革命家ゴンザレス①
星エネルギーだぁぁあああ!( ゜д゜)
ありがとうございます
「おいおい、介抱してやったというのに、ご挨拶だな、おい。」
そこはありがとう。
だが、そこは様式美は守ってくれ。
「あ、ゴンザレス様、起きられました?」
ひょこりと厨房の方から、さっきの可愛い娘が顔を出す。
手招きすると、迂闊にも近寄って来たので抱き締めておいた。
手だけバタバタしているが、逃げ出したりはしない。
あー、カストロ公爵領を出て久しぶりの女だ。
とりあえず、流れのままに押し倒そう。
、、、ブーにどつかれた。
「おう!こら!いくら元婚約者同士でも、時と場所を選べや!」
、、、元婚約者同士?
ナデシコ娘を見る。
優しく微笑みながら、口元で指を一本立てる。
おおう、、、なんか良いなぁ。
肉食系ぽくないし。
いや、アイツらも別に肉食系かと言われれば違うんだろうが、最近、何かと暴走してくるからなぁ。
それからみると、実に新鮮だ。
当然、俺はナデシコ娘の名前を覚えていない。
そもそも、名乗られたことあったっけ?
棟梁がガッチリガードしてたしなぁ。
すぐにブーが飯を並べてくれた。
味は、、、超絶に美味かった。
こ、こいつ、何者だ!?
「オレは料理人になりたかったんだよなぁ。」
「なればいいじゃん?」
なんでなんないの?
「この街、つーか、この領地では、料理人は許可制なんだよ。
職人と同じで師弟制という奴だ。」
「あー。」
師弟制というのは、簡単に言うと、職業選択の自由が無いのだ。
師匠から弟子に職を引き継ぐシステム。
それを取りまとめるのがギルド。
安定した仕事を得られるが、自由は少ない。
何事も一長一短だ。
カストロ公爵領は、そんなのは無い。
当たり前だ。
俺が貰った土地はろくに人が居なかったのだ。
やりたい奴に、得意なことを任せるしかなかったからだ。
偶然もあるが、とにかく上手くいったのでそのままだ。
特に俺は何も言っていない。
俺がいつか仕事させて貰えれば良いなぁ、と思うことに口を挟んだぐらいだ。
、、、毎度のことだがその度ごとに、何故か泣いて感謝されてたけど。
訳わかんねぇ、、、。
「それでも、どこかしらに弟子にしてもらえれば良かったんだろうけど、金が無くてなぁ。」
この領地に限った話では無いが、利権が絡んで仕事に就くのに金が掛かったり、色々な代償を払ったりすることは良くある。
んで、仕事がない奴が、賊になったり、スラムに行ったり、詐欺師になったりってな。
まあ、よくあるこった。
ふ〜んって感じ。
俺も詐欺師だしね!
、、、今、ちょっと忘れかけてたけど。
「とりあえず、今日は休もうぜ!俺は少しフーガとウスタのところに様子を見に行ってくっから。」
フーガ?ウスタ?
ああ、フーとウーか。
行ってらっしゃ〜い。
明らかに気を使われた。
ナイスだ!ブーよ!!
ウキウキしながら、ナデシコ娘を振り返ると片膝を付き、首を垂れている。
あれ?
「あ、あの〜?」
どしたの?ナデシコ娘。
その状態のまま、ナデシコ娘は話す。
「ゴンザレス様へのご無礼、何卒お許し頂ければ。」
、、、なん、だと?
「ナ、、、君は、俺の知っている棟梁の、、、?」
「はい、、、ナユタです。お久しぶりです、ゴンザレス様。」
ナユタちゃんね。
名前ゲット。
、、、、、、いや、そういうことではなくて。
この娘、なんで俺の部下みたいな態度取ってるの?
「とりあえず、、、顔、あげようか。」
真剣な眼差しで、俺を見つめるナデシコ娘。
もう何回目になるか分からない、不思議ワールドだ。
俺はダムを破壊して、、、いや、あれは事故だ。
だが、里の者からするとダムから流れた大量の水が、村の畑を全滅させたはずだ。
「里は、、、。」
「あの後、皆で山を降り、カストロ公爵領に、身を寄せさせて頂いておりました。
里の者は散っておりますゆえ、こちらの街に居る里の者は、私ともう1人だけです。」
里を捨てたか。
なら、恨みこそしても、忠誠を誓う意味はないはず、、、。
ということは!隙あらば!始末しようと!
あんれぇ〜?
さっきまで俺気絶してたぞ?
いつでもトドメさせたぞ?
あれかな?
己の罪を悔い改めて?
反省なんかしないよ?
土下座ぐらい軽くしてみせるけど。
そうか!先手必勝!それで行こう!
名付けて俺は悪くないけど、ごめんなさい作戦!!
俺はその場で即座に土下座する。
「すまなかった。里を、、、守れなかった。」
それにナデシコ娘は、明らかに動揺する。
「いえ!!ゴンザレス様は!私たち皆の恩人!そのようなことはなさらないで下さい!」
恩人?
ダム作り指導しただけよ?
しかも壊れたし。
、、、まあ、許してくれるならいいか。
「許してくれると言うのですか。なんとお優しい。」
ナデシコ娘の手を握る。
ここで大事なのは、許してくれたと断言すること!
押し切れ!押し切れー!!!
「当たり前です!返し切れぬ恩こそあれど、許しを乞うことなど、何一つありません!」
おおう、ナデシコ娘、超優しいな。
だが、ゲヘッヘッヘ、その優しさは詐欺師の好物でっせ?
「、、、しかし、流石です。援軍を要請してもう来られるなんて、しかもゴンザレス様自らなんて。
これで、革命軍も一つに纏まることが出来ます。」
あん?
下の星エネルギーをお願いします_(:3 」∠)_