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世界最強、その名はランクNo.0彡☆  作者: パタパタ
邪神編
127/163

ゴンザレスとカストロ公爵③

星エネルギーが来ましたので更新

 内乱の状態で、こんなにのんびりして良いのか?と言われそうだが、軍隊というのは、言ってすぐ動ける訳ではない。


 人を集め、訓練して、その間に食料やら計画やら他国との調整やらしなければならないことが山のようにある。


 だから、忙しそうだ。

 俺以外。


 俺はこの隙に逃げたかったけど、逃げたら殺すと、兵の訓練を四六時中しているエルフ女に、殺気いっぱいで脅された。


 紛う事なき脅しである。

 他の誰よりも、奴だけは俺が1番恐れていることが分かっている。


 エルフ女は仕事なんて出来ないかと思ってたけど、忘れていたが、この女は勇者のお師匠様だったので、教えることは上手だ。


 仕事頑張れと言ったら、剣を振り回して追いかけられた。

 俺の常識の守護者は死んだようだ。


 そんな訳で逃げないことを約束さえすれば、割と自由に動けた。

「押さえ付けると、逆にご主人様はどこに行くか分かりませんから。」

 メリッサにため息を吐かれた


「ただ、逃げないで下さいね?ご主人様が逃げたらエストリア国は即崩壊しますよ?」

 そうらしい。


 帝国、コルラン国、エール共和国、バーミリオン、そしてエストリア国。

 全ての国を繋いでいるのが、カストロ公爵アレスなる人物だそうだ。


 俺じゃない、、、それは断じて俺じゃない。

 誰だよ、その超大物!


 俺だよ!ちっくしょー!!!





 常識の守護者すらも、崩壊してしまった世界で俺はふらふら彷徨う。

 まあ、エルフ女に関しては、仕事押し付けたの、俺なんだけど。

 俺に兵の指導なんか出来る訳ないじゃん。


 暇なので、内政官男を捕まえて、『お嬢』の居場所を聞いた。


 俺がカストロ公爵なら、俺を慕ってる美女がいるってことだろ?是非頂かねば。


 俺としては、あの奴隷王女のことかな?と想像しているけど。


「お嬢ですか?今なら執務室で、書類の決済を公爵様の代わりにしているかと。」

 へー、俺の代わりに頑張ってくれているって本当なんだ。


 早速、行ってみる。


「あ!アレス様!」

 ぱぁ〜っと花の咲くような笑顔で俺を見てくるNo.8が居た。

 騙された。

『お嬢』はではなく、No.8が居る。


 気のせいかと思って、バタンと扉を閉じる。

 また開けると、シクシク泣かれた。

 出会った時の怖い印象が残ったままなので、泣かれても怖い。


 可愛いけど怖い、これ如何に。


 仕方ないから、少しだけ構ってやっても良いんだからね!

「頑張っているか?」

「はい!アレス様のお力になれるように精一杯やります!」


 立ち上がり、俺の袖をそっと掴む。

 おうふ、笑顔が眩しい!


 ば、バカな光の波動だと!?

 闇に堕ちたNo.8は、いつから光の使徒となったのだー!?


 、、、俺も少し動揺していたようだ。

 書類をピラッと見る。

 人事権についての采配に、意思決定に対する同意書、軍編成の意見書に、承諾書。


 まあ、要するにカストロ公爵の仕事。


 、、、見なかった。

 俺は何も見なかった。


 チラッとNo.8を見る。

「どうしましたか?」

 あざとく小首を傾げて来た!


 それは飲み屋のベテランお姉ちゃんのテクニックだ!

 いつの間に!?

 精進したな!No.8。


 いきなり斬りつけられる恐怖を思い出さなければ、どこからどう見ても、ただの可愛いS級美女である。


 そしてとても俺に懐いている気がする。

 大切な何かがガラガラ崩れそうなので、逃げておいた。


 しばらくまたフラフラして、今度はセボンとかいう武闘派男に、『お嬢』の居場所を聞く。


「『お嬢』なら、さっき兵の訓練状況確認してましたよ。」


 そうか、入れ違いになっていたか。


「お嬢は、お館様のためにずっと頑張っています。俺たち家臣一同は、お館様にお嬢を、、、。」

「分かってるよ。」

 美味しく頂きますよ?


 頼みます!と武闘派男は頭を下げる。

 しっかし、ほんと随分、お嬢は慕われてるねぇ、一体どんな娘なんだ?

 健気な娘さんらしい、グエヘヘヘ。


 兵の訓練場に着くと、土煙を上げてNo.8が走って来た。

「アレス様ーーー!!!」


 タックルされるかと思ったが、目の前でピタッと止まり、モジモジされた。


 あれ?お前ってそういうキャラだっけ?

「何しに来たのよ?」

 人を殺しそうな目で、俺を見るエルフ女。


 ちょ〜っと、徹夜仕事を3日ほど押し付けただけで、心の狭い奴だ。


「あ、お館様。」

 おお、奴隷娘ルカちゃんではないか。

 やはりルカちゃんが『お嬢』なのだろう。


 うむ、この娘もポテンシャルは非常に高い。

 磨けば、No.8に匹敵するだろう。

 現在はAランクだな。


 あれだな、綺麗だというのは、使用人たち一同の親の欲目みたいなものだろう。将来性は十分だ。


 でも、十分許容範囲。

 S級しか受け付けない身体にされたけど、A級も許容範囲。


 確認したらもう大丈夫。

 長居すると血走った目のエルフ女に、仕事させられるから逃げよう。


 そうして、夜に元娼館の女主人が居たから、『お嬢』に部屋へ来てもらえるように頼んでおいた。


「お嬢もこの日を、心よりお待ちして居たはずです。

 どうぞ優しくしてあげて下さい。」

 そう言って、泣きながら呼びに行ってくれた。


 、、、言うまでもなく、No.8がやって来た。


 うん、そうだよね。

 もうなんとなく分かってた。


 アーーーーーー。


 頂かれた。

下の星良ければお願いします

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【外伝】キョウちゃんのその後の話をリンク貼っておきます。 カクヨムサイト かなりガッツリ恋愛系なのでご注意を!
親友だったはずの女の子とイチャイチャな日々!?〜キョウちゃんの憂鬱〜
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☆【世界最強、その名はランクNo.0彡☆の真相編先行版はこちら、近い内全て再掲予定。
ネタバラシになりますので、先が気になる方はこちら】☆
世界最強、その名はランクNo.0彡☆真相編女神陥落
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