69話 ※祐乃視点
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「…嫌な夢見たなあ…」
ボクは頭を抑え、現実に引き戻される。
時計を確認すると朝の8時を指していた。
そろそろ出発しないと学校に遅刻しかねない時間帯だが、本日は休日である。
ボクは安堵のため息を吐いた。
「今日…学校行かなくていいんだ…」
愛那ちゃん、コーチは大好きだ。
けど…部活と勉強が嫌で仕方がなかった。
ボクは自覚してた。ボクには逃げ癖がある。
負けるのが怖いのだ。
1年生の時は負けるのが嫌で練習を避けて――何の成長もなく2年生となった。
勉強も嫌だ。楽しくない。
だから点数はわるい。
いつも成績はビリだ。
「つらいなぁ…」
逃げて、逃げて…逃げて。
こんなダメな人間になっているのは。わかってる。
負けるのは嫌なのに、努力をする気力もない。
そんな怠け者なのだ…夏目祐乃という人間は。
「愛那ちゃんも、コーチも…担任も大好きだけど、部活と勉強はキツいな…土曜日がずっと続けばいいのに…」
負の感情で脳みそが埋まり始める。
ボクは動画でも見て、自堕落に時間を潰そうとスマホを触る。
「あれ?コーチからLINEが来てる…?」
予想外してない人物からのメッセージだった。
LINEなんて親か愛那ちゃん以外とは、ほぼ使ったこともない。
先日、コーチと連絡先の交換は行ったけど…
『祐乃~♪今日空いてるか?昼メシは奢るから遊びにいかねーか?』




