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世界最強、その名はランクNo.0彡☆  作者: パタパタ
邪神編
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ゴンザレスと海③

「まさか、本当にあそこで立ち去るとは思わなかったわ。」


 そう言いながら、気怠げにエルフ女は俺の隣で、ベッドから身体を起こす。


「それは懇切丁寧に説明したろ?

 世の中、ナンバーズだろうと拘束する魔道具なんてあるんだ。

 世間知らずのエルフ女なんて、どうとでも出来るもんだ。」


 海岸沿いを歩き2日後、港街に着き、そこで宿を取り休憩。


 なお、じいさんと話をした次の日、野宿していると、早速、盗賊集団の襲撃があったが、エルフ女があっさりと撃退した。


 100%来ると見込んでいたので、しっかりと罠に掛けさせてもらった。


「ああいう小さな町や村では、世間知らずの他所の人をそのまま、売るルートがあったりします。

 ゴンザレス様のおっしゃる通りかと。」


 既に服を隙なく着て、背筋をビシッとし、椅子に腰掛けたナユタが付け加える。


 流石に諜報に関わっていただけに、よく知っている。


 この娘は、俺にいつの間にか騙されてる割には、しっかりしてるわね?


 いや、単にエルフ女が迂闊なだけだろう。


 それにあの一帯自体が、そういう縄張りなのは間違いない。

 じいさん連中が似たり寄ったりの顔をしていたのも、結局のところ血が近いのだ。


「それにしても、その魔道具ってのは、気になるわね。

 邪教の教祖が使ってたのよね?」

「伝承系の本の神話に出てくるようなものと一緒だろ。

 俺からすれば聖剣も同じ感じだがな。」


「それよ!

 あんたスイッチ持ってるでしょ?」

 あ〜、そういや、エルフ女はそれの言わば、専門家だったな。

 スイッチとマーカーを見せる。


「、、、本物ね。

 恐らく失われたとされている、もう一つの魔剣ね。

 これがあるということは、何処かに魔剣は存在しているということよ。」


 そりゃあ、マーカーは目標と一緒に消し飛ぶもんだしなぁ。


「運び屋としては、何処に持っていく予定だったのよ?」

 何処って、、、。


「グローリー宰相に決まってんだろ。」

 正確には、そこに至るルート手前だがね。


 こんなのは、ルートを辿られないようには中継点が、いくつもあるもんだからな。


 最終的に『偶然』グローリー宰相が、手に入れる筋書きだろうな。


「呆れた。

 そこまで読んでて、なんであんた単独行動してんの?

 結構、ヤバい案件じゃない。」

 そりゃあ、ヤバいから逃げたんだけど?


 対抗馬の公爵なんて、グローリー宰相からしたら、真っ先に狙いに来るに決まっている。

 暗殺は怖いんだぞ!


 世界最強?何それ?美味しいの?という感じだ。

 俺に英雄願望はない!


「その割に英雄まっしぐらじゃないの?」

 主にお前らのせいだろ!?


「ベック伯爵領で単独、革命を成功させておいて何を言う。」

「お見事な手腕でした。」

 エルフ女は呆れ顔、ナユタは感服した顔で。


 ぐぬぬ、、、。

「、、、偶然だ。」

「偶然で革命が成功するなら、世の中革命だらけよ?」


 成功したんだから、仕方ない。

 関わる気なんかなかったけど、ナユタに引っ掛かったから、仕方がないのだ。


 男は美女で身を滅ぼすものだ。

 だから美女怖い。


「、、、どう考えても、あんたが簡単なだけでしょ?」

 うるさいやい!


 港街で船が出ていたので、俺たちはあっさりそれに乗った。






 この日、この地域一帯を根城にしていたサーカナ団が壊滅した。

 なんでも、かなりの美女を連れた男に、叩き潰されたそうだ。


 サーカナ団は長い間、この地域一帯で無法を働き、旅人たちを食い物にしてきた。

 特に中心となったのは、白い魔獣と呼ばれた3人の老人。


 男はその3人に漏れなく接触し、最後に極上の女2人を連れて、白い魔獣とサーカナ団を誘い出し、完膚なきまでに叩き潰した。


 それにより、海に出ることも許されず、貧困に喘いでいた町は救われた。


 しかも、そのタイミングに合わせるかのように、すぐそばのベック伯爵領がカストロ公爵に吸収され、海洋の拠点として、これらの町が使われることとなった。


 この鮮やかな手並みに、人々はある人物を思い浮かべずにいられなかった。


 世界最強ランクNo.0。


 その名が世界の叡智の塔に刻まれることは、今もない。



 なお、この噂を聞いた1人の詐欺師が、

「なんでだぁあああ!!!」

 

 それに対し、連れのエルフが、

「やっぱり、あんた、、、。」

「違うぞ!断じて違うからなぁぁああ!!」

 と言ったとか言わないとか。


 それはNo.0の伝説とは、全く関係がない話であろう。

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【外伝】キョウちゃんのその後の話をリンク貼っておきます。 カクヨムサイト かなりガッツリ恋愛系なのでご注意を!
親友だったはずの女の子とイチャイチャな日々!?〜キョウちゃんの憂鬱〜
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☆【世界最強、その名はランクNo.0彡☆の真相編先行版はこちら、近い内全て再掲予定。
ネタバラシになりますので、先が気になる方はこちら】☆
世界最強、その名はランクNo.0彡☆真相編女神陥落
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