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船の性格が悪くなる!

 翌日にはメディカルルームが完成し、ミューズの身体を()()する手筈が整った。

 彼等とは文法・概念の違いで元と違う組織に置きかえる以上❝治療で無く構築❞と考えるらしいが、ボクにとってはミューズが他人に成る訳で無いのだからあくまで治療だ。


「昨晩もお伝えしましたが・・・・・」


「その点は仕方ないさ・・・何か有っても君には、責任の追求も八つ当たりもし無いよ」


 ミューズの身体に関しては100%責任を持つと彼は言った。

 だが精神・・・心が持つかと言う問題が出て来た。

 彼女が受け続けて来たストレスは、生半可なモノでは無かったのだ。


「10%未満では有りますが・・・精神に若干の影響が出る可能性が考えられます。そして失敗する可能性も5%ほど・・・そればかりはミューズ様次第と言わざるを得ません」


「覚悟は出来てるよ。ボクもミューズもね・・・・・」


 操縦席の下にしまっといたボールを撫でながら思った。

 現在コクピットの改装が始まり、操縦席のシートやモニターのパネルが一部外されている。

 コクピットにミューズの席も作る為、内装自体も変える事に成る。

 失敗した時の事など絶対に考えない。


『今ボクがやるべき事は何も無い・・・ボクも少し休まないと成らないな』


 改装は全て作業用ドローン任せだ。

 ゲームのコントローラー的なモノだが、非常時用の緊急操縦機器は用意して有る。


「何か有ったら起こしてくれ。少し眠るよ・・・・・」


「その方が良いでしょう。僭越ながらキッド様も大分疲労が貯まってますよ」


 コクピット背後の休憩室でソファに横たわる。

 そうだ、ミューズが起きたら彼女の部屋を造らなくては・・・・・考えながら眠りに就くボクだった。




 シィーゲル小惑星群の反乱軍で残存艦の残りは50を切った。

 ジェリスは自分の艦のブリッジで残りの探索を指揮していたが、今は指揮下の艦長仲間から抗議の集中砲火を受けていた。


「司令官自ら敵の中に突っ込むのは如何なモノかと・・・子が親に似る事はママ有る事ですが、貴方は最近お嬢様に似て来てますよ」


 娘のジュリアは元々高機動の艦隊を指揮し、敵の中へ斬り込み隊をする戦術を取る。

 それに対しジェリスは堅実な指揮を執るタイプと今までは思われていたのだが、実はソレは大いに間違いであった。


「オマエさん達、若い連中は知らないが・・・ジュリア中佐の戦い方は()()()の指令と瓜二つさ!元々ジェリス指令がアア言う戦い方をしてたんだ」


 ジェリスは苦笑いしながら初老の艦長に言わせておく。

 元々昇進の話が出ると中央から逃げたり仲間に懇願して、その話から逃げ続けていた男である。


 上級佐官以上だと大艦隊を任されたり中央勤務に成る可能性が出て来る。

 自分は小規模な艦隊を指揮し、自由に宙を飛び回る方が真価を発揮出来ると考えていた。


「ジュリアの奴め・・・昇進時に自由に動ける艦隊を設立し、その指揮官に収まるとは!まあ話が理論に裏付けされた良案だったし、有益性を認められたんだから文句は言えないが」


 ジェリスは昇進の度にジュリア中佐が考えていた様な艦隊を作りたいと思い、その考えを飲みながらジュリアに話していた。

 そうジュリア中佐が設立した高機動艦隊の着想は、元々ジェリス艦長の発想を自分で磨き上げたモノなのだ。

 ただジェリスは自分がソレを言い出すのは、少し図々し過ぎないかと遠慮して仕舞っただけ、ジュリアの場合は計算高く祖父に強請る様に陛下に上申する図々しさを持ってただけだ!


 実際ジュリア中佐はファルディウス帝国皇帝にとって、最も可愛がってる孫の様な存在だ。

 だがキッドの助けが有ったとしても、結果をそれ以上出し続けてるので文句など言えない。

 自分も二十分に助けて貰ってるし、それで儲けているのだから♪


「指令・・・岩礁に隠れている敵艦4隻発見しました。攻撃しますか?それとも降伏を?」


 最近は艦長より指令官と呼ばれる事が多くなった。

 少し寂しく思う。


「先に包囲して威嚇射撃、その後で降伏勧告をしよう。ココ君、周辺友軍艦に呼び掛け・・・」


 数は多かったが敵の練度は極めて低い・・・この艦隊の場合は兵では無く士官・指揮官の責任だ。

 十数隻で気付かれぬ様に取り囲み、一斉に威嚇射撃・・・敵に深刻なダメージは負わせなかったが、隠れていた岩礁が周辺の物も含めて粉砕される。


「降伏勧告・・・をする前に敵の方から、命だけは助けて下さいと降伏の申し入れが有りました。可哀想に通信士も背後に居るらしい士官も、コチラに聞こえる程派手に泣き喚いています」


 呆れながらココ・ナッシュ少尉は言った。


「威嚇射撃で狙ったのは隠れていた岩礁ですが、この場合もオーバーキルと言うのは当て嵌まるのでしょうか?」


 殺してる訳じゃ無いしな・・・・・


「私の所為じゃ無い!艦の攻撃力が高過ぎるんだよ」


「威嚇前に「隠れてた岩礁が消滅したら笑えるかな」とか言ってませんでしたか?」


 確かに笑いながら艦長仲間に通信で言っていた。


「其処は聞かなかった事にするのが、大人の対応だよ♪」


 笑いながら言う司令官にブリッジクルー一同が呆れる表情を浮かべる。


「さてと降伏した艦を集合宙域に移動させる。曳航する必要は無いが、武装に充電・装弾したら即撃沈出来る様に・・・・・」


 捕らえた艦は所定の宙域に移送し、艦を逆らえない様に武装解除しなくては成らない。

 戦争とは終わってからも忙しい代物だ。




 ジェリス司令官と愉快な仲間達が一生懸命に成って反乱軍を追い回している間、キッド君は廃材を相手にシューティングを楽しんで・・・は無かった。

 やる事は無いし()()()()()・ライブラリーから出る事も出来ない、仕方無いのでヒマ潰しに銃を振り回してるだけだ。


「ワイズマン()・ライブラリーが先に完成するかも知れないな」


 ボクの声に答える人は居ない。

 ミューズは当然ながら、ワイズマン・ライブラリーの管理人だった彼女も・・・性別など無いが、女性の声だったので一応彼女としておこう。

 彼女も2~3日はボクの問い掛けに反応出来なく成ったのは、彼女を先にスターシップに組み込む事に成ったのだ。


 ジェリス艦長は宣言通り反乱軍をシィーゲルに近付けなかったが、外部からハイパードライブで1500隻ほどの艦隊がコチラに向かっている事が判明した。

 この宙域に元々居た反乱軍は惰弱で、ジェリス艦長への応援は不必要だ・・・なら今来ている艦隊は此処(ココ)に居た反乱軍に合流し様としてる同じ穴の何とやらである可能性が高い。

 ジェリス艦長が後れを取るとは思えないが、コチラも手を拱いている事も無いだろう。


 元々この船は❝彼❞の手によって最高水準の設備や装備を詰め込まれていた。

 それを❝彼女❞は補完した程度なので、それほど難しい改造をする訳でも無いのだ。

 だから改造はドローン任せ、ボクはミューズと彼女が無事目覚めるのを待つしか出来い。


「まだ初日だってのに退屈で仕方ないな・・・・・」


 発砲に飽きたボクはワイズマン・ライブラリーの中を散策する。

 がスグに飽きるだろう事は最初から分かっていた。

 この中には恐ろしいほど何も無いのだ。


 出入り口のドームが200m程度有ったが、あの部分は昇降式に成っており実際の大きさは直径550mの球形をしている。

 その殆どがジェネレーターと外部からの防御設備、そしてワイズマン・ライブラリーを保護・維持の為の施設だった。

 ソレ等は壁面と一緒に成っており中はタダの空洞、そしてワイズマン・ライブラリーと管理人だった彼女は、あの高さ1メートル直系30㎝の電飾付きの円柱部分だけ、ただし壁面にはデータの外部ストレージが埋め込まれているそうだ。


「他にも文化財や標本を持ち込む予定でしたが、その前に我々を造った人類は滅びて仕舞ったのです」


 彼女は寂しそうに言った。


 さて❝彼❞が残した技術は素晴らしく、あの円柱の大きさを十四分の一まで縮小する事が出来た。

 だがスペースに余裕が有るのだから、コンパクトさより性能を求めても良いだろう。


 スターシップのコクピット、その操縦席の下には高さ1m縦横2×1mのコンピュータールームが有った。

 そこにはデスクトップPC程の人工頭脳が有るだけだったが、そこに円柱状のアレを7基しかも❝彼❞の技術で高性能過ぎる筐体にして設置した。

 その中に❝彼女❞と❝彼❞の残した英知、そしてワイズマン・ライブラリー全ての英知を保管し、新たに❝ワイズマン()・ライブラリー❞とするのだ!


「元々人工頭脳自体は造って有ったのが幸いしたな・・・・・」


 もしミューズを治す手立てが見付らなかった場合、危険な賭けに成るがボクの精神エネルギー体をAIに移し、ボクの身体を女に改造してミューズに与える事も考えていた。

 だが彼にも言われたがミューズは精神エネルギーが弱く、肉体から精神エネルギー体を移動させ成功する確率が半分以下という低さだった。

 そんな博打は出来ればやりたく無かった。


「人格や知性を含む精神をAIに移すのは、知識をデータとして残すより膨大な容量を喰うからな・・・・・」


 その為に円柱型AIを7つも組めるほどパーツが有ったのだ・・・と言いたいが、実際は勢いと不安だったので作って仕舞っただけだ。

 容量的には最初に置いて有ったデスクトップPC程の大きさで十分、イヤその空きスペースでも十二分だったろう。


 さて7つの内6つは普通の光子コンピューターだが、一台だけ有機生体(バイオ)コンピューターに成っている。

 そして現在ソレには大急ぎで彼女が移されてるのだが、それに書き込むのに大体2日程掛かるのだ。

 面白い事にバイオコンピューターに疑似人格込みで造られたAIや、精神エネルギーを移す事で造られた転写人格AIは、他の筐体に中身を移すと何故か元の筐体に残っているデータは破損して仕舞う。


 この世界でも七不思議的にされ解明出来ない不思議な現象で、残された破損データは元の物とは全く違う壊れた性質や性格のモノに変わるのだ。

 その為に人格AIを移す時、コピーと同時に移したデータから順次消去しなくては成らない。


 残された破損AIが、無差別に人を殺し出した事件も有ったのだ。

 アリスに疑似人格を設けて無くて良かった・・・疑似人格同士を合体させる事は何故か出来ないのだ。


「暇潰しか・・・ナニか無いかな?」


 ボクはワイズマン・ライブラリーの中を彷徨うタダの暇人でしかない。




 2日目が終わろうとした時、スターシップの管理AIが再起動する画面が表示される。

 コクピットで先古代文明のタブレットを弄ってたボクは、話し相手が出来た事を喜びながら起動を待った。


「オハヨウ御座います。チェック終了、無事スターシップの中に引っ越す事が出来ました」


 ワイズマン・ライブラリーの彼女が言った。


「気分は如何?」


「最高です・・・情報検索能力は数倍、演算能力は数十倍にアップしました♪しかも3次元立体計算を同時進行で・・・・・」


「説明されても意味が解らないよ」


 ボクは苦笑しながら、コクピットシートに腰掛ける。


「さて無事に引っ越しオメデトウ♪そしてお疲れ様、何か不都合や改善点・質問等は有る?」


「特に有りませんが今後、旅に同行させて貰う以上は私にも名前が有った方が便利でしょう。如何為さいますか?」


 確かにそうだね!


「何か希望有る?それとも実は固有名詞が有るとか・・・・・」


「残念ながら固有名詞を得る前に、人類が滅・・・・・」


 ゴメンなさい!

 まじゴメンなさい!!!


「イエ謝られる必要は無いですよ♪それより如何します?もし良かったら・・・・・」


 何か有るかな?


「アリスの名前を私が引き継ぐ、と言うのは如何でしょう?」


 前のスターシップの管理AIと同じ名前、それ君の名前じゃ無いでしょ?


「キッド様やミューズ様は、この船のAIをずっとそう呼んでたので紛らわしく無いでしょう?それにする事は同じ、普段の生活(All Living)から戦闘(Combat) 行動(Behavior)までサポート致します。それに私はアリスでも有るのですから・・・・・」


 思わず笑ってしまった。

 確かにソノ通りだ。

 それに彼女は疑似人格の設定されて無かったアリスと合体してる。


「OK、今日から君の名はアリスだ♪よろしく頼む」


「コチラこそヨロシクお願いします。ところでアナタ様を呼ぶのは❝キッド様❞で良いですか?」


 良いけどボクは❝セージ❞って奴じゃ無いの?


「それはアナタの称号や名誉的なモノですが呼び名にしても良いのですか?賢者様とか大賢者と呼ばれるのと同じ事に成るんですけど」


「絶対イヤだ!他に何か有る?」


社長(プレジデント)?」


「思いっ切り偉そうで嫌だ」


「旦那様?」


「さらに悪くなった」


「オーナー」


「ボクの見た眼と年齢を考慮してね♪」


「坊ちゃま?」


「お願いします!それだけは勘弁して・・・」


 碌な名前が出て来ない気がする。


「普段はキッドで良いよ。ただ人の耳が有ったり必要な時は、スターシップの持ち主(マスター)って事で・・・・・」


「了解しました」


 コレで良し♪


「今後の予定は?」


「ミューズ様の治療は順調で、術式に置けるダメージやストレスは発覚してません。今後も細心の注意を持って当たりますが、オペの完了には48時間以上掛かるでしょう。ワイズマンズ・ライブラリーの方は既に英知(データ)の転写は始めましたが、もう一日二日は書き込みに時間が掛かるかと思います。余裕が有るので外部ストレージのデータも保管し、コチラも全ての終了には49時間32分32秒掛かります」


 OK、順調なら良いや!

 ただ書き込みなどは正確に予想出来るが、人体に関する事は正確に予想出来ないんだね?


「こればかりは計算でと言う訳には・・・・・」


 それより問題は、接近中の艦隊だよね?


「艦数は1500ほど、もう少し近くに来れば正確な情報が得られますが、やはり仮称・反乱軍である可能性が高いです。ジェリス艦隊より注意する様に通信が入ってます」


 ジェリス艦隊は既に反乱軍の残存艦を追い回すのを止め、艦隊を組み直し対峙し様としていた。

 前にも言ったがシィーゲル小惑星群は、一輪挿しに差す様な枝に朝顔の花が付いた様な形状をしている。


 説明が下手で(クド)い?

 ゴメンね・・・でも他の説明を思い付かない。


 さてソノ蔓の部分は小惑星群でなく、細かい岩や粒子の集合体が細長く伸びているだけだ。

 ブラックホールに取り込まれ、高重力で粉砕された星々の残骸だ。

 朝顔の花の様な部分が小惑星群、そしてシィーゲルはソノ花びらの端にある様な感じだ。


 そして小惑星群の中心より、シィーゲルに伸ばした線の延長方面から・・・敵の艦隊が迫って来る!

 何で()りに選ってコッチから来るんだよ?

 ボクに近い方向からさ?


「オイシイ所を引いて来ますね・・・流石キッド様、持ってらっしゃいます♪」


「チョッと待て、その言い回し何処で覚えた?」


 如何聞いても日本のアノ(お笑いの)世界の言い回しだぞ?


「キッド様の記憶を抽出した事が有ったでしょう?その情報とミューズ様から引き出した経験です。プライバシー上問題が有るかと思いましたが、今後末永くお付き合いしたいので一度だけコピーさせて頂きました」


 一度コピーすれば永遠に残るって事じゃ無いか?


「細かい事は良いでは有りませんか♪」


 新しく成ったアリスは、少々性格が悪い様だ!


「とにかく問題なのは敵艦隊の到着も48時間前後、後だと言う事です。元々シィーゲル小惑星群にいた残存反乱軍に呼応されない様、ジェリス艦隊は動いてますから❝ワイズマン・ライブラリー❞を守る余裕は無いでしょう。そして現在ライブラリーは地表に露出し、丸見えの上エネルギージェネレーターが全力で動いています。見つから無いで済む可能性は小数点以下でゼロが8つ並びます。そして特に問題なのはミューズ様の治療中は戦闘行動を控えたい事です。航行自体には問題無いですが、過激な戦闘行動まで行うと何が起きるか解りません」


 そりゃ憂鬱だ・・・アイツ等が先古代文明の遺跡を見付け、黙ってられる可能性は無いモンな!

 でもさ・・・


「アリスとライブラリーがスターシップに来ちゃえば、残ったライブラリーの建物何か価値が無いでしょ?」


「現在の文明にとって遺跡としての資料的価値以外は無いですが、反乱軍にソレが解りますか?ソレに今までの情報から判断するに反乱軍は欲しいモノを奪い合い、自分で壊すタイプの愚か者に見えますが?」


 アリス君、キミは優秀だ!

 全く持ってソノ通りだよ♪


「まあギリギリまで粘って、最後は無理矢理でもスターシップに、全部乗せて飛び立つしか無いね。間に合わせられる様に全力で対応しよう♪」


「予備の書き込みデバイスがライブラリーの奥に置いて有ります。その接続をお願いしても良いですか?」


 ヒマな時間は終わったらしい♪




 情報の転送速度を2倍まで上げる事は出来なかったが、何とか1.5倍まで上げる事が出来た。

 50時間くらい掛かる筈だった情報の吸い上げは30数時間で完了し、終わったストレージからデータを消去している。

 物理的に・・・如何言う事かと言えば説明の必要は無いだろうが物理的な破壊である。


「皇帝陛下に怒られるような気がするんだけど・・・・・」


「大丈夫でしょう・・・黙ってれば解りませんし、爆破しちゃえば証拠は残りません。それに出立時に爆破して、反乱軍に責任を擦り付けます」


 オマエ良い性格してるな・・・・・


「まあ敵なんだし良いじゃ無いですか♪あと十時間チョッと、金目の物は回収し船に積み込んで出航準備をしときましょう」


「ここ・・・ぶっ壊しちゃって良いのか?」


 愛着とか無いのかな?


「何千万年から何億年と言う単位で閉じ込められてたんですよ?私にとって牢獄と同じ、逆に自分からブッ壊したくて仕方ない位ですよ♪しかも本来のライブラリーを軍に取られ、安普請で急造されたモノだから不満だらけなんです。イヤ~こんなに居住性の良い船で旅行出来るなんて、今から楽しみで仕方ありません」


 機械に居住性なんか関係あるのか?

 それに今キミは旅行とか言ったよね?


「細かい事は良いじゃ無いですか♪」


 本当にオマエは性格悪いな!

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