23…次なる旅②
スターが見えてきて、
ゲットすると
いつものようにジュースが流れ込む。
今まで口の中に溜まりぎみだった「資源」を
一気に胃に流し込む。
そして、
大コウモリが2匹出現。
前回同様
ビームで退治する。
今回の旅の目的地の
星が見えてきた。
良かった。本当に良かった。
敵も、
新たなモンスターが出てきたらどうしよう。
と思っていたが、
大コウモリの数が増えただけだった。
何とかなってよかったー。
心底そう思う。
星の港に船をつけ、
下船する。
ナラさんは、あの時のピンチが
どんなにピンチだったのかも分からない様子で、
周りにキョロキョロ、視線を向けている。
「ユノさん、あそこの屋台、美味しそうですよ!」
…喜んでくれてよかった。
仕事仲間も、生死が見え隠れする環境の中だと、
愛情と錯覚してしまうのだろう。
だって…ナラさんは
本当に、魅力的な人だから。
…………
帰り道は、来た航路を戻る?
いや、瞬時にワープしているような感覚で
いつも拠点に戻っているのだから…。
どんな原理かはいまいち分かっていないが、
苦労したことなんて無いのだから、
心配など無用なのだ。
そして、
やはりしばらくすると、
気づけば
探索回収部の、
自分のデスクの前にいた。
…………
「あの、ユノさん、この四角いものは何ですか?」
ああこれは、スマホだよ。
…記憶の中の自分がしっかり分かっている。
今回の旅にも持って行って、
所々様子を撮っていたんだ。
それが、バズることには必要だと思ってね。
なんか、オレには確信みたいなものがあった。
実際、それは、
顔を写すと
動き出していたから…。
そんな会話をしながら、スマホをナラさんに向けて、
一枚撮り、
椅子に腰を下ろして一息つくと、
急に眠気に襲われた。
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