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異世界?でバズっていいですか!  作者: ツユクサ
出会い
8/37

8…数ヶ月


あの日から、


街の民と

ファイヤーモンキーの関係性が

変わりつつある。


ともだちとなれた70匹の

ファイヤーモンキーの内、


数匹が日中、街に現れるようになり、


パン屋や

陶芸家の窯に、

自分の火を分け与えてくれたり、

(焦げたり失敗に繋がることもあるのだが)

子ども達の目の前で、飛び跳ねて笑わせて

くれたりするようになった。


また数匹は、


元勇者ユーキが、建設中の

「温泉」に姿を現し、

水…(実は後の元湯の源泉なので、ある程度熱いのだが)

に入ったり、


ユーキが意図的に置いている

大型の団扇を持って揺らして

遊んでいるようだった。


もちろん、警戒能力が高い

ファイヤーモンキーもまだまだいるものの、

こどものファイヤーモンキーの発見報告も

数件上がるようになってきた。



「モノを小さく軽くする魔法」を使い、

元勇者ユーキは、事務所のデスクで

温泉のミニチュア模型を7つ作った。


一つは

温泉の中心となる本館で、

外観にもこだわり、

受付や休憩所、食事スペースをイメージして

家具などを付け加えた。


家具の一つ一つは、街の家具屋に丁寧に作ってもらった品なので、

雰囲気も、とても良い!満足の仕上がりとなっている。


二つ目、三つ目には

男女の脱衣所と洗い場をそれぞれ併設させつつ、

木で作った、森の温泉を最大限感じられる浴槽や、

細かで豪華な細工を施し、きめ細やかな泡が出るようにした浴槽、

魔法を溶け込ませると何ともいえないリラックス効果絶大な

不思議な香りに包まれる

内湯を作った。


材料となる木材集めや、彫刻も街の民が担当した。


四つ目、五つ目には、

岩を材料に露天風呂を、


六つ目、七つ目には、

ともだちになってもらった

ファイヤーモンキーに大活躍してもらう場であり、

この温泉の目玉になる

「サウナ」を造りあげた。



(これは、バズること間違いなし!)




元勇者とは言え、

自分には、

この世界で得た、戦う能力と

「モノを小さく軽くする魔法」


数回の転生で記憶に残っている

経験や知識、技術やイメージと

契約魔法や、回避魔法等数個の魔法。


と、万能な訳ではない。

(その代表的なものが、ネーミングセンス)




(ちょっと待って!

バズることへの気持ちと、

リサーチ力、カワイイものを感じる力、後は編集能力も

あると思うんだけどな〜!)




ハナラさんには、街の民に担ってもらう役割…

受付業務や、清掃業務、接客業務や、食堂で提供するメニューの調理手順などの事前指導と、


ファイヤーモンキーとの更なる信頼関係を深める為の

果実を使った(ファイヤーモンキー用)料理開発研究


などに既に取り掛かってもらっている。


また、各クランへの営業活動も、休暇を利用して

飛んでいってやってくれているそうで、

頭が下がる。



「ハナラさん。いつもありがとうございます。

明日には森に行って、設置しようと思いますので、

ご一緒してもらっていいですか?」



「もちろんですよ。ユーキさん。

この模型、とても素敵ですね。

私もようやく、温泉の魅力が分かってきたつもりです。

では、また明日。」


と、扉の前まで出て行き見送ると、

この数日の疲れを感じ、

デスクでそのまま、居眠りをしてしまった。



初めての連載中です。

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