「ごめん好きな人が居るから付き合えない」幼馴染をふったが好きになった人の正体が幼馴染だった件
「ごめん奏、嬉しいけど俺好きな人居るから付き合えない」
「そっか、」
「ごめん」
「ううん、ちゃんと伝えてくれてありがとう。」
俺、筒井裕太は幼馴染である遠坂奏に告白をされていた。
遠坂奏 17歳 ボブくらいの長さの黒髪でスポーツ万能、成績優秀な美少女だ。たまにクラブから助っ人として呼ばれているのを見たことがある。周りからは才色兼備と思われている。顔は学年でも2本の指に入ると言われており、正直に言うとマドンナである。
対する俺筒井裕太は 17歳 運動神経や成績、顔が別にいいとも別に悪いと言うわけでもなく正直ふつー。THE NORMALとは俺のことである。自分で言ってて少し悲しいが、普通に考えて奏に告白するのは俺の方である。多分もし同級生がこれを見ていたら俺は今頃嫉妬で殺されているだろう。恐ろしい…
俺と奏は家が横で親同士が仲良くなったため家族ぐるみで付き合いがあった。幼稚園、小学校、中学校、高校がずっと一緒で小学校の時はほぼ毎日遊ぶくらい仲が良く、気づいたら横にいる、みたいな関係性だった。中学校では毎日遊ぶのは流石に無くなったが登下校を共にするぐらいには仲が良かった。高校に入りだしてから、俺が少し劣等感に駆られあまり喋らないようにしていたが奏からよく喋りかけてくれて、今でも登下校を共にしており、1番気が許せる親友だ。
こんな奏が俺に告白してくるなんて衝撃的だが、実は俺は奏が俺の事を好きなのを知っていた。その時はめっちゃくちゃびっくりし、とても嬉しかったがその時にはすでに俺に好きな人がいた。
神崎美琴彼女は今俺が好きな人を好きになった原因になった人だった。
それは三ヶ月ぐらい前のことだった。
当時の俺は神崎美琴さんの事がとてつもなく好きだった。神崎さんは学年でもトップレベルの美少女で、さっき言った学年の2本の指のもう片方でさらに信じられないぐらい優しい。あまり目立たない俺にも優しく話しかけてくれる。そんな神崎さんを俺が好きになるのは当然のことだと思う。周りからは釣り合ってないと良く陰口を叩かれていたけど自分から積極的に神崎さんに話しかけていた。
しかしある日こんな噂が流れた。
「神崎さんが3年のサッカー部のキャプテンと付き合っている」
俺は頭が千切れそうになったが、嘘だと思い込むことにした。今まで神崎さんにそうゆう噂が流れたことは何回かあったのでこれもそうゆうしょうもない嘘だと思うことにした。
その日の帰りいつも通り奏と帰ろうと思っていたら、奏からLINEで「今日委員会あるからちょっと待ってて!30分ぐらいで終わるから!!」と来ていたので教室で本でも読みながらのんびり待っていると、窓の外から中庭に神崎さんがいるのが見えた。俺は窓側の席だったので窓側でよかったーやっぱ神崎さんは眼福だなーと思った。神崎さんは誰か待っているのかずっと中庭にいたのでバレると少し気持ち悪いと思われてしまいそうだが俺はずっと神崎さんを眺めていた。
すると5分ぐらいたって、下駄箱の方から誰かが神崎さんに手を振りながら走ってきた。俺は少し目が悪いのでまだそれが誰なのか分からなかったが神崎さんの元に着くぐらいにやっと顔がわかった。
「えっっ」
それは噂にあった三年生のサッカー部のキャプテンだった。
俺は頭が真っ白になった。気のせいであってくれ、気のせいであってくれ、気のせいであってくれ、気のせいであってくれ、気のせいであれ、気のせいであれ、と心の中で何回も祈り続けた。
通り過ぎろ通り過ぎろ通り過ぎろ通り過ぎろ通り過ぎろ通り過ぎろ通り過ぎろ通り過ぎろ通り過ぎろ
別の人であれ別の人であれ別の人であれ別の人であれ
別の人であれ、別の人であれ、別の人であれ別の人であれ
と祈り続けた
が、
そのキャプテンは神崎さんのところで足を止めてしまった。
俺は何も考えられなくなりそうだったが、まだ友達の可能性を捨て切る事ができなかった。
しかし、神崎さんとキャプテンは恋人繋ぎをし、マフラーを二人で巻いてにこにこしながら帰っていった。…………………
俺はもう何も考えられなくなった。顔からは涙が溢れ出て、他の体液とも合わさって顔がぐちゃぐちゃになった。俺は居ても立っても居られ無くなって、走り出した。今思うとこの姿を他の人に見られたくなかったのかもしれない。
猪突猛進で廊下を走っていった。
「裕太っっ??!」
後ろから声が聞こえた気がしたが、気にも止めずに走った。
「待ってッッ」
俺はそのまま学校を飛び出してひたすら走って、走って、走って、走った。
俺は気がつくと神社にいた。ここは学校からすこし離れた山の上にある神社だった。ここに行くためには何百段もある階段を登らなければいけないのでいつも人がいなく、今日も俺一人のようだった……
俺はそこでひたすら、ひたすら、ひたすら泣いて泣きまくった。
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40分ぐらい泣いていただろうか。しかしまだ全然気分が晴れることは無かった。
「あの?大丈夫ですか?」
ッッッ俺は泣いているあまり後ろに人がいることに気づかなかった。俺は人に泣いているところを見られてしまってとてま恥ずかしくなった。誤魔化すために、すぐに後ろを振り向くと
そこにはジャージ姿の女性がいた。見た感じ大学生だろうか、長い茶髪に丸眼鏡をかけていて、落ち着いた大人の女性って感じだが、まだ子供っぽい感じも備わっている人だった。
「ど、どうしました、ななも無いで、ですけど、」
俺は一生懸命誤魔化した。泣いてるのを見られるなんて恥ずかしすぎる。
「顔が大分濡れてるけど、、大丈夫??何か嫌なことでもあったの??」
ばれた。
俺はさらに誤魔化そうとしたが
「絶対大丈夫じゃないでしょ。心配なの、お姉さんにちょっと話してくれない?相談乗るよ?」
その優しい言葉に俺はとても安心できる気がした。少し恥じらいを持ちながら、お姉さんに話を聞いてもらうことにした。
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「うんうん、なるほど、それはつらかったね。」
お姉さん、いや須藤歩さんは俺の話をとても親身に聞いてくれた。その慰めてくれる声は今までずっと聞いていたようなとても落ち着ける声だった。
「でも大丈夫!いつか絶対君のことをすきになってくれるもっと素敵な人が現れるからね。」
その後も2時間ぐらい俺の話を聞いてくれた。
「また悩んだら気負わずにすぐに相談してね。私は毎日これぐらいの時間にここにウォーキングしにくるから。」
俺の心は大分安らいだ
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次の日
神崎さんとキャプテンが付き合ったことが真実として一瞬のうちに広まっていた。
何人かが俺に「ざまぁみろ」やら「どんまいw」と言ってきて再び落ち込んだが、再び歩さんに話を聞いてもらって心を持ち直した。
その後何回も歩さんに話を聞いてもらっているうちに彼女の優しさに惹かれておれはすっかり歩さんの事が好きになってしまった。
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なので、奏から告白されたのは嬉しかったが、歩さんの事が好きになっていたので断ったのだった。
歩さんとの今の関係はというとまだ勿論付き合えては無いが、今週の土曜日にデートの約束をすることに成功した!!絶対に成功させて帰りに告白をするんだ!と熱い気持ちをもっていた。二度の失恋は絶対したくない。
今日は金曜日
昨日奏をふったからちょっと気まずいなと思い、いつもは横の奏の家に行ってから一緒に登校をしてるのだが、1人で行こうとした。すると
「裕太っっ、まってよー」
後ろから奏がきた。よく気まずくないな笑と思った。
「…もしかして、昨日ふったからきまずいと思って先に行こうとしたでしょ」
奏が怒った顔をしてこっちを見てきた。
かわいい…そう思った。だめだだめだ俺は歩さんが好きなのに…と自分を諌めた。
「私が勝手にやったことだから、そんな裕太は気負いしなくていーの、逆に気まずいと思って離れられる方が嫌だからね??」
図星された。流石幼馴染だなーと思った。
この後は全然いつもと同じ感じで学校についた。
気まずさは全部吹き飛んだ。
放課後いつも通り奏と帰ろうとするとLINEで「ごめん、今日ちょっとやらなきゃいけないことあるから先に帰る! あ、別に気まずいからじゃないからまじで勘違いしないでねっ!!」
なので俺は1人で帰って、明日の服装の準備とかをした。どの服がカッコよく見えるだろう?、いい服着たらもしかしたら歩さんが「裕太くんかっこいいね」って言ってくれるかも、うわああああああぁー 興奮で俺はベットの上で転がり回る。
「こら!!裕太うるさい!!」
お母さんから怒られた。
俺はその後もずっとそわそわそわそわしていた。お母さんからは5回怒られた。夜もドキドキで眠れず、ポーチなのでティッシュと財布しか入ってないのに10回は荷物確認をした。
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「やばいっっ」
俺は遅刻したと思って急いで起きた。時計をみると10:50分 約束をしたのは12:30だったのでセーフで「助かったー」と口をこぼした。
ショッピングモールなどがある駅で待ち合わせでその駅まで家から歩いて20分ぐらいかかるので急いで準備をした。
「いってきまーす」
横の家から窓越しに奏の声が聞こえてきた。
昨日もなんかの用事があったみたいだし、なんか友達とでも遊ぶ準備でもしてたのかな?
あ、やばいやばい俺も遅刻する。10分後ぐらいに俺も家を出た。
駅には12時10分ぐらいに着いた。歩さんよりさきに着きたい!と見栄を張りたかったので20分前に着いてよかった。
えーーと待ち合わせ場所はここのコンビニを曲がった角だったな よし着いた!
一番乗りだと思って角を曲がるとそこにはもう歩さんがいた。ちょっと情けない気持ちになった。
「すいません、待たせましたかね?」
「ううん、私も今着いたところよ」
そのデートあるあるな言葉にデートだ!っていう気持ちが押しあがってきてずっと胸がどきどきしている。
「まずはお昼ご飯食べよっか?」
「は、はい!」
「ふふふ、緊張してる?」
「…すいません……」
「私でドキドキしてくれてるってことでしょ?とても嬉しいよ」
俺はもう一層ドキドキしながら歩いていく、お昼ご飯に食べるのは歩さんがよく行くお気に入りの店らしい。
「やばっ」
緊張しているせいかいきなり何も無いところでこけそうになってしまった!なんとか耐えようとするが努力虚しくこけてしまう。
勢いよく歩さんにぶつかってしまった。
「ご、ごめんなさい//」
「う、ううん、大丈夫だよ」
俺はすぐに立ち上がってそのまま何事も無いように2人で歩いていった。
しかし、俺は歩さんとぶつかった時に歩さんの脈がどくんどくんと鳴っていたのを見逃せなかった。
――――――――――――――――――――――
5分ぐらい歩いて店に着いた。
「あれ?この店」着いた店は俺も何回かいったことのある店だった。 奏がこの店好きで俺も何回か着いていったんだよなー
「ん?裕太くんこの店来たことあるの?」
「は、はい何回か」
「ここの店美味しいよね!」
「はい!ここのハンバーグが好きなんですよね」
俺は女性とデートしている時に幼馴染とは言え女子のことを考えてしまったことに罪悪感をかんじた。
店の中に入り、席についた
「うーん何食べよっかなー、裕太くんは何食べるの?
「ハンバーグかビーフシチューにしようか悩んでるんですよね」この2つは奏が好きでよく俺におすすめしてくる内に俺も好きになったメニューだ。濃厚で美味いんだよなー
「うーんでも今日はハンバーグにします。」
「じゃあさ!私がビーフシチュー頼むからわけっこしない?」
「え?!」
「あれ、いやだった?ごめんね」
「いえいえ、大丈夫です!分けっこしましょう!」
「そう?よかった」
結局奇しくも奏が好きな2つになってしまった。
20分ぐらい歩さんと喋っているとようやくハンバーグとビーフシチューが届いた。
「じゃあまず分けよっか」
店員さんに取り皿をもらい、すこし分けた。
間接キスだと思って動揺してたさっきの俺を殴りたい。恥ずかしい……
「やっぱりここのビーフシチューは美味しいね」
歩さんがニコニコしながら食べている。癒されるー
「僕もビーフシチュー頂きます」
「どうぞどうぞ」
緊張して一人称が畏まる時ってあるよね…
俺は取り皿によそってもらったビーフシチューを食べた。
「めっちゃ美味いっすね!」
「だよねーじゃあ私もハンバーグもらっちゃおうかなー」
「どうぞどうぞ」
「やっぱ美味いねー」
「ですよね」
……………………
「「ご馳走様でした」」
――――――――――――――――――――――
ご飯を食べ終わった俺と歩さんは映画を見に行った。
「何見ますー?」
「うーんどうしよっか?」
「普段はどういう系をみるんですか?」
「やっぱり恋愛系だね!きゅんきゅんしたいんだよねー、あとは好きな俳優が出てる映画かなー」
「誰が好きなんですか?」
「私はこの俳優が好きなんだよね」
歩さんが壁に貼ってあるポスターに指をさす。
「じゃあこの映画見に行きます?」
「いいの?これ見たかったんだよねー」
そういえばこの映画、奏がみたいって言ってたやつだ…なんか人気ネット小説が待望の映画化って言ってたっけ、あとキャストがめっちゃ豪華だってはしゃいでた気がする。なんかさっきから歩さんとのデートなのに奏の事が頭によぎるな…集中集中!今日は歩さんとのデート!絶対に成功させないと!
映画のチケットを買った後ポップコーンを買いにきた
「何味にします?」
「私はポップコーンはキャラメルだねーあの甘い感じがやっぱすきなんだよね」
「分かります!俺もキャラメルです。やっぱ王道って感じがしますよね」
「だよねー」
「ご注文は何にしましょう?」
「ポップコーンキャラメル2つとドリンクM2つでお願いします。」
「お飲み物はこちらからお選びいただけます」
「歩さんどれにします?」
「じゃあ私コーラで」
「じゃあコーラ2つお願いします」
「畏まりました。注文ご確認します。ポップコーンのキャラメルが2個とコーラMが2つでお間違い無いでしょうか?」
「はい大丈夫です。」
こういう注文とかは男が積極的にやってあげたらモテるとかいうもんな、絶対成功させるためにもっともっと自分から動こうと、あと俺本当はキャラメル苦手なんだけど大丈夫かな……
「これってどんな映画なんですか?」
「これはねー人間とエイリアンの禁断の恋を描いた映画なんだけどー夜10時になるとエイリアンの姿にもどって全身が緑になっちゃうから緑にならないように気をつけるハラハラドキドキのラブコメらしいよ」
どんなラブコメだよ
シアターに入って席に着く、ちょうど真ん中ぐらいの席でとても見やすい。俺はこの映画がどんな映画なのか興味津々だった。
映画が始まった。
――――――――――――――――――――――
とんでもない映画だった……
最後の緑色になったけどバレないようにするために緑色の壁に張り付いて通り過ぎるのを待つシーンがツボだった。周りは真剣に見ていて、何人か泣いている人がいるので苦手なキャラメルを食べて不味さで笑いを乗り切った。
「いやーいい映画だったねー」
「そ、そうですね…笑笑」
「私は最後の壁に張り付いてバレないようにするシーンが彼氏への愛を表現していて泣けたなー」
泣いてる人こういう理由だったのか……
――――――――――――――――――――――
この後2時間ぐらい服やらなんやらショッピングをして解散の時間になった。
俺は絶対に成功させてやる!
「じゃあそろそろ解散にしよっかー。今日は一日ありがとねー」
「歩さん!ちょっといいですか?」
よし、いえた!この後の言葉を言うのが怖い…
「ん?なにーどうしたの?」
「好きです!付き合ってください!」
「え?…私のこと好きなの?…」
「はい!いつも俺のことを励ましてくれる優しさが好きです!お願いします!」
言い切った!……頼む、頼む、頼む、神様奇跡よ起きてくれ…。
……………
返事がない…やっぱり無理か…
「はいっ」
……え? 「はい」って言ったよね?入っていったよね?え?幻聴?え?
「え?いいんですか!?」
「…はいっ」
歩さんの方を見ると顔を真っ赤にしてとても恥ずかしそうにしていた。
「かわいい」
さらに赤くなった。
「からかわないでよ//」
「いやほんとに嬉しくてっ!つい笑
ほんとにいいんですか!」
「いいって言ってるじゃん」
「よっしゃよっしゃよっしゃよっしゃよっしゃ」
俺は何回もガッツポーズをした。
「うー恥ずかしいよーでもこんなに喜んでくれてるのは嬉しいけどーっ」
今日は人生一嬉しい日だ
―――――――――――――――――――――
「今日は本当にありがとうね告白までしてくれて嬉しいよ」
「俺も歩さんと付き合えてうれしいです!」
「そうならよかった」
「今日は本当にありがとうございました!」
「うん裕太くんもまたね」
「はいさようなら!」
歩先輩が帰っていった。今日はなんて幸せな日なんだろう。なんて考えているとふと
「はぁ…」
遠くからそんな声が聞こえてきた気がしたが多分気のせいだろう。
俺は歩さんと解散した後その場で今日一日を振り返ることにした。まだまだ失敗したところもあったしな、もっと喜んでもらえるようにしないと!
まずは歩さんより来るのが遅かったことだな。歩さんをまたせないようにしないと!あとは………………
10分後
これぐらいで帰るかーと思い動き出そうとすると地面に何かが落ちているのに気づいた。
あれ?これは歩さんのスマホ??おとしたのかな?!
まだ気づかずに帰っているのかも!?スマホないと歩さんも不便だよね!歩さんが、行った方向ってこっちだったっけとりあえず走ってみるか。
そういえば歩さん連絡先だけ言っても交換してくれなかったな…なんでだろう…?
曲がり角についた。
うわーこれどっちだ?あ!
「すいませんこの辺で茶髪のロングで眼鏡をかけた女性みませんでしたか?彼女なんですけどスマホを忘れちゃって」
「あーみた気がするな、ちょっとまってな、思い出すから、うーん多分こっちの方に行ったぞ」
「ありがとうございます!」
俺は人に尋ねながら歩さんの跡を追っていった。
――――――――――――――――――――――
10分ぐらい経った。なんだかさっきから遠回りをしている気分だな、駅からここまでもっと最短ルートがあるのになんでだろう?と思った。
そろそろ追いつくはずだけど
「すいませんこの辺で茶髪のロングで眼鏡をかけた女性みませんでしたか?」
「あー今さっきその角を右にいったよ」
「ありがとうございました!」
俺は右に歩き出した
するとようやく歩さんを発見した。歩く方向は偶然にも俺の家と同じ方向だった。案外家が近いのだろうか?あれ?そういえば歩さんの家知らないな……一度聞いたことがあったけどアバウトな感じでしか教えてくれなかったんだよな。知りたいな…
そう思った俺は駄目だと思いながら歩さんの跡をついていくことにした。彼氏が彼女のことを知るのは当然のことと思い込むようにした。
10分ぐらい歩いた。
歩さんはときどきため息を吐きながら歩いていた。もしかして、付き合ったことが嫌だったのだろうか?ととても不安になったが、歩さんの笑顔を思い出して安心した。嫌なわけはない!
どんどん俺の家の方に向かって言っている気がする。
大分家が近いのかもしれないな。だと嬉しいけど
すると急に歩先輩が路地裏の途中で立ち止まった。この辺なのか?大学生が住んでるような場所じゃないような気がするけど。でも立ち止まっただけで何処かに入る素振りは見せない。ここではないのか?じゃあなんで止まったんだろう?
なんて思っていると急にバックから何かを取り出した。
何かやっているっぽいけど後ろ姿しか見えないので分からない。
顔の辺を触っている気がするけど何をしているのだろう?もしかしてメイクを外してるのか?なんでわざわざこんな路地裏で外しているのだろう?
もしかして親がめっちゃ厳しい家庭とか?
5分ぐらい経った。何かをバックの中にしまったみたいだった。また、進み出すのか?と思ったら急に髪の毛の方に手を出して掴んだと思ったら茶髪の髪の毛が取れた
え?ええっっ?え?
俺は思わず驚いてしまった。ウィッグだったのか??!なんでわざわざウィッグにしたのだろうか?本当に親がめっちゃくちゃ厳しいのか?なら俺が付き合ってることもやばいのでは??!なんて考えていたら歩さんの後ろ姿に既視感を覚えてしまった。…それは本当は居るはずもない人だった。
「え………」
その後ろ姿は奏だった。。。
思わず声を出してしまったせいで奏が後ろに振り向いた。。。
「裕太っっっっっ??!!」
奏も突然の事でとても驚いていた。
俺は状況が把握できずパニックになった
「歩さんは??!………
俺はじっと奏の方を見た。
目が真剣だった。
「歩さんがかな…で…?……」
奏は寂しそうな申し訳なさそうな顔をしながら頷いた。
「最初から…?」
「うん……ごめん裕太……正体を明かそうと思ったんだけど私…裕太の事が好きだから…本当にごめん…裕太が好きなのは私であって私ではないのに…裕太が好きなのは私の中の須藤歩だけなのに、ごめん。この関係が心地よくて……」
奏は俺に謝りながら泣いていた…
その時ようやく脳が理解を認めた。。。
須藤歩なんて存在のしない事に……
理解したくないけど理解しなくてはいけない残酷な現実だった。。。
「な、んで、そんな、ことを……したんだよ……」
俺は涙目になるのをそっと堪えながら奏に問いかけた。怒りと一言で言えるようなものではなかった。
怒り、絶望、恐怖など色々な感情がごちゃ混ぜになった質問だった。
同時に明日から俺はどうやって生きていけばいいんだろうと思った。毎日毎日歩さんと話して、励ましてもらったり元気をもらったりして、生きてきたこの日々、もう歩さん抜きでは生きていけないぐらい依存仕切っていた。
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」
奏も奏でこのまま崩れてしまいそうだった
「おねがい、、なんで、そんなこと、した、の、、」
「悪気はないの!! ……ごめん…今更こんなこと言っても意味ないよね……正直に話すね…
三ヶ月前、私が委員会あって、待ってもらってた日のことなんだけど覚えてる……?」
…忘れるはずが無い、あの日は俺が神崎さんに失恋をした日だ…
「あの日、裕太が、涙を流して、廊下を走っているところを見てしまった、の、、」
見られてたのか……
「私はっ、、裕太の幼馴染で昔から裕太の事が、す、好きだったから居ても立っても居られなくなってっ、追いかけていったの……そしたら神社で泣いている裕太を見てっ、わだしが、わだしがなんとかしてあげいって思ったのっ!!……でも裕太は強がりだから…絶対に友達に弱いところを見せたがろうとしないから…
…でもっ!そのままにしておくなんて、絶対に出来ななったから!……だってあの時の裕太今にも死にそうだったから…」
こんなにも俺の事を考えての事だったのか、、、
そんな相手に俺はさっき怒りをぶつけてしまっていた。。でも俺はある疑問が浮かんでしまった、…
「じゃあ、……じゃあなん、でもっとすぐに教えてくれなかったんだよっ!!」
こんなに俺の事を考えてくれてる奏にそんな事を言う俺は最低だろう。
「ごめんなさい、…ごめん… 、わ、わたしが裕太の神崎さんに対する思いをっ、わ、忘れさせてあげれると思ってっ、、でもその内最低なことに気づいてしまったの……わ、わたしが歩でいるときだけ裕太の一番になれるって………でも…結局今までずっとなりたかった裕太の一番になれたのは私ではなかった、、、須藤歩というキャラだけだった……」
「わ、私も駄目だと分かったわ!!でも今日のデートに誘われたとき、、嬉しくて、、断る事が出来なかった。。このままでは駄目だと思い告白もした!……でも、、今思えば当然だよね、、私がデートに誘っている相手がいるのに、他の人と付き合うような人をすきになるわけがなかったっっっ。」
奏はその場に泣き崩れてしまった。。。
「〝本当ならその場でじょうだいをばらずばずだっだのにー……ずぎだがらできなかった……ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
……なんで俺はこんなにも俺の事を思ってくれている人に気づかなかったのだろう……
奏がやってくれた事は全部俺のための事だった…
でも俺は自分のことばっかりだ。。。
その情けない事を理解した俺は膝から崩れ落ちた。
謝らないと……謝らないと…
「奏っ…」
「ごめん…」
「ちがうっっ!!ごめん奏っ…こんなに、、奏が俺の事考えてくれてるの知らなくてっ……怒って…俺は自分のことしか考えて…なくて、奏の事を一つも考えてなくて…おれは最低だ、、、、…」
俺は下を向いて涙を溢れ出した。。
「死にたい」思わず口に出た言葉だった。
いや俺は死ななくてはいけない人間なんだと思う、、
すると急に体が暖かくなった、、、
俺は奏に抱きしめられていた。
「そんなこと言わないでっっ!!………
そんなこといわないで……私は裕太の優しさを知ってるから…いいところだって何個も知ってる…そうじゃ無いと好きになんてならないからっ………好きな人の「死にたい」なんて聞きたく無いよぉぉーー…………」
また酷いことをしてしまったのかもしれない。でもこの時奏の優しさを受けて俺は実感した。
歩さんは奏だって
今まで受けてきた優しさや励まし、俺に生きる力をくれたのは奏だったってことに
「奏、ありがとう…今まで、神崎さんの失恋の時も全部支えてくれて、ありがとう……ありがとう。ありがとう。」
「裕太!」
大声で奏が言った。
「改めて私と付き合ってください!」
今の俺では釣り合わないから……と思ったがこれを言ってもまた奏を傷つけるだけだ。
ここは覚悟を決めるしか無い。
「奏、俺からも言わしてくれ俺と付き合ってください!!」
「はいっ!!」
奏となら前に歩き続けれる。おれはそう思った
読んで頂きありがとうございました!
初投稿なので拙い部分があったと思いますが評価など頂けると嬉しいです!!-_-b