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世界最強、その名はランクNo.0彡☆  作者: パタパタ
魔王編

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ゴンザレスと魔王③

 失敗した。

 暫定リーダーのハムウェイは、そう後悔せずにはいられなかった。


 崖をなんとか登り、魔王城のそばまで来たが、都合良く扉がある訳ではない。


 城と言っても人が住む城ではなく、怪しげな岩山の、言うなればダンジョンの方が近い。


 外に居ても、飛行型の魔物に襲われるだけなので、様子を伺いつつも中に入る。


 崖を登ったばかりだが、長い下り坂の後、広いフロアに出た。

 大きな鍾乳洞の空間。

 部屋という訳ではなく、中央と右側に道がありその先は見通せない。

 光苔があるらしく、ほんのり明るい。


 不思議と魔獣は出てこない。


 そこでドリームチームは、ようやく息をつく事が出来たが、一様に暗い雰囲気が漂う。

 いっそ絶望的と言えるほど。




 、、、初めてドリームチームから犠牲者が出た。


 生死を確認出来る状況ではなかったが、この高さから落ちて無事とは考えづらい。


 もしも、幸運にも水の中へ入ったとしても、跳ね飛ばされた時点で彼女は意識を失っていた。


 こんな場所でもなければ、通りかかった誰かに救出される奇跡も、あり得たかもしれないが、、、。


 ならば、結論は一つしかない。


 誰もがその結論に至った。

 確かに戦力としては、彼女は1番下だったかもしれない。

 しかし、No.9との連携は1番だったし、彼女の存在は場の空気を柔らかくした。


 そういうことよりも致命的だったのは、彼らドリームチームは誰一人脱落者を出したことがなかった。


 つまり喪失に慣れていない。


 誰もが座り込み、項垂れている。

 特にNo.9ツバメの様子は見ていられない。


 暴れる訳でもなく表情を動かさず、ずっと涙を流したまま。


 同じ村からの出身で、昔からの親友だという。


 カレン姫が、ポツリと。

「No.0なら、、、防げたでしょうか?」


 彼をご主人様と慕うメリッサ・レイドがそれに答える。

「恐らくは。

 あの方ならば、まずあの崖のルートを通る事を、考えなかったのではないかと。」


 No.1ハムウェイは、それを悔しいとは思わなかった。

 あの男はいつも奇想天外な方法で、状況を塗り替える。


 単純な力など使わずに。

 そして、全員の心を掴むのだ。



「アレスなら、そうだね。

 絶対嫌だと言って、意地でも違う道を選んだだろうね、、、。

 人が考えもつかない方法で。」


 そう言ったエルフィーナも疲れ切っていたのだ。


 普段の彼女なら気付いただろう。

 そもそもアレスなら、魔王城に行かないことに。


 そんなエルフィーナにキョウ・クジョウは掛ける言葉が見当たらず、結局、項垂れた。


「それでも、今更退く訳にはいきませんわ。」

 そう力を込めてソーニャ・タイロンは気丈に言ったが、彼女自身に限らず周りも、彼女が強がっているだけなのは分かっていた。



「アレス様は何処に行ってしまわれたのでしょうか。」

 No.8イリスは誰かに問うでもなく、そう言った。


 それに答えられる者は居ない。



 突然、巨大な魔力の気配を感じて、全員が身構える。


「この魔力の大きさ、魔王?」

 カレン姫がエルフィーナに問う。


 エルフィーナは、近づく気配を睨みつけながら、首を横に振る。

「、、、分からないわ。でも、禍々《まがまが》しさは感じない。どちらかと言えば、、、。」


「聖剣の気配に近いですね、師匠。」


 エルフィーナは頷く。



 そして、それは姿を現す。









 あわわ、、、。


 なんでこうなった!?

 カバ魔獣!!


 なんで俺をここに連れて来た!

 あれか!時間をかけた嫌がらせか!!


 ドリームチーム全員が、武器を構えこちらを睨んでいる。


 ひーーえーーーー!!!


 カバ魔獣の頭の上で手を振る。

 誰かー気付いてくれー!


 ほら!チェイミーも一緒に!!


 最初に気付いたのは、No.8。

 驚いたように口を開け、カランっとショートソードを落とす。


 あら?武器を落とさず助けて?


 カバ魔獣はそこで、歩みを止めて突然、座り込む。


 ちょっと地面が近くなったけど、随分高いから降りれませんね〜。


「行きましょう。」


 チェイミーが俺の腕を掴む。

 ま、待て!

 それを世間では飛び降り心中というのだ。

 やめろ!


 飛び降りるなら1人で行け!

 俺を巻き込むな。


 俺は首を横に振り、逃げようとする。

 チェイミーは不思議そうな顔をする。


 ダメだ!コイツ分かってない!

 コイツらクラスならこの高さでも平気だろうが、一般人には自殺と変わらんということが!!!


 助けを求める。

 エルフ女ならわかる筈だ!!


 おい!こら!ぼうっと見てるな!

 助けろーーーーー!!!


 と言うか、口に出して止めればいいんだ。


「この高さから落ちたら死ぬから。」


 チェイミーは不思議そうに首を傾げる。

「このぐらいなら死にませんよ?じゃ、行きましょう!」


 死ぬから!!

 君らの感覚で考えないで!!

 行きましょう!じゃねぇぇええええ!!!


 そして、俺はチェイミーに引っ張られ、カバ魔獣から飛び降りさせられた。

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【外伝】キョウちゃんのその後の話をリンク貼っておきます。 カクヨムサイト かなりガッツリ恋愛系なのでご注意を!
親友だったはずの女の子とイチャイチャな日々!?〜キョウちゃんの憂鬱〜
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☆【世界最強、その名はランクNo.0彡☆の真相編先行版はこちら、近い内全て再掲予定。
ネタバラシになりますので、先が気になる方はこちら】☆
世界最強、その名はランクNo.0彡☆真相編女神陥落
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