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異世界?でバズっていいですか!  作者: ツユクサ
動き出す
34/37

34…繁盛への道②


「ハナラさん。ちょっといいですか?」

「はーい!今行きます。」


「これなんですけど…。」

「あぁ、それは、このソースをかけて炒めてください。」


ハナラは食事処のメニュー指南役で

この数日は忙しい。


街の雇用も期待されてのオープンだったので、

街の多くの人が、この施設に関わることになった。


「ユーキさん。ファイヤーモンキーの

踊りの太鼓のリズムが何かちょっと違うみたいなんですけど。」


元勇者のオレは、

ファイヤーモンキーとの

「フレンド登録」してもらう為の

太鼓指導と、

(何か、そう名付けたらどうか?と心の中から聞こえた気がした。)


都やその先の村に出向き、クランなどに

ファイヤーモンキー温泉の

広報活動に回っている。


もうすでに受付業務や、ある程度の運営は

街の人に任せて大丈夫になり、


継続的に行っている

新人研修にも、応募が途絶えない施設になりつつある。


こう言ったらなんだが、

近隣の街や村には

既に評判の施設になった。


……………


うーん。

何だったかな「バ◯△※…」


何か使命的な、やらなくてはいけない事があったような…。


まぁ、元勇者のオレは、

転生者でもあるので、

ある程度、上手く立ち回れるようになったかな??

と思っている。


しかし、オレはパーフェクトではない!


特に、ネーミングセンスがゼロ。


ついこの前まで、何とも自然に口から出ていたはずの

言葉が思い出せない。

だからかな…。


今までの経験から身に付いたものはあるが、


この世界で新たに得た魔法は

「モノを小さく軽くする魔法」


転生者でなかったら、

元勇者にはなれなかったであろう。


あぁ、それにしても「バ◯△※…」

思い出せない。


デスクに肘をついて、考え込んでしまった。


…………


「ユーキ。何考え込んでるの?

ハーブティー飲む?私も一息ついたところよ。

一緒にどう?」


「あぁ、ハナラありがとう。じゃあ、一緒にいいかな?

今日も忙しそうだね。」


ハナラは微笑み、

キッチンからお茶を持ってきてくれた。


「ねぇユーキ、何考え込んでたの?」


「あぁ、どうしても思い出せないんだ。

何か、このファイヤーモンキー温泉には、

もう一つやらなければいけない使命があったと思うんだけど、

何だったか…。」


「あら?それはもちろん、私の父さんへの

ご機嫌とりでしょ?私を…その…お嫁さんに…してくれるための…。」

急にハナラは、顔を赤らめてモジモジしている。


「うん。それはそうなんどけど、

それはまた別の目標みたいなもので…。

バ◯△※… って言ったような。」


「あら?バズることでしょ?」


「えっ?何だって?」


「よく言ってたじゃない。

これはバズること間違いなし

だって。」


そうだった…。


(バズること)も目標だったんだ。


…………


一口、また一口とハーブティーを口にふくみ、

カップに注がれたハーブティーを覗きこむと、

何かをあとちょっとで思い出しそうな気分だった。


「そう言えば、あの、ゲームコーナー??人気よ!

ストーンを打ち合うゲームや、魔法力を試せるゲーム?何ていつも並んでやってもらっているわ。

あと、昨日なんてね、コインを手に、ゲームだけしたいって子もきたのよ。凄いのね。ゲームって。


人って平和なら、遊ぶのが、子供も大人も好きだったのね。

なんだったかしら、あのゲーム…。?」


「あぁ、スイーツ・プラネットのことだね?」


「そうそう。私も少しやってみたのよ。

後で一緒にやってみない?ユーキ?」


「あぁ、勿論さ。オレは負けないよ?」


それだけは、凝りに凝って再現した。

転生前に、何度も何度もクリアして楽しんだ、

思い出のゲームだったから。


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