エライ圧の高い婆さんを拾う!
エクセリオンを自動操縦・・・いやエクセリオンは殆どサイキックに依るイメージコントロールで動くから最初から自動操縦みたいなモンだけど。
ボクがコクピットシートから降りてもカチューシャを付けてる以上、ある程度コチラの思うままに追従し動いてくれるしアリスに任せて置けば多少の戦闘行動も可能な筈だ。
跪いたエクセリオンのコクピットシートから飛び降りると、コクピットシールドを閉じて立ち上がる。
「さてと・・・行って来るね♪」
「行ってらっしゃい」
緊張感の欠片も無い挨拶を交わして、ボクは収容所の監禁区域に突入する。
前以てアリスが調べてたルート通りに進み、待ち構えてる敵兵をアリスの指示に従い撃破する。
簡単な様だけど、実際撃ち合うのはボクだからね!
ボクの装備は拳銃などサイドアームは趣味の炸薬銃だけど、メインウエポンはアサルトライフルタイプの熱光線銃を持ち出した。
軽いし強力でマガジン・バッテリーパック一つで300発撃てる・・・まあレーザーガンでも良かったがエクセリオンの中にコレしか持ち込んで無かったんだ。
「まあ光学兵器は防御や妨害が容易いからね」
ビーム攪乱手りゅう弾を投げると、辺り一面にチャフの様な微金属片が撒き散らされる。
治まるまで発砲しなければ良いのにアホなのがレーザーガンを発砲したもんだから、辺り一面にレーザーが散乱して10名ほどいた兵士が自滅してくれた。
「ホントにヴァイラシアンには馬鹿しか居ないのかな・・・・・」
「お言葉ですが練度が低いのは確かながら、アナタもブラスターを使っているのにチャフ・グレネード使うなんて思わなかったんだと思いますよ?」
「だってボクにはコイツも有るモン♪」
ショルダーホルスターに入ってるガバメントモデルを上から叩く。
「この世界で炸薬式銃何て骨董品持ち歩く人が、居るとも思い付かなかったと思いますよ・・・」
「そう言う宇宙海賊が居たよね♪彼の漫画大好きだったんだ・・・それに左手に仕込んだあの銃も再現したかったのに・・・・・」
「残念ながら精神力を物理影響可能なエネルギーに変える技術は、先古代文明でも開発されて無かったですよ」
早逝した父親の遺品に宇宙海賊の漫画が愛蔵版で揃っていた。
ボクが初めて性的にドキドキしたのは、実はあの漫画のオシリ丸出しのオネエさん達であったw
作家が身体を壊して続巻が中々出無かったが、あの続きを読めなかった事だけが向こうの世界への心残りだ。
「それで尻フェチに目覚めて、ミューズ様のオシリを叩いて虐めてばかりいるんですね?」
「人聞きの悪い事を言うな!ミューズが悪さした時しか叩いて無いしっ」
まあ叩いてる時、本気で怒って無かった場合は楽しんでるのも確かだけどねw
「この扉の向こうは監禁ブロックの様です・・・残ってる敵勢力は2名、武器はレーザーガンと高周波ナイフです」
「ならコレで手っ取り早く片付けよう」
少しだけ扉を開けるとチャフグレネードを投げ込んだ。
同時に飛び込んだら、この部屋を守ってる警備兵は練度が高かったらしい。
レーザーガンは投げ捨て済みで、ナイフを抜いて躍り掛かって来た!
「ゴメンね」
抜いてあったガバメントモデルを抜いて2人を射殺する。
「馬鹿な・・・この中で何故撃てる?」
「炸薬式の銃・・・そんな玩具を持って歩いてるのか?」
玩具呼ばわりにカチンと来たが、スーツが光学兵器と物理衝撃の防御機能付きだった様だ。
スーツの上から高周波振動を停止したナイフで穿って、弾を取り出し驚いている。
「レーザーやブラスターに対光学兵器用の反射分散塗装してるのは解るんだけど、今の世の中に物理衝撃の耐性までとは用心深いね?」
「耐弾じゃなく耐刃用に装備して有ったんだ。元々から戦闘宇宙服は厚みが有るから、そちらを装備しても大して変わらないし・・・・・」
そう言うとカードを一枚投げる。
「牢屋の解放コードは❝RD7472❞だ」
「悪いけど素直に信じられるほど、打ち解けた仲じゃない」
「当然だ」
カチューシャから光が発され、カードを上から下まで照らす。
「本物です。それに暗証番号も嘘じゃありません」
「何で?」
二人の兵士は銃を拾うと、ヨロヨロと立ち上がった。
「外を守ってた狂信者共と違ってな・・・こんな事オレ達2人はやりたく無かった。だが銃や格闘のセンスが有ったんで強制的に従軍させられ、家族を人質に取られている。投降も降伏も出来ないんだよ・・・・・」
そう言って銃を構える。
「恨んだりしないから、さっさと殺してくれ・・・悪いがオレ達は手抜きして戦うと、家族に類が及ぶんだよ!このスーツは各種センサーが仕込んで有ってな・・・クソ野郎どもに暴露れるから、本気で戦わなければ成らないんだよっ!」
と彼が飛び出そうとした途端、彼等のスーツが硬直し動けなくなった。
「な・・・何をした?」
「五月蝿いなあ・・・忙しいからチョッと待って!」
アリスが言わなくてもボクの注文を熟してくれる。
「お二人さんも聞こえますか?2人はキッド様に射殺されて様に擬装しました・・・あと首都星に捕らわれてるスレッジさんの妹さんと、ハマーさんの恋人は無事です。皇族や有力者は尻尾を撒いて逃げ出しましたから、今更害しに行く人達は居ませんよ」
「まあ念の為、センサーや盗聴器付きのスーツは脱いで下さい」
ポカンとした二人は顔を見合わすが、
「ホラッ、モタモタしないっ!偽装は5分も持たないんだ!」
そう言うと2人はアリスに硬直を解かれたスーツを大急ぎで脱ぎ出した。
「何してるのっ!パンツも脱ぐのっ!」
「パンツもかっ!!!」
驚く二人に、
「盗聴機能付きパンツだよ?」
二人は渋々脱いで全裸に成ると、ボクは彼等の脱いだ着衣を焼夷手榴弾で燃やした。
「傍から見ると性的ハラスメントを働いてる様にしか見えませんね!」
「人聞きの悪い事を言うな!美少女や美女なら喜んで剥くけど、こんなオッサンのヌードなんか誰が見たがるんだ!」
「誰がオッサンだ!」
「オレ達はマダ20過ぎたばかりだぞ!」
と抗議されたが、
「知るかっ!どんなに美形だって、男の裸など眼中に入れたくないっ!!!」
彼等の背後に有る牢屋から、クスクスと笑い声が聞こえる。
この二人は収監者に同情し、親切だったので比較的関係は良好だったらしい。
収監者達は若干名女性が混じってるが、殆どが青年以上の男性だった。
「政治家や学者など、ヴァイラシアン帝国に不都合な人間を監禁する施設だったんだ」
オッサン1号スレッジがシリアスな顔で言った。
が両手で股間を隠し縮こまってるので、みっともない事この上なかった。
「流石に見苦しいな・・・」
「誰が剥いたんだよ!」
「安全な衣類は無いの?」
「んなモンが有ったら、とっくに着替えている!」
すると囚人さんの一人が、
「タオル位有るんじゃ無いか?」
「そう言う首を括れそうな物は置いとかない事に成ってるが・・・」
「トイレに有ったか?」
可哀想に・・・お手拭き(トイレ用)しか無いらしい。
「それ腰に巻き付ければ、取り敢えず貧相なモノ隠せるんじゃ無いか?」
「小僧・・・貴様、捕虜虐待で訴えてやるぞ!」
「言葉の暴力は何より人を傷付けるんだぞ!」
そんな漫才的会話をオッサンとしてる内に、ウェルム少将とロイヤルフェンサー4の海兵隊が突入したそうだ。
取り合えず殺し屋が残ってて来られても困る、海兵隊が来るまでガードして置こう。
収監者の彼等は風呂も満足に入らせて貰えなかったから、スレッジとハマー以外の警備兵の死体を踏み付けながら兵士宿舎に入り風呂と食事を堪能し始める。
「ああ良い気分だ♪」
背筋の伸びた細身なのに何故か逞しそうな老婆がシャワーベースから出て来て、兵士達のモノだったらしい冷蔵庫のビールを煽った。
「旨いねえ・・・ダラスのド阿呆に誘拐されてから、満足に食事も風呂も与えられなかったからねえ」
「ダラスに・・・何時ごろ誘拐されたの?」
「5~6年前かねえ・・・最初はヨットを造るって騙されマルドゥースに招集されたんだけど、すぐに監禁されてダラスに引き渡され戦艦造らされたからね・・・・・」
「嫌々造らされたんだ・・・・・」
「そうでも無かったさ♪奴等に判らない様に、細かい欠陥をタップリ仕込んでやった」
「どんな船を造ったの?」
「超大型の宇宙戦艦さ・・・色々細かい欠陥を仕込んでやったけど、欠陥同士が連鎖して更に悪影響が出る様にしてやった♪一番面白かったのは避難経路が猥雑で、いざ逃げる時には嘸難渋するだろうね♪それにジェネレーターやバッテリーは大型でも、エネルギー回路が細かく末端の火器は大出力、実戦に成ったら電圧急降下したりして、さぞ撃ちずらいだろうね」
さも楽しそうに、お婆さんは笑いながら語った。
「それに最高の名前を付けてやったw捻り過ぎて低能の奴等には判ら無かったが、意味に気が付いて私を殺しに来ないか期待してたのに・・・・・」
「ヒョッとして・・・お婆さんが造ったの❝ナナ・ドニス❞と❝サル・ドニス❞なの?」
するとお婆さんがボクに対して興味を示した様だ。
「何でそう思ったんだい?」
あの2隻の艦にはボクも違和感を覚えてたんだ。
「まあ手酷く船体を壊されたけど、それでもアレだけの砲塔揃えてたら撃沈されても可笑しく無かった。弾幕が時々薄くなるから、保つと思ってシールド前面に撃ち合ったんだから・・・・・」
「無茶をするねえ♪」
「そして何より名前がねェ・・・」
「そんなに難しい暗号じゃ無かった筈なんだけどねえ」
「そうなんですか?」
アリスがカチューシャ越しに聞いて来る。
外部音声も使っているのは、お婆さんとも会話を楽しみたいのだろう。
「オマエ最高レベルの演算能力持ってる生体AIのクセに、この程度の暗号も解読出来ないのか?」
「文字を一つ逆行させるのかと思いましたが、それだと意味が通じない所が・・・・・」
「解読にはユーモアのセンスが必要だからね♪」
「何の事なの?」
ミューズまで会話に加わって来た。
「ナナ・ドニスとサル・ドニスの艦名は暗号で悪口に成ってるのさ♪」
「そうなんだ?」
キョトンとしてるミューズの顔が脳内に浮かんだ。
想像したんじゃ無く、ミューズの映像を脳内に負担に成らない範囲でアリスが送ってくれている。
「5分以内に解読出来ないと、オシリ叩き15追加ね」
「もう許してよっ!既にペナルティのオシリ叩き、累積100回超えてるよ~~~っ」
ミューズさんの悲鳴の声が上がった♪
「ところで戦闘は終息したんだろ?逃走した艦どの程度壊したんだ?」
「えっ終わって無いよ?」
逃走艦如きに随分と手間取ってるな・・・あの二人ならとっくに終わってると思ったのに?
「それどころか流石に首都星落されたら不味いと思い出したのか、応援の艦隊が現れてさっきより敵が増えてるのよっ!キッド君コッチに戻って来れ無いの?」
ジュリアさんから悲鳴染みた声が上がるが、
「いや海兵隊には捕虜の保護に来る様お願いして有るけど、彼等が来るまで無責任に離れられないよ!それよりミューズさんやい・・・アナタまさか艦隊戦の最中に、コッチのお喋りに介入して来たのかい?」
「ミューズ?」
お婆さんが怪訝そうな顔をした。
「エ~~~ッと、あっ!コラッ!」
ミューズが何か慌ててるのは、アリスがスターシップの外部映像をコチラに回そうとしたからだ。
止め様としたが間に合わず、船体の外部カメラが激しい艦隊戦の様子がコチラに送られる。
「戦闘中に随分余裕だね~~~♪ジュリアさんも何で注意しないのっ!」
「注意したけど聞いてくれませんでしたっ!だってお喋りしながらも戦果上げてるんだもん、それ以上注意し難いじゃない・・・・・」
まあミューズは皇女様だし軍人じゃ無い、ジュリアさんには注意はし難いだろう。
男の子としてジュリアさんのオシリには興味は有るが、今回オシオキは許して上げよう。
でもミューズ、オマエは別だ!
そもそもボクには皇女だ何だは通用しない!
「ミュ~~~ズ~~~ッ・・・お仕置きのオシリ叩き、50回追加~~~~~ァ!!!!!」
「ビェ~~~ッ!!!」
ミューズの悲鳴が響き渡る♪
そりゃボクだって戦闘中に軽口叩くし、戦闘中にお喋りしてる何ていつもの事さ!
でも初めての単独操船でしかもジュリアさんの命も預かって置きながら、全力で対艦隊戦中にお喋りなんか流石にするか?
当然お仕置きは決行する!
しかも増援が現れたのに、何でコッチに連絡して来なかった?
ソレだけでも本来オシオキ対象だ・・・連絡を怠ったんだから、やっぱりミューズだけじゃ無くジュリアさんにもオシオキが必要かな?
当然アリスにも・・・・・
「私・・・緊急メッセージ入れましたよ?」
とジュリアさん!
「それに付いては私から説明を・・・キッド様は離船の際、一時的に船長権限をミューズ様に委託しましたよね?それで艦長権限で緊急メッセージを握り潰・・・・・」
「分かったから、それ以上言わなくても良いよ♪増援を自分で片付けて、私にも出来るんですって示したかったんだね?」
「アワワ・・・」
ボクは笑顔でミューズに迫る・・・本気で怒ってる時、ボクは笑顔に成るらしい。
ミューズは後退りしながら、壁際にまで追い込まれる。
「ミュ~ズちゃん♡」
「ファ・・・ファイッ!」
言葉が上擦ってる♪
「お仕置きを執行します!」
「びえっ!」
ミューズの泣き顔が可愛い♪
あの後ボクは捕らわれてた人達と捕虜2名を海兵隊に任せ、お婆さんだけ何故か付いて来てスターシップに戻ったのだった。
その頃には艦隊戦も終わりかけており、図らずもミューズの実力は見事に示されたのだった。
だけど敵の増援が来たのに、黙ってた事は許す訳には行かない!
毎度恒例オシオキタイムである♪
「ゴベンなさいっ!ゴベンなさいっ!ゴベンなさいっ!ゴメンなさい!ゴメンなさい~~~っ!本当に反省してますっ、二度と連絡を握り潰したりしないから~~~~~っ!」
バチンバチンとオシリを叩く音と共に、ミューズの謝罪が響き渡った。
手加減はしてない、むしろ強めに叩いている・・・ボクを電気椅子に座らせた事は許せるけど、増援来たのに黙ってたり、ジュリアさんの通信を握り潰すなんて言語道断!
絶対に許してなんか上げない♪
「もう許して~~~っ、ホントに反省してるから~~~ぁ!」
彼女は泣きながら懇願したが、残念だったな・・・オシオキのオシリ叩き180回は、たった今終了した!
今晩は寝返りを打つ度に痛くて飛び起きる事に成るだろうから、しっかり反省するが良い♪
「アレッ、キッド君オシオキは合計170じゃ無かった?」
「イエ、オシリ叩きは合計160だったと思います」
途中で気付いてたけど、ミューズが元気過ぎるんで少し多目に叩いといた。
「アンマリだ~~~っ!」
ミューズは号泣するが、流石に敵の増援が来たのに黙ってる何て、いくら何でも調子に乗り過ぎだ!
「全く調子に乗ってバカする所まで、あの子に・・・ハインツに良く似てるねえ・・・」
お婆さんが呆れた様に言った。
はて・・・聞き覚えが有るんだけど、ハインツって誰だっけ?
「お爺さまを知ってるの?」
ボクの膝上で藻掻きながらミューズが言った。
そうだ確か陛下のファーストネームだった♪
「私の名前はジェイナスって言うんだ・・・ジェイナス・ビューエル、聞き覚えが無いかい?」
ミューズとジュリアさんの眼が点に成った。
「データバンクを検索・・・ファルデウス帝国で高名な外洋宇宙船の製作者ですが、本人は造船作家を名乗る事が多いそうです。ちなみに帝国内でも一部の人しか姿を知らず、その容姿・性別・年齢全て謎に包まれてる方だそうで・・・・・」
「マルドゥースの様な馬鹿に船を造らされて、完成したら「秘密を守る為に・・・」何て言われちゃ堪らないからね!でも結局バレて捕まって散々な眼に会ったけど・・・・・」
するとミューズとジュリアさんが、
「お爺さまの造船の師匠です・・・・・」
「船に関しては伝説の人よ・・・」
大分恐縮しているな・・・・・
「この船も良く出来てるけど、少々力業で無理して造られてるね♪出来る事なら詳しく見てみたいけど・・・・・」
「アリス、設計図と全面透視図それに青写真も出して♪」
アリスが壁面全てをモニター化し、詳しい情報を表示した・・・ただしオーバーテクノロジーに関する部分は隠してある。
「それでも殆ど見せてくれたね・・・普通ソコは隠したがるモンだが・・・」
そう言いながらも興味深げに情報を見定める。
「この船の元に成ったエルミスと、現在帝国で量産されている新エルミスシリーズの情報も?」
「見せて頂戴」
暫らくモニターに食らい付いて動かなかったが・・・・・
「この元に成ったエルミスってのはハインツの作だね?」
設計図を見てわかるとは流石師匠だね♪
「ってよりアイツは帝国指折りの造船作家なのに、下らないクセが有るんだよ・・・性能より見た眼を重視するってね!そこは何度も叱り付け、性能を突き詰めた上で出来る限り外見に拘れと教えたんだが、やっぱり何か癖みたいなモノで出て来ちまうんだよ」
盛大な溜息と共に呟いた。
「あの子と話したいね・・・帝国に戻ろうか」
「その必要は無いと思う・・・」
ミューズが言った。
「この戦争に決着を付けるって到頭お爺ちゃん切れちゃって、如何やら親征して来るみたい・・・・・」
「そんな話聞いて無いよ?」
ジュリアさんの言葉をボクが遮る。
「私達も戦闘中に知ったのよ!如何やらキッド君達が逃げない様に、いざと言う時の後継者を極秘で決めて内密に出て来たみたい・・・ちなみに後継者は陛下の弟、つまり私の本当のお爺ちゃんよ」
「そりゃ丁度良い・・・」
ジェイナス婆ちゃんが楽しそうに笑った。
「孫を失った直後で可哀想だからと、甘い顔してたら随分と腑抜けたみたいだね♪久し振りに少し〆上げてやろうか」
何だろう・・・爺さんも一帝国の皇帝だけ有って、相当圧の高い威厳を持ってたけど・・・ジェイナスの婆ちゃんの方が圧が高い様な気がする。
この時ボク達はマダ・・・皇帝とその周辺一同に舞い降りる悲劇に気が付いて無かった!




