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世界最強、その名はランクNo.0彡☆  作者: パタパタ
邪神編
106/163

帝国とゴンザレス④

「話が進みませんので、そこまでにして下さい。」

 ピシャリとメメが止めて、ようやく皇帝陛下は大人しくなる。


 メメは皇帝陛下と帝国皇女様と、家族ぐるみの付き合いだったのね。


 どうもこの謁見自体が非公式のもので、そこまで怯えなくて良かったらしい。

 先に言ってよ〜。


「流石に公式の場で、なんの説明も無しとかはしません。」

「商業連合国の時、なんの説明も無かったけど?」


 目を逸らすメメ。

 おい!


 そこで皇帝陛下が口を挟む。

「説明無し?

 、、、まあ、すでに色々と気付いていたのだろう?

 でもなくば、あのような結果を導き出せる訳がないからな。」


 何言ってんだ、皇帝陛下。

 俺は思わず首を傾げる。


「、、、そこでトボケるか。

 お主は気付いておったはず。

 いいや、全て貴様の仕掛けだ。


 気付くも何もない、か。


 エストリア国と同様、商業連合国もまたレイド皇国と帝国の仇敵。


 それ故に、あの会談は帝国としても、元レイド皇国皇女メリッサにしても、苦渋の決断をせねばならなかったはずだ。


 本来は、商業連合国に掠め取られていた旧レイド皇国の領の一部と、交換するはずだった。


 エース高原のことで、あれ以上揉める余力は、あの時の帝国には無かった。

 同時に商業連合国が旧レイド皇国の地を、そう簡単に手放すことも考えられなかった。


 故に、帝国外交官たちも状況の厳しさ故に、匙を投げざるを得なかった。


 さりとて、かつてのレイド皇国と帝国との関係は非常に親密であり、帝国の事情ゆえに全てを諦めろとは、旧レイド皇国家臣や親レイド皇国派の家臣の手前、帝国としても口にするのもはばかれれた。


 元レイド皇国皇女としてメリッサが、商業連合国との交渉に当たることになったのは、そういう事情だ。


 帝国は配慮した、交渉で旧レイド皇国領を奪えるかは、皇女次第だとな。


 無論、交渉を1人で行わせようとするほど帝国も無情ではない。

 ところがメリッサちゃんは、No.0であるカストロ公爵アレスに交渉を任せたいと言ってきた。


 トップシークレットとは言え、No.0に対し、先の件でなんら褒美を与えぬ訳にも行かず、帝国にとっては確かに都合が良かったのも事実。


 また帝国が滅したウラハラ国、そして仇敵のエストリア国との今後の関係もカストロ公爵を介する事で融和へと至る狙いと、さらに難題となっていた商業連合国との交渉も片がつく。


 帝国外交官だけでなく、大臣連中はこぞって賛成したよ。


 、、、失敗しても、それはレイド皇国皇女とNo.0であるカストロ公爵、それに皇帝の責任にも出来るからな。


 結果は、、、まあ、貴様の狙い通りだろうな。


 旧レイド皇国領どころではない。

 商業連合国が丸々手に入り、帝国はかつて以上の豊かさを手に入れた。


 、、、ただ一度の会談でな。


 そして、気付かされたよ。

 これはNo.0、貴様からのメッセージなのだとな。


 もしも、覇道を続けるならば、次はカストロ公爵領を有したエストリア国とぶつかる。

 人同士で争っている場合ではない、もしも、覇道を続けるならば、俺が相手をする、とな。


 実際、帝国は、、、ワシらはNo.0に返しても返し切れん借りがあるからな。

 覇道も止めざるを得なかった。」


 こ、この人、何言ってんの?


 そして、メメちゃん、、、?

 あの会談って、そんな重要なものだったの?


 好きにしていいって言ってなかった?


 メメの方を見る。

 メメはプイッと顔をそらす。

「私のご主人様なんです。それぐらいは出来ます。」


 要求レベル高えよ!!!


 やっぱり、S級美女は並じゃない!!

 ここまでやばい山を越えないと、手に入らないのだから!


 とまあ、思いつつも俺はむしろ納得した。

 S級美女だしね!


 しっかし、そんなことをしれっと仕掛けて来ているのだから、恐ろしいものだ。


「だから言ったでしょ?やばい2人だって。」

 エルフ女のツッコミが聞こえる。


 ついに、俺の常識のツッコミが幻聴として現れたか!と思ったら、フルーツ食いながら、いつのまにかエルフ女がすぐそばにいた。


 全員、気配なく近寄って来る。

 なんなのこの人たち。


 、、、世界最強クラスの人たちでしたね。


 おお!俺の常識の守護者、エルフ女じゃないか。

 俺は頷きながら、エルフ女に答える。

「S級だから仕方ない。」

「あんたの基準、それでいいんだ?

 それなら、逃げなくても良いんじゃないの?」


「何を言う。怖いじゃないか!

 S級だぞ?S級。

 俺の手の届くものじゃないぞ?」


「あんたねぇ、、、。それなら、私もS級なんじゃないの?怖がってないじゃない。」

「エルフ女はほら、エルフ女だし。」


 メメが見るからにこちらをジト目で見て、怒ってますアピールをしている、、、。


「メリッサ、、、。あんたも大概、面倒な性格してるわね?

 全部分かってますと、ハッキリ言ってやったら良いじゃない。」

「、、、私はご主人様に従うだけですから。」


「嘘おっしゃい。

 いつも置いて行かれて、寂しそうにしてるじゃない。

 ハッキリ言ってやんないとコイツ、それを理由にいつまでも逃げるわよ?

 だって、こいつクズだし。」


 あの〜、エルフ女さん、そういうことは、本人の居ないところで言うものじゃないのかなぁ〜?


 メメちゃんは、な〜にを分かってるのかなぁ、ハハハ、、、。


 ジーっと見てくるメメ。

 目を逸らす俺。


 まだだ!まだ手遅れじゃないはずだ、色々と!

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世界最強、その名はランクNo.0彡☆真相編女神陥落
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