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蜘蛛の足はカニの味

少しは体重が減ったか?


確かに、学校帰りの買い食いは減ったが・・・・・・・減ったんだが、ゲームではお腹が満たされる訳ではないため、御飯の量が増えた気がする。


まあ、今日もダイエット(ゲーム)でもするか。




ジャイアントスパイダーを倒すために、森まで来た。森は思ったよりも、見晴らしは良かった。これなら、ジャイアントスパイダーも簡単に見つけることが出来るな。


今回は蜘蛛だけでなく、森に生えているキノコ類やレモンの収穫も予定している。


森に入ってしばらく歩くと木の上に蜘蛛の巣があり、そこに蜘蛛がいるらしいので、蜘蛛の巣を探しながら歩く。


木の上の蜘蛛の巣を探しながら歩いていると、当然のことながら木の根に足を引っかけて転ぶ。


「お約束か!!」


立ち上がろうとすると、何かと目が合った。


しばらく、相手と見つめ合い、「ギャァ~~」と叫び、逃げてしまった。


ハァ、ハァ・・・・・・・でかい蜘蛛がいた。蜘蛛に襲われてトラウマになる人がいるという都市伝説もあるみたいだが、確かに怖かった。心の準備が出来ていなかったため、余計に怖い思いをしてしまった。


「おのれ~~蜘蛛め。この恨み晴らさずでおくべきか」


コブシを握りしめ、恨みを・・・・・・八つ当たりだとはわかってはいるんだが・・・


気を取り直し、ジャイアントスパイダーを探す。このあたりにいるはずだ。


あたりを見渡すと、もう少し先に蜘蛛の巣が見える。


あたりを警戒しながら進み、蜘蛛の巣の下まで来ると、蜘蛛の巣の上にジャイアントスパイダー(以後蜘蛛)がいた。


蜘蛛にライトアローをぶつけると下に降りてきた。


「さっきの恨みだ。ごらぁ~~足よこせ~~」


蜘蛛に向かって突進すると、蜘蛛ごと槍が木に刺さった。蜘蛛の腹に槍が貫通しているが、それでも死んでなく、こちらを噛みつこうとするが、木に貼り付けにされているために

こちらまで攻撃が届かない。


槍から手を離し、ライトアローでトドメをさした。


森の中だと、槍は使いづらい、振り回すと木に当たり、さっきみたいに突進すると木に刺さる。注意しながら戦わないとダメだな。


刺さった槍をなんとか抜き、次の獲物を探す。



違う木の上に巣があるのを見つけ、巣の上にいる蜘蛛にライトアローをぶつける。


蜘蛛が降りてきたところを狙って槍で突いたが、かわされた。


蜘蛛が糸を吐くと、右足に当たり、地面から離れなくなった。


ごきぶりホイホイにかかった気分がしたが、そんなことを気にしどころじゃない。


蜘蛛に足にかじりつかれるが、そのまま槍振りかぶり、上から串刺しにする。


もう一度上から串刺しにすると、蜘蛛は光となり消えた。


蜘蛛の糸はしばらくすると消え、動けるようになった。


蜘蛛の足が60脚集まった為、キノコやレモンを探して、町にもどった。


蜘蛛の足は、カニのような味と食感がする。らしいと言うことは同じように調理すれば良いのか?


エリカ師匠に聞くと、豆腐と味噌があるらしいので、オークションを通じて手に入れた。




工房をかりて、いざ料理だ。


まずは、マヨネーズをつくる。


マヨネーズこそ最高の、いや至高の調味料だ。調味料という枠に入りきらず、おかずにもなる。


丼に御飯を入れ、その上からマヨネーズを贅沢に一本まるまるかけていく。その背徳感が、さらに美味しくする。


食べている最中に、親に見つかり大目玉を食らったが、それに勝る・・・・・・いや、あれが見つかったから、ダイエットする羽目に。次からは、見つからないようにしなければ!!


卵黄、レモン汁、塩をボールにいれかき混ぜながら油を加えながら、混ぜていく


しかし、この手でマヨネーズを作れる日が来ようとは。混ぜる手にも力が入っていく。


「おりゃぁぁぁ~~」


無我夢中で、混ぜすぎたのか、ボールの中身は飛び散り、全て無くなっていた。


反省し、今度はちゃんと混ぜ、大量に作った。


蜘蛛の足の番だ。


まずは鍋に水と塩をいれ、沸騰させてから、蜘蛛の足を入れて茹でる。足の色が赤くなれば茹で上りなので、赤くなったのを見計らい蜘蛛の足を取り出す。


次に網の上にのせ、焼いていくと美味しそうなにおいが漂っている。


どんどん焼いていかないと、借りている時間が無くなるため、次から次へと焼く。


ノルマは20本だ。全て焼き終わる頃には、香ばしい匂いが充満し、今にも食べたいが、ここは我慢だ。


最後に、土鍋に蜘蛛の足と豆腐と白菜、森で手に入れた椎茸とシメジをいれ、水で煮込み、最後に味噌で味をつけていく。


鍋を5つ作ると工房を借りた時間が終わったため、工房から出て、広場の隅に設置している机に料理を並べていき、食べることに。


まずは塩ゆでした蜘蛛の足からだ。


殻から身を取り出し、そのまま食べる。確かにカニの味がする。カニ酢があれば、もっと良いのだが、そのまま食べても十分美味しい。


次は焼き蜘蛛の足を食べる。最初はそのまま食べ、次は塩をちょっとつけ、さらにレモンを搾って食べたが、やっぱり、マヨネーズが一番美味い。


「マヨネーズ。サイコ~~!!」


思わず叫んでしまい、周りから白い目で見られているが、気にしたら負けだ。



カニを食べるときは黙々と食べるが、蜘蛛の足も同じように黙々と食べてしまう。


まあ。今日は話す相手もいないが・・・・・・


最後は鍋だ、味噌の味はどうかな?スープだけを飲むと、蜘蛛の足から出たダシが、味噌の味を引き立てる、まさに、日本人で良かった。と思える味だ。



カニは・・・いや、蜘蛛の足は美味かった。


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