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マゴーネ野営地に立つ

 自分は何をすべきなのか

この世界で暮らすために来たわけではあるまい

カルタゴの戦士にとって、ここは居心地は良くない


タイムスリップというものがある、ことを知った

昭和では、歴史を変えるため

過去へ行くという話が作られていた


ただ、時間は直線なので、変えようとしても

結局元に戻ってしまうと言う落ちだった

過去は変えられない


それでもカルタゴの滅亡を食い止めたい


戦争に負けてもいい、カルタゴが滅びなければ

いけない理由は無い

それはローマのエゴだ


ハンニバルの始めた戦争は、カルタゴを道連れにして終わった

ハノンの未来を見通した警告は当たった

それでもローマに滅ぼされないカルタゴはあり得た


カルタゴを滅ぼさなくてもいいと意見を主張する

スキピオ一派もいた、ならば


これを防ぐことが、自分の使命ではないか

過去を変えることが、ハンニバルにはできない

ハンニバル自身は、誓約に縛られている


9歳の時、父はハミルカルに連れられ

バール神殿で誓った

生涯、ローマを敵にすることを


ハンニバルに妥協はない


ハンニバルの誓約がカルタゴを滅ぼすなら

神の意図がわかる気がする

カルタゴの滅亡を食い止めたい

そのため、自分をここに送り込んだ


バールよ、つまり俺の役目は


ならば、ハンニバルに勝たせローマを倒す。

そして未来を変える。


そんなことができるだろうか

この無能なるマゴーネに

ただ、兄の足を引っ張り、役に立たなかった男が


どこでハンニバルを変えればよかったのか?


最大で七十万の兵力をローマは動員できたと言う

ハンニバルは、どうやって勝つつもりだったのか

自らが率いる2万5千の兵で


よく乗り込んだものだ、自分もそこにいたのだから

ぞっとする

ハンニバルの勝算とは何だったのか

本当に勝ち目はあったのか


最初からハンニバルを危険視していた人物がいた

彼は、ローマとどのような未来を築くつもりだったのか、話がしてみたかった


ハンニバルに勝ってもらう、これが第一だ

それでも、ハンニバルに勝ちが見えなくなったなら

カルタゴを優先するべきだろう


カンネーの戦いの後、ローマとの講和を主張した人物がいた、ハンニバルの危険性を指摘し

勝利に浮つく空気の中

これ以上、ローマと争うことの危険を解いた


農業派総帥ハノン


彼の提案通り、どこかでローマとの講和は

ならなかったか

ハンニバル自身は止まらない


ならザマでハンニバルが戦死していたら

カルタゴは滅びなかったか

兄を助ける、それでもなお、届かない時は


神の意図がわかった、誓いに縛られた

兄よりカルタゴを守れだ

それが、この無能のマゴーネの役目

兄を助ける、それでも勝ちがないのであれば


マゴーネはハンニバルを討つ


あとは、どうすれば戻れるか

確かめてみるしかない。

この世界に来たときのように


神は語らぬもの、だが、神意に叶うなら

できるはずだ、あの夜へ行くことが


ハンニバルがカルタゴを滅ぼした

カルタゴを滅亡から救うため、我を送り届けたまえ

我らが神バールよ、力を示したまえ

あなたの望むところへ送りたまえ

あれ、何も起きない


どうしてこの世界へ来たっけ?

この世界に来る前のこと、思い出した。


ザマの戦場でハンニバルの敗北を目撃し

今のように絶望した。俺は

自分を、そうか時の越え方わかった

あの時のように自分自身を


兵士たちのざわめきが興奮する空気を

丘の上まで伝えている

それと対照的な空気を発する将官たち


マゴーネは降り立った、あの夜の野営地へ


お待ちください。閣下


転生したマゴーネは昭和の国から帰還し

兄ハンニバルを助けて奮戦する  


               完

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