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落第生部活指導員と現代魔法スポーツ  作者: たなお
2章 タッグバトル編
92/93

92話 タッグバトル③

 カレンは息を吐くと、小さく首を横に振った。


「…真っ向勝負だけじゃ勝てないかも。アレ使うから、ハヤト踏まないでよ」

「もちろん!絶対勝とうな、カレン!」


 ハヤトはニカッと笑うと親指を立てる。

 返事を聞くまでもなく、カレンは魔法を唱えた。


「《鋼鉄の悪魔設置!アイアン・マイン》ッ‼」


 パチンッ!


 カレンが親指を鳴らすと、周囲に銀色の波が広がる。

 約5秒で波は消えたが、《アイアン・マイン》という単語を初めて聞いた祐乃は、愛那に質問する。


「愛那ちゃん。あの技なに!?」

「地雷よ。フィールドのどこかに設置されたわ」


「地雷っ!?…ってことは踏んじゃったら――」


 ――爆発する。

 当然、大ダメージを食らいHPを大きく削られる。


 祐乃は不安に駆られ、おろおろと地面を見渡すが、どこに埋まっているか判別はできなかった。


「探しても無駄よ。《アイアン・マイン》は目視で発見できないの」

「そ、そんな…」


 大きな不安に襲われる。

 試合で全然活躍できていない。


「ダメ…絶対に地雷は踏めない」


 祐乃は小さく震え始める。

 視線もどこか別のところを見ており――

 

「ひ―――」


 祐乃の喉奥から、細く怯えた悲鳴が上がる。


(様子がおかしい)


 異変に気付き、シンは祐乃の視線が向く先を確認する。


(なんだあの目は…)

 

 祐乃の視線の先――そこには母親の姿があった。

 

 その顔は失望に満ちており、眉間に力が入っていた。

 傍から見てもイラついてるとわかる。

 

(祐乃がすっかり怯え切っている。くそっ…やっぱり観戦なんてさせるべきじゃなかったのか…!)


 母親に退部の見直しを考えてもらう機会はこのタイミングしかなかった。

 そのために観戦してもらう算段だったが…狙いは外れた。


 むしろ祐乃に恐怖を与える結果となってしまい、シンは己の無能さを呪う。


 しかし――シンが悩んでいる間も関係なく、試合は進行する。


「カレンッ!地雷の位置を教えてくれ!」

「…一度しかいわないからね」


 カレンがハヤトにぼそっと耳打ちする。


「…絶対踏まないでよ」

「ふへへへ…」


「…なんで笑うのよ…」

「いや…カレンの息が耳元に…もう…死んでもいい…幸せ…」


 ガチンッ!


 げんこつが炸裂し、ハヤトの頭にたんこぶが出来上がった。

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