二人ぼっち
彼は言った。
これからどうすればいいか分からない
どうやって生きていけばいいか
何を目指せばいいのか
何を考えていけばいいのか
眠る直前に貧血のようなふらつき
砂嵐のような目眩
このまま死んでしまうのではと思う。
小さい頃色々出来たこと
成長していくにつれて何も出来なくなったと
時間を浪費しているだけだと
そう言った。
わたしは言った。
小さい頃出来なかったこと
今になって出来たこと
昔は表現することが出来なかった。
弱さを見せてはいけないものだと思っていた。
逃げることはいけないことだと思っていた。
彼は言った。
その言葉に救われた。
わたしは言った。
さあ。
あなたが自分の弱さを受け入れただけだと。
今日もまた、新しい朝が来ようとしていた。