ゴンザレスVS世界最強No.0⑥
星エネルギーありがとうー
\( ゜д゜)/
更新します。
「あの3番目と4番目、そっちのCのチームに組み込んで。
小柄だけど防御時の粘りが凄い。
支えるのに向いてる。
あそこの10番目と15番目、アイツらは戦術を考えて動いてる。
隊の長に組み込んで。」
小高い丘の上から、平地で集団訓練をしている300人の配置を追加で指示。
ゴリマッチョが敬礼して走って行く。
戦闘時には、300人を10人単位に振り分け再編して、山岳の中で少数による罠と不意打ちが、基本の戦い方となる。
他のマッチョもそれぞれの隊について、指示の通り行動する。
それを時々こうして指示を出しながら、妖艶娘と一緒に座って眺める。
「なあ、残念娘。
俺、詐欺師のはずなのに何やってんだろ。」
俺は何処か遠い目をして、自らの状況を振り返る。
隣の妖艶娘も、何故か一緒に遠い目をしながら答えてくれる。
「、、、そうだね。ゴンちゃんが嘘をついてないのは分かるけど、今のゴンちゃんを見て、詐欺師だと思う人は居ないと思うよ?」
そうだよなぁ、、、。
俺、何やってるんだろ?
「魔王倒した英雄なら、詐欺師なんてやらなくて良いんじゃないの?
何かこだわり?」
妖艶娘は不思議そうに、こちらを見て小首を傾げる。
妖艶なのだが、その態度は可愛いらしい小娘のよう。
年齢は若いのだろう。
妖艶なのは見た目だけで。
俺は首を横に振る。
「いいや、金のため。
でも、俺、、、魔王討伐したのって、無報酬なんだ。」
、、、だって、依頼とか受けたんじゃなくて、メリッサたちに連れて来られて、最後には、巻き込まれただけだから。
「ゲシュタルトで総司令官してた時は、、、?」
あの時は、、、最後は逃げ出したから。
そして、魔獣の大群に追いかけられた、、、。
俺は涙を堪えながら、首を横に振る。
ゴンザレス、泣かない、だって男の子だもん。
「ドリームチーム撃退した時は?」
「生活を守るためだと思ったから、、、。」
勝てなきゃ、魔王討伐に連れて行かれるから、、、結局、巻き込まれたけど。
なんだろう妖艶娘の声もなんか悲しげだ。
「ゴンちゃん、、、給料貰ったこと、ある?」
「あるよ?コルランで研究員してた時。月5銀貨、頑張れば夫婦2人で1ヶ月暮らせる分。
魔獣素材の転用論文書いたの俺なんだぁ。」
研究員としてなら、詐欺師辞めても良かったなぁ。
「ゲフタルから購入したことあるけど、大儲けらしいね、、、。
1kgで金貨1枚ぐらい。
国によってはtでやり取りだから、一回1000金貨以上が飛び交ってるらしいね?」
そうだったんだ、、、。
シュバイン、、、俺、軍師だったけど、月3銀貨しか貰って無かったけど?
君たち稼いでたんだね、、、。
「ゴンちゃん、、、。
あんた、どれか一つでもまともに報酬貰ってたら、とっくに大金持ちだよ、、、。」
妖艶娘が泣いてる、、、。
俺のために、泣いてくれてんのか?
そう思ってたら、地面叩き出した。
最後には、お腹抱えて笑い出した。
俺は涙した。
「ま、ププ、まさか、詐欺師が、事あるごとに詐欺られてるなんて、、、。」
俺は膝を抱えて丸くなっている。
どうせ、俺はスラム上がりの貧乏人だよ、、、。
報酬貰えるって気づかなかったよ、、、。
本当に今頃になって気付いたけど、メリッサが商業連合国との交渉の後、追加で報酬貰えるって、そういう意味だったんだ、、、。
分かった後でも、同じご褒美貰っただろうけど。
「ゴンちゃんが日に金貨1枚の破格で、雇われるっていうから何か他に狙いがあるかと思ったら、、、。
ゴンちゃんにとって『破格』だったのね、、、。」
だって金貨1枚だよ?
10日で10枚だよ?
「指揮させたら、必ず勝利する指揮官なんて、世界中探しても居ないよ?
日に金貨100枚どころじゃないと思うけど?」
「お金を稼ぐって、大変だよね、、、。」
自分の報酬の値段交渉なんて、したことなかった、、、。
大事なことなのね。
ゴンザレス、詐欺師しているつもりで、色々詐欺に遭ってました。
これが詐欺の怖いところです。
皆さん気をつけましょう。
妖艶娘はポンっと俺の肩を叩き、親指を立てて微妙にいい笑顔でニカッと笑う。
「ユー、里長になっちゃいなよ?給料出すよ?」
それはヤダ、、、。
なお、余談ではあるがカストロ公爵であるアレスは、幾らでも贅沢の出来る超大金持ちであることは、本人であるチンケな詐欺師も、小さな里の女王も全く知らないことである。
誰か教えてあげて。
下の星エネルギー下さい