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落第生部活指導員と現代魔法スポーツ  作者: たなお
2章 タッグバトル編
63/73

63話 闇VS鋼①

「お前ら、しょうもない試合したら承知しねーからな。試合開始だ!」


 シンの合図がグラウンドに響き渡る。

 ――同時、愛那とカレンはマジックギアに魔力のチャージを開始する。

 

「「《チャージオン》」」


 互いのマジックギアがバチバチと音を鳴らす。

 数秒、2人は様子見――先制攻撃はカレンだった。


 さっきまでの気だるそうな姿とは正反対――力強く鋭い瞳。手の動きも俊敏だ。


「《ぶっ飛べ鋼の弾・アイアンカノン》」


 カレンは手のひらを合わせて正面に突き出し、魔法を唱えるとギラギラ光る鋼のキャノンが生成され、サッカーボールサイズの魔力が発射される。


「早いわねっ!」


 とっさに愛那はしゃがんでアイアンカノンを回避。

 髪の毛をかすった魔力の弾は地面に衝突し――どぉぉぉんと大きな音を立てて、爆発する。

 

 そんな2人のやりとりを遠目で見ていたシンは、小さく笑った。

 

「ははは!鋼魔法か。ダルそうな顔してたクセに豪快なもん使ってくるじゃねーか」


 鋼魔法は重量級の魔法だ。

 威力はあるが魔力効率はわるく、武器を生成して振り回すため、とにかく重い。


 扱いが難しく、好き好んで使う人が少ない属性の魔法だが――カレンの戦いを見るに手慣れているようだった。 


「《出でよ、暗黒剣オメガ》」


 愛那の手元に、スラっと伸びた黒い片手剣が生成される。

 ギラッと眼光を光らせ、勢い良く土を蹴ると、カレンの胸元目掛けて突進した。

 

 凄いスピードを出す愛那を見て、カレンは少し驚いた表情を見せる。

 

「すごいじゃん。迎え撃ってあげる――《出でよ、大剣バスターソード》」


 カレンは出現した魔法陣に両手を入れると、力任せに引き抜いた。

 そこに現れたのは2mはある鋼の両手剣。

 

 数十キロはあるであろう巨大な剣を持っているというのに、カレンはふらつくことなくバスターソードを振り回す。


 オメガとバスターソードが衝突し、ガキンと音を鳴らして、火花が散った。


 剣越しとはいえ、巨大な剣で殴られた衝撃が、腕に伝わったのだろう。

 腕が痺れてしまい、思わずオメガを落としてしまった。


「しまったっ!」

「隙、出たね――くらえ!《ぶっ飛べ鋼の弾・アイアンカノン》」


 無防備な愛那に鋼のようにギラギラ輝く魔力の弾が直撃する。

 ――スコアボードに表示された数字が変化した。


【菅原愛那 HP35】

【XXカレン HP50】


「つっよ…なんだあの女…ホントに中学生か?」


 扱いが難しい鋼魔法を使いこなし、先制攻撃を決めたカレンの腕前に、シンは感心するのだった。

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