帝国とゴンザレス②
ヒャッハー( ゜д゜)/星だー!
更新だー。
全員が黙ったまま。
俺も土下座したいけど、どのタイミングで土下座していいのか分からず、立ち尽くす。
親切な人、教えて?
誰か頭が高い控えろとか、言ってくれないかな?
すぐ控えるよ?
、、、誰も何も言わないね?
どうしろと?
帝国皇女様、そこでニヤニヤしないで、何か言って?
コホンとわざとらしく、皇帝陛下。
俺、、、どうしていいか分からないので、立ち尽くすのみ。
メメ?
なんでここに連れてきた?
ほら!皇帝陛下も困っているじゃないか!
、、、ようやく、仕方なくという感じに、皇帝陛下が口を開く。
「その方、No.0だな?」
「違います!」
断固として即座に、否定させて頂く。
あんな訳の分からない存在と、一緒にしないで頂きたい!
しかもNo.0が権力者に好かれるタイプとは、どう考えても思えない!
恐ろしい誤解はやめてくれ!
、、、だが、同時に腑に落ちた。
なんと俺はまだメメからも、No.0と誤解されていたという訳だ。
だから、まだご主人様呼びなのだ。
そっかー、どうりでS級美女が構ってくれる訳だ。
世界最強なら仕方ない。
皇帝陛下が俺を指差し、隣の自分の娘に目で合図。
娘さん、つまり帝国皇女様はにこやかに笑顔を浮かべ、首を横に振る。
皇帝陛下は、またコホン、と。
「では、カストロ公爵アレス殿。」
これには俺がグッ、と息を呑む。
カストロ公爵アレスとして、色々やらかしている。
一応、帝国からの指示でやったいくつかもあるが、、、。
メメに騙されているかもしれない。
イイ女は男を騙すものだからな!!
だから仕方ない!
どっちだ!どっちが正解だ!
イェスか!ノゥか!
俺は決断した!
「イイイ、ノゥ。」
皇帝陛下が息を呑むのが分かる。
「バカにしてるのか?」
ひーーーーー!!!
お許しをーーー!!
チンケな詐欺師がなんでこんな目に〜!!
がばりと土下座!
沈黙が流れる。
ちろっと、皇帝陛下を見る。
あ、困ってる。
うん、ほら、チンケな詐欺師に謁見を許してもいい事ないよ?
退室を命じて下さい、皇帝陛下。
「、、、メリッサちゃん。本当にコレがご主人様?」
皇帝陛下が、俺をコレ呼ばわり。
へっへっへ、全くその通りでございます。
「はい、ご主人様です。」
しれっと言い切るメメ。
もうさ、何なの?その恐ろしい信頼感。
わたくしとんでもなく怖いんですけど。
誰よりも俺が愕然としております。
どうしましょ?という感じに皇帝陛下を見る。
あ、憤怒の顔。
よくもウチの子を誑かしたな?という感じでしょうか?
メメと皇帝陛下の関係というか、帝国とレイド皇国の関係はかなり親密だったご様子。
つまり、皇帝陛下はメメの親代わりみたいなもの?
ゴンザレス、最大の危機かもしれない。
、、、いやいや、待て!
おかしい。
思い起こせば、俺はメメを確かに詐欺ろうとは思ったが、結局、あれは、、、。
、、、まあ、最初は確かに騙したと言えなくもないか。
うん、つまり、やっぱりピンチ。
考えろー、考えろー。
、、、皇帝陛下相手にどんなアイデアがあると言うんだ!
ねぇよ!
「お父様、話が進みませんので、続きを。」
そこで帝国皇女様からの助け舟。
、、、そこまでは良いんだが、その後に、俺に対して、ニコッと微笑む。
あら、可愛い笑顔ね?
お隣のお父様が先程より、更に恐ろしいお顔をされてらっしゃることよ?
「、、、貴様。よもやメリッサちゃんだけに留まらず、、、。」
ズゴゴゴっと、巨大なオーラが見える。
俺は必死に首を横に振る。
「、、、陛下。落ち着いて下さい。」
今度はメメが止める。
その言葉に皇帝陛下は、静かに怒気を収める。
「そんなに、この男が良いのか?」
「はい、それほどです。」
もうさぁ、それを聞いて俺は、どうすりゃあいいの?
俺をほんとなんだと思ってんの、メメちゃん?
、、、No.0と思ってるってことだよなぁ。
ますます、バレたらやばいことになる。
、、、もうほんと、十分ヤバいけど。
もう、態度については、卑屈になっても許してもらえそうにないことは、分かった。
、、、しかし。
あれ?これってもしかして。
許されもしてないけど、スクッと立ち上がる。
「む?」
皇帝陛下はその態度に、少し何かを感じたようだ。
そして、俺は恭しく言葉を告げる。
「皇帝陛下、どうやら誤解があるご様子です。
私めは、皇帝陛下に謁見させて頂くなど、やはりあまりに過ぎたこと。
このうえは、これ以上のご不快を与えぬよう、これで失礼致します。」
処刑するために呼んだ訳ではないなら、もう帰って良いんじゃない?
俺は皇帝の睨みに対し、ニヤリと笑い、背を向け立ち去るのみ!
「ご安心を。2度と帝国の地を踏まぬように致しますので。」
よし!流れで無罪放免!皇帝が正気を取り戻して、やっぱ処刑ね?と言い出す前に逃げ切れば完璧だ!!
「お父様!」
突然の帝国皇女様の焦った声。
およ?
何事かと振り返ると。
皇帝陛下が、その場で頭を下げている。
な、なんで、、、!?
皇帝陛下はその状態で俺に言う。
「すまぬ!数々の無礼許してくれ!
だから、だから、帝国を見捨ててくれるな。」
なんで、なんで!そうなるんだぁぁあああ!!??
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