表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界最強、その名はランクNo.0彡☆  作者: パタパタ
邪神編
105/163

帝国とゴンザレス③

 恐れおののく俺。


 何故か、詐欺師に頭を下げる皇帝陛下!

 果たして、この帝国に未来はあるのか!?


 俺はあまりの事態に、ついにメメに尋ねた。

「な、なあ、メメちゃん?」

「なんでしょう?ご主人様。」


 そのご主人様呼びも聞き慣れた気がするけど、超S級美女がチンケな詐欺師に、ご主人様呼びをする異常事態も何も解明されていない。


 とりあえず、目を逸らすけど。


「な、なんで、皇帝陛下は、頭を下げてらっしゃるのですかね?

 見えない誰かいらっしゃるのでしょうか?」

 むしろ、見えない誰かが居ると言ってくれ、、、。


「ご主人様に対して謝罪されているかと。」

「なんで!?」

「ご主人様が帝国を『見捨てる』とおっしゃられたので。」


 ブンブンと首を横に振る。


 言ってない言ってない!

 なんでそうなる!!


「アレス様。」

 帝国皇女様が俺に呼びかける。


「どういうこと?」

 俺は思わず問いかける。


 あとあのね?帝国皇女様?

 俺、貴女様に様付けされる御身分じゃないのよ?分かって?


 何が致命的になるかさっぱり分からないので、迂闊に口には出せない、というか今の状況がさっぱりだ!


 誰か!俺に常識を取り戻させろ!


 帝国皇女様がうやうやしく頭を下げる。

「神託があったのです。」

「神託?」

「はい。ある人物に従え、と。その人物とは。」

「人物とは、、、?」


 我知らずごくりと息を飲んでしまった。


「蒼き衣を纏いて、赤い絨毯に降り立つ。」


 蒼き衣、、、。

 俺の着せられた豪華な服を見る。


 、、、蒼い。


 足元。


 赤い絨毯。


 、、、神託、こじつけじゃね?


 帝国皇女様を見る。

「てへ♡」


 チクショー、可愛い。

 メメが、いつの間にか隣に来てジト目をする。


 この娘意外と嫉妬深いわね?

 というか、なんでそんなに俺に執着してんの?


 貴女S級よ?執着する人、間違えているわよ?


 それを帝国皇女様は笑って流す。

「うそうそ。

 本当は『世界最強に従え』よ。」


 、、、それって世界ランクNo.1だよね?


 当たり前だけど、俺じゃないよ?


「神託で陛下が頭下げるって、流石に、、、。」

 俺は思わず、そう口にしてしまう。


「そんなことはないぞ!」

 ガバッと顔を起こし、皇帝陛下が詰め寄ってくる。

 荘厳な赤い絨毯を降りて来る立派な体躯の男の接近に、俺は思わず一歩引く。


「あの国難の折、神託ゆえにお主に帝国は救われたのだ。

『帝国の滅びを食い止めたければ、銀の奇跡に頼れ。』

 それはあの魔獣の襲来の時を予言しておった。

 銀それは即ち、お主に頼れという信託なのだ。」


 来たよ。

 これだよ、神託とかいい加減なのは。


 銀って何を指してるか曖昧だしさ〜。

 俺の髪色がたまたま銀なだけだし。


 それにさあ、じゃあ、それ以外で帝国は滅びないのかってやつよ。


 それに今回、世界最強に従えって従わなければどうなんだ?としか思えない。


 詐欺師並みに、そういう胡散臭いのに引っ掛かたらダメだぞ!奴らは心の隙間を狙ってます。


 あー、つまりメメが俺のところに頼みに来たのも、その神託もあったってことね。


 ほ〜ら、見事に騙されてるじゃないか!

 俺のことご主人様とか言ってるし。

 、、、何でそう言ってるんだろ?


 でも、何かあって俺のせいにされても困るから、予防策。


「世界最強なら世界ランクNo.1で良くない?」

 世界ランクNo.1を誘導しておこう。

 見事、帝国皇女様のハートを世界ランクNo.1が射止めたら、コルランに戻れなくなるだろうな。


 そうなったら、パーミットちゃんを貰いに行こう、ウッシッシ。


 、、、冗談だから、メメちゃん睨まないで?俺、口に出してないから。

「ご主人様が分かりやすいのですよ。」

 可愛くプンっと言われた。


 そ、そう?そういう割には、No.0って分かってないよね?口には出せないけど。

「分かってますよ。」


 、、、、、、。


 こぇええええーーーーーーーー!!!


 口に出してないのに、会話が成立してる!?


 俺は明らかに動揺して、顔に出ていたらしい。その反応の心の隙を突いたのだろう。


 恐るべしS級美女メメ、いやメリッサ・レイド!


 と、と、とにかく、この危機を脱するのが、先だ。

 何かこの状況を抜け出す手は、、、。


 メメにジーっと睨まれたまま。

 、、、打つ手無し!

 よし!見なかったことにしよう。


 振り返ると、いつの間にか俺の目の前まで来て、メメと俺のやり取りを見て、涙ぐむ皇帝陛下。


 これも、こぇええよ!!


「メリッサちゃん?大丈夫?コレ、ダメ男のたぐいよ?

 流石にワシ、レイド皇王に墓前でなんて言えば良いか、、、。」


「、、、大丈夫。」

 メメは苦々しい顔をしながら、そう答える。

 何が大丈夫なんだろう?


 そして、間に挟まれる俺は、なんと言えば良い?


 こういう時は、第三者に仲介してもらおうと帝国皇女様の方を向くと、彼女もいつの間にかすぐそばに!?


 流石は世界ランクNo.2!

 世界最強にもっとも近い女。

 並じゃねぇ!!


 その彼女は俺の服の袖をそっと掴んでいる。

 い、いつの間に!


「お父様。私もコレが良いかもしれないわ。」

「きっさまーーー!!やっぱりメリッサちゃんだけでなく、カレンちゃんまでー!!!」


 激昂するオッサン皇帝陛下。


 火に油を注ぎやがったーーーー!!!


 なんで帝国皇女様までーーー!?

 騙される前に騙されるなぁぁああ!!


 お前らもっとしっかりしやがれ!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【外伝】キョウちゃんのその後の話をリンク貼っておきます。 カクヨムサイト かなりガッツリ恋愛系なのでご注意を!
親友だったはずの女の子とイチャイチャな日々!?〜キョウちゃんの憂鬱〜
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
☆【世界最強、その名はランクNo.0彡☆の真相編先行版はこちら、近い内全て再掲予定。
ネタバラシになりますので、先が気になる方はこちら】☆
世界最強、その名はランクNo.0彡☆真相編女神陥落
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ