過去4 京子編
短いです。
「入院もできますが、どうなさいますか?」
私は、追いつけない頭で医者の話を聞いていた。
入院するなんて嫌に決まっている。
私には仕事がある。私は晴樹の秘書として仕事をまだ、続けていたい。
「大丈夫です。死ぬまで仕事は続けられますか。」
私がそう聞くと医者は難しそうな顔をした。
「仕事を続ける気ですか。これ以上続けると寿命がさらに縮まってしまいます。」
(寿命が、縮む)
やっぱり私は死ぬみたいだ。改めて実感する。
(でも、それでも、)
私は仕事を続けていたい。
なにもしないまま死んでしまうのはもったいない。
「それでも続けたいんです。」
「…分かりました。毎週病院に通うのならいいでしょう。薬も飲んでくださいね。」
医者からの許可は出た。
あと少しの人生悔いの無いようにしなければ。
死ぬ前に、晴樹に好きって言いたい。
◇◇◇
病院で、病気が発覚してから4ヶ月がたった。
生きられるのはあと8ヶ月。
タイムリミットへと時間はどんどん進んでいく。
私はまだ晴樹にこの事を言えていない。
どうしても言えない。
最近は常に体がだるくて、やっぱり体が悪いんだな、と常々思う。
今はお昼休憩だ。
「京子、最近顔色悪いけど大丈夫?」
晴樹は私の体の変化に鋭い。
いつかばれてしまうかもしれない。
「大丈夫。」
「無理は絶対にしないでね。失うのは怖いから。」
そう言っている晴樹を見るのが辛い。
私はあと8ヶ月で、いなくなってしまうのに。
晴樹を、一人置いていくのがとても嫌でたまらない。
私がいなくなってしまったら、晴樹はどうなってしまうのだろう。
新しい秘書を雇うのだろうか。
私を、いつか忘れてしまうのだろうか。
そう言えば、私は両親よりも早く死ぬことになる。
二人も死ぬのは早かったが、私がそれよりも早いとは辛いものだ。
そんな気持ちを抱えながら私はお昼ご飯を食べた。
◇◇◇
時が経つのは早いもので、私は余命5ヶ月となった。
医者も、もうやめておいた方がいいと言うけれど、まだ私は仕事を続けていた。
最近は薬が無いとやっていけないようになってきた。
体力もどんどん低下していって、体重も減っていった。
辛いけど、生きている分だけ晴樹の役に立ちたい。
秘書だと晴樹の一番近くにいれる。
今はお昼休憩前。
今日は弁当を持ってきた。
食欲もなくなってきたが、少しは食べれるので小箱に少し、入れてきた。
そんなところを晴樹に見られたくないので極力一緒に食べるのを避けていたのだか、痺れを切らしたらしい晴樹が、社長室で私の弁当を奪って待っている。
あの弁当袋には薬が入っていて、飲まなければまずいので仕方なく社長室に向かっている。
飲んでいるところを見られたくないので晴樹がいなくなってから飲むつもりだか。
私は社長室の扉を開けた。
中には私の薬を持って怖い顔をしている晴樹が、私を待っていた。
とうとう、ばれたか。
まだシリアスが終わりません。終わりに近づいていっているんですが、早く終わるように頑張ります。




