異常が有ったんだよね♪」


 ボクはガバメントを抜いて彼の髪を打ち抜くと・・・軽くキノコ雲を生じさせながら大爆発を起こした!

 うん無頼漢が全員あんぐり口を開き・・・いやジョシュアさん達4人も同じ状態に成ってるw


「言っとくけど髪の毛に仕込んだとは限らないよ?それに探して解除し様としたら爆発するかも・・・・・」


「だったら医者のチェックで爆発してたかも?」


「勿論その可能性も有ったよ♪」


 今度こそ本気で全員の顔から完全に血の気が引いた・・・それはもう見事って言う位にね!


「ケンカ売って連れ去ろうとする奴を簡単に許すほどボクが甘い人間だと思う?一人でも返って来なかったら連帯責任で全員・・・・・」


「なんて物騒なモン仕掛けてるんですかっ!」


「周囲の人間が巻き添えになるって事は考え無かったんですか!」


「駆け込んだ先の医者が・・・・・」


 意外とボクを叱り付けたのはジョシュアさん達だったけど、


「こいつ等が真っ当な医者に駆け込む筈無いだろう?闇医者や非合法医者の一人や二人巻き込まれても・・・・・」


 もうコレ以上・・・血の気が引く事は無いだろうと思ってたチンピラ達の顔から更に血の気が引いて行く。




 結局ろくな情報も持って無かったけどジョシュアさん達と違って本当の悪人たち、でも強盗や殺人まではやって無かった(ナノマシン自白剤使用)しマルドゥースに言われる侭に動いてただけだった。

 そもそもマルドゥースも子爵に転封されて譜代の家臣には逃げられ連れて来れ無く、だからチンピラを搔き集めて臨時に雇い入れ取り敢えず数だけを集めたに過ぎない。

 したがって碌な情報を持って無かったので奴等は建物の外で正座させたまま、ボク達は一旦ギルドの建物に入り仕方が無いので今後の話し合いをする前に・・・・・


「みんな良くやった♪助演女優賞と助演男優賞を進呈しよう」


「えっ、アタイ達が主演じゃ無いの?」


「主演は旦那か?」


 ボクは笑いながら窓の外を指差し、


「アイツ等さ・・・これはコメディ何だから(笑)」


 と皆で大笑いした。

 そもそも数本の髪の毛にキノコ雲を起こす様な破壊力の火薬を仕込める筈が無いだろう・・・あれは縛り付けた枝の方に爆薬を仕込んであり、さも髪の毛が爆発した様に見せかけてたに過ぎない!

 勿論その事はジョシュアさん達も知っており、そして直後に突っ込んで来たのも演技しかもアレは全部アドリブだったのだ!


「せ・・・正座したままマダ震えてやがる」


「可哀想に・・・でもネタ晴らしはNGですよね?」


 奴等の醜態を肴にビールを頼む事くらいは見逃した。


「しかし・・・マルドゥースが何を企んでるのか判らない、それが判らないとアクションを起こすのも・・・・・」


「手掛かりなら有るけど買うか?貧乏な小僧どもをサービス価格で運んでやったから懐が・・・・・」


 ボク達の席に近付いて来て喋ったのはチョッとヤサグレた感じの美人のオバサンだ。


「オマエさんが私を探してるボウイかい?私がパイクだ・・・・・」


「男の人と思ってたよ、フレッドの母ちゃんの友達なんだろ?」


 バーテンさんにミルクのお代わりとビールを注文した。


「御馳走に成るけどさ・・・そんなに冷えたミルクを飲んで大丈夫かい?」


「2杯までなら♪」


「清涼飲料の方が・・・・・」


「糖分の取り過ぎには注意して1日1度しか飲まない事にしてるんだ・・・で手掛かりを売ってくれる気は有るの?お値段は如何程(いかほど)に成るのかな?」


 するとパイクさんは意外な顔をして、


「コッチこそ意外だよ・・・フレッドの母親の友人なら、ただで情報提供しろって言うと思ってた」


「その情報を集めるのに経費くらい掛かってるだろ?そもそもフレッド達を運んだのだって赤字の筈だろうが・・・」


 子供が生意気な口を利いてると自分でも思うけど、彼女の様な叩き上げの船乗りにあまり畏まってるのは逆効果に思えて喋る。


「それはオマエさん達だって同じだろ、フレッド達の持ってた小銭で英雄が雇える筈が無い♪」


 笑いながら答える・・・如何やら彼女もボクの正体に気が付いてる様だ。


「その分を他から搾り取れる算段は付いてるから安心してくれ、その手掛かり・・・500万クレジットで如何だ?」


 パイクさんがビールを噴出した!

 汚いなぁ・・・・・


「オマエ正気か?」


「正気も正気で大真面目だ・・・この件、何故か嫌な予感がする。急いで片付けた方が良い・・・その情報が突破口に成るなら500万何て安いモノだ」


 この星に来てから首筋がチリチリしてて第六感的な物だけどイヤな予感がしてるのだ・・・それに何故かジョシュアさんも嫌な予感がすると言ってる、彼女も結構感が良いらしいことを他の三人が言ってた。

 それならボクに執拗に絡んで来たのは少しおかしい様な気がするのだが、


「それ以上に旦那が腕利きと感じたんで絡んでったんですよ、アイツも一端のレーサーだから腕には自信があったし・・・・・」


 危険を察知する能力は有っても回避出来るとは限らないらしい。




 パイクさんが提供してくれた情報によると、マルドゥース子爵は鉱山のある難居住惑星の幾つかのコロニーから、容姿や能力に優れた人間を中心に強制的に連行している。

 それ等の人々は宇宙港のある街の近くに集められ、冗談抜きで強制的に連れ出そうとしてる様に見得た・・・まるで奴隷を出荷する様にだ。


「チョッとアタイも気に成る事が・・・・・」


 何か嫌な予感がしたと言ってたジョシュアさんも何か惑星のデータを最初から洗い直し始め、そして軌道上からスターシップで地表に異常が無いか調べさせて欲しいと懇願して来た・・・もちろん許諾だよ仲間に成った以上は信頼してるしね!

 でボク達は深夜の地熱プラントに・・・この惑星は凄く活発な活火山が多い、その為に地熱をエネルギー化するプラントが彼方此方(アチコチ)に建ってるんだけど何か矢鱈と気温が高い?

 それに・・・


「変だな・・・警備の者が嫌に少ない?」


「それどころか監視システムもロクに設置してないみたいですね?」


 全身黒づくめの格好に成ったボク達は閉鎖された街から可成り離れた地熱発電プラントに、そこだけ地底の温度が異常に高く成ってるのをスターシップのセンサーが感知したから調べに来た・・・本来もっと深い所に有るべき温度帯が地表近くまで上がって来てたのだ。


「それにしても難居住惑星って言うから宇宙服(スペースギア)が無ければ歩けないと思ってた・・・一応マスクを外しても呼吸出来るじゃないか?」


「圧倒的に水が無いんですよ、この惑星はドコに放り出されても砂漠しかない・・・難居住の分類は伊達じゃ無いんですよw」


 笑いながら言うトマスさんに


「あれが地熱プラントの入り口かな?」


「そうです・・・気を付けて下さい」


 露天掘り鉱山の様なすり鉢状の地形に横穴が幾つもある・・・周囲に気を付けながら降りて行くとセンサーに反応が、一二を争う規模の横穴にボク達は入って行った。


「アタイはスラム育ちじゃ無いし孤児でも無いけど、ずっとガキの頃から貧乏で士官学校入ったのも学費が掛からないからなんだ」


 そうボソリと言って広い鍾乳洞の道を進む・・・その中に地熱プラントは建てられているのだ!


「元々貧乏だった訳じゃ無い、金持ちって訳じゃ無いけど中流で普通に幸せな家庭だったよ・・・でもアタイの生まれた家の上流にゃ企業の造ったダムが有ってね、マァそこが欠陥ダムで家も何もかも流されたんだ。当然保障なんて満足に無かったし、そう言えば旦那も最初の活躍が・・・・・」


「そう言えば最初は人口太陽のテクノロジー狙ったヴァイラシアンとの一戦だったけど、その次からは無理やり人口太陽を破壊してバックれ様とした貴族に雇われたのと戦闘に成ったな?そもそもヴァイラシアンの進行が無ければ人口太陽ふっとばそうとはしなかっただろうけどね」


 あの戦いからボクの活躍は・・・いや違うな・・・ミューズを助け様と地球を旅立った時から、イヤイヤ地球でエルミス()を修理し様と奔走した時からボクの戦いは始まった。

 エルミスⅠの秘密を奪おうとしたクソならず者国家との戦いも、()の下でエルミスⅠからスターシップを建造した時も・・・その戦いに勝ったからこそボクはミューズを手に入れた!

 と思い出に浸ってる場合じゃない・・・ジョシュアさんが言いたい事は?


「そんなコトを一度でも体験すると鼻が利く様になるんだ・・・企業にしろ為政者にしろ権力者が欲の皮を突っ張らせ何か企んでるか失敗した時、それを誤魔化すか逆手に取ろうとすると独特の腐臭を放つんだ」


「いやオレは感じ無いけど・・・・・」


「そんな野性的なセンス持ってるのジョシュアだけ・・・・・」


 パプアさんとピットさんが余計な事言ってジョシュアさんに睨まれる。

 でも何となく彼女の言う事は解かるんだけど、それだけで地熱プラントと関係が有るの?


「旦那が言っただろアタイが人身販売って可能性が無いかと言ったら、マルドゥース子爵には皇帝が怖くてするとは思え無いって・・・でもさ皇帝陛下を誤魔化せるとしたら?例えば・・・・・」


 彼女が調べ上げ異常を見付けた地熱プラント・・・本来それは地下の溶岩を汲み上げ、その熱で電力を得る構造だった筈・・・ただし()くまで施設の内部での話だった。

 でも今その地熱プラントは溢れ出した膨大な量の溶岩の池の中にポツンと浮いており、前以って映像や資料を見せられて予習させられてたボクの知識でも明らかに異常な状態だった。




「地熱プラントに欠陥があったか、さも無ければマルドゥースが何か馬鹿をしでかしたか?」


 ボク達は大慌てでマダ名前を付けて無い強襲揚陸艇で大気圏を突破しながら、その中で頭を抱えながらボクが呟いた・・・イヤ本当に頭抱えてた訳じゃ無いけど、そう言う心情で思ってた事を吐露して仕舞った。

 スターシップは船底の一部が分離し独立した船艇として使用する事が出来る、正確な分類法が判ら無いけど内部にアサルトノーダーや戦闘機を積載し敵地に乗り込むのに使えるので強襲揚陸艇と呼んでいた。


「恐らく後者でしょう・・・如何なんですか?」


 モニターに映るスターシップのコクピット、そこでイメンケさんが背後にいるゲスト席の女性・・・パイクさんに話を傾ける。


「あぁ間違い無い・・・ここに配下への指令の履歴が有る、これによるとマルドゥースは自分の物に成った鉱山に無茶なノルマを課したんだ!そしてソレに使うエネルギーは無理やり地熱プラントから、その為にプラントをブン回しソレで限界を超えて暴走してるんだよ」


 聞いただけで頭が痛くなる話だ・・・止める部下は居なかったのだろうか?


「居たけどマルドゥースは話を聞か無かったのさ・・・実はマルドゥースの配下だった奴が夜逃げしたんだが、それにも私が手を貸したんだ。その時からヤバそうな話を聞いてたんで警戒はしてた・・・ただソイツだって技術者だった訳じゃ無く、ここまで酷い話に成るなんて思っても居なかっただろうな」


「悪いけど、そこは禁煙なんだ」


 コクピットで煙草を出そうとした彼女を止めるとイヤそうな顔をしたけど煙草を仕舞う。


「もっとも私だって地熱プラントに詳しい訳じゃ無い、でもその男が言うにはマニュアルの制限の倍を超えてプラントを・・・・・」


「その結果がマグマの海か・・・・・」


 そう言えばパイクさんの情報を得てジョシュアさんも色々調べてくれてた・・・それに依るとココ以外にも異常な熱を発してるプラントが幾つか有ったけど、ココが一番熱が高かったので来る事にしたんじゃなかったけ?


「そうだよ、このプラントだけが異常に温度が高いんだ」


「地熱プラントの事に詳しいの?」


 ジョシュアさんが精力的に調べてたり発言してたので聞いて見る。


「アタイが詳しいのは地質学の方だよ、元々親父も鉱山技師だったんで・・・地熱プラントに関しては素人に毛が生えた程度だけど、それでも一般人よりは明るいと思う」


 そう言ってボクの隣に来ると星図を表示させ、


「この星の地熱プラントは相当深い所から熱を吸い出してる、深い所から熱を無理やり吸い出すのは正直危険なんですよ!そしてコノ星では17数基しかないプラントで全てのエネルギーを賄ってるのに、その半分以上が暴走してるんだ・・・・・」


 正確には11基だったかな?


「暴走が始まった時に止め様とは・・・」


「さっき言った深い場所から吸い出すのは危険ってのがソコ何だよ!異常が発生した時すぐ止められ無い、止め様としたらプラントが吹っ飛ぶから・・・・・」


 何だよ、その頭の悪い状況は・・・


「で、このプラント近くのコロニーばかりでマルドゥースは美女狩り始めた・・・フレッドの住んでたコロニーも近い。そして今後は他のプラントが限界を超えてメルトダウン・・・と言う表現が正しいか分からないけど他のプラントも爆発しそうになったら、その近隣のコロニーでも人間狩りを始めるんだろうな」


「そして最後はプラントから()()て街が壊滅し証拠は隠滅、消えた住民の安否は闇の中って事ね?」


「イヤ旦那ちょっと甘いみたいですよ?」


 ボクとトマスさんとパイクさんの会話にジョシュアさんが喰い付いて来た。


「専門家じゃ無いけど、この数の地熱プラントが連鎖的に吹っ飛んだら惑星が無くなるよ!もし異常な数値を現して無いプラントも吹っ飛ぶなら確実に、そしてパイク船長が提供してくれた資料によると今だに無理な運転をし続けてる」


「自分の領地の惑星を吹っ飛ばすのか?」


 それは流石に無いと思ったのだが・・・・・


「だから甘いと言ってるんです!この星は難居住惑星で資源は鉱山ナンだよ?」


「それは・・・どう言う事でしょうか?」


 思わず聞き返したら・・・


「惑星吹っ飛ばしても地熱プラントの暴走で内部崩壊させるならブラックホール化しても極小さいモノで済みます!中性子爆弾の1~2発で中和出来るから、その後は採掘じゃ無くて資源を拾うだけで済む。そして住人を奴隷として売り払ったなら・・・・・」


「莫大な利益に成る・・・まさかとは思いますけど、これを狙ってマルドゥースが・・・・・」


 と言ったのはイメンケさんやパイクさんの背後で自分の(シート)に収まってたミューズ、その為わざとマルドゥースが地熱プラントを暴走させたのかとミューズは考えたのだろう。


「それは流石に無いだろう・・・ミーモット・マルドゥースも本家に負けず劣らず外道なのは爺ちゃんも保証してるけど、この計画を奴が考えたにしては危険が高過ぎると思う。抑々この惑星が吹っ飛んだら、それに対する領主としての・・・・・」


「それは私が説明しよう・・・その売り上げを搔き集めトンズラする気なのさ、鉱山惑星が吹き飛んだ後の利権も既に売り払ってあるのだろう」


 別のモニターが点灯し爺ちゃんの顔が映し出され、ミューズに報告等をAD通信でする様に言っといたのだ。


「折角、貴族に成れたのに?」


 ボクが聞くと、


「地熱プラントを暴走させて星を潰したらソレだけで爵位も財産も全て没収、しかも折角マルドゥース本家の連座から逃れたのにコノ為体(ていたらく)では貴族として終わってる」


「今は難居住でもテラフォーミングで改良すれば何時(いつ)かは人が住めます・・・ファルデウスのみならず、この世界で星を潰すのはソレだけ重い失態なんです」


 星自体が財産だからね?


「それに加えて人身販売に手を染めたなら最低でも死刑、最悪死刑じゃ済ま無くなる状況です!」


 それが如何言う状況か怖いから聞かない事にしておこう。


「つまりマルドゥースは自分で自分を詰ませて仕舞った・・・そして今更挽回出来無いから往生際悪く盗める物だけ盗んでトンズラここうとしてる訳、それも人の人生まで盗んでね・・・爺ちゃんヤッパ生かしといたの間違いじゃ無い?」


「そうは思うが今言っても仕方ない事だ・・・現在ロイヤルフェンサー第一艦隊から第四艦隊まで全てソチラに向かわせているが、間に合うか如何かは微妙だな・・・・・」


 いやロイヤルフェンサーが来てから制圧し救助してたら完全に間に合わない。


「ボクが大人しく待ってると思う?」


 そのセリフに爺ちゃんはギョッとしてる。


「パイン大尉達がボク達を追いかけてる筈だろ?彼女たち3隻が加わればマルドゥースごとき十分制圧出来るさ、その後に大急ぎで鉱山惑星の住民を脱出させれば・・・・・」


「ロイヤルフェンサーが来てから制圧するより現実的な希望が見えます」


 爺ちゃん苦虫噛み潰してるな♪


「同時に捕らわれてる人達の救出と、マルドゥースの逮捕も・・・」


「マルドゥースの逮捕は兎も角、捕らわれてる人達の救出は・・・・・」


 ボクの言葉をパイク船長は遮るが・・・


「簡単さ・・・この船に乗ってる20人は全員が特別優秀(ライトスタッフ)なんだ!」


 ボクは眼の前に見えたスターシップの艦艇に強襲揚陸艇を接舷する。

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