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深い森の奥に住むお婆ちゃん言葉の少女

 



 満天の星空が見える


 森の奥深くに暮らす少女は神々に1つだけ願った


 もう長〜〜いこと男性との出会いがない


 そろそろ素敵な年下の王子様に迎えに来て欲しい


 お姫様抱っこされたいと


 燃え盛る炎の様な恋がしたいと



 

 ◇




 元の世界で得た経験、知識を使って行動してみようかと思ったがこの世界は魔物や魔法が存在するような世界らしいので残念ながら元の世界で学んだ事なんかきっと役に立たないんだろうな……


 1時間程、深い森の奥を歩いて行くと急に辺りに霧が立ち込めて来た。オレは表示していたマップに突然おかしなバグが発生したので直ぐに閉じた


「うぅ、痛ててて」


「とりあえずこのクリフの傷なんとかしたらなあかんなぁ」


「ねえクリフさん、アンタはなんで彼を助けたの」


「アンタってお前なぁ!コイツはワイらを逃がそうとしてくれたんやで自らの危険も顧みずにやな何でそんな事したのは分からへんけどあのままコイツほっといたら裏切りとか言われて仲間の兵士とか貴族の奴らに処刑されてまうで」


 そんな感じで話をしながら

 深い森の奥を歩いて行くと、小さな家がポツンとあった。そりゃやっぱり開けちゃダメなんだろうけどクリフさんの傷を何とかしたいのでとりあえず薬を求めて開けてみると可愛らしい幼い女の子がすやすやと眠っている。何歳くらいだろう明らかに小学3年生くらいかな?


「んっ何じゃお主らは?」

 幼い女の子はムクつと起きて来て、俺と目が合い手を出して


「そこの可愛い坊主やそれは何じゃお主の仲間が美味そうな喰い物を持っておるのうワシに寄越すのじゃ」


 ぼっ……坊主だって??

 いやっ誰がどう見ても目の前の少女の方が明らかに幼いだろ!


「なんや何で虚空庫アイテムボックスの中にある物がわかったんや??」


「何だ? どういうこと」


「何かさっき気付いてんけど、前の世界で所有していた物は虚空庫アイテムボックスっちゅう能力スキルの中に入ってるんや」


 何だよそれ、そんなのオレには無かったぞ。


 そう思った矢先、幼い少女は何故か俺の所にダイブして来た


「よこせ!」


 結局この幼い少女は俺の膝の上に乗り、もの凄い勢いでお菓子をバグバグ食いまくっている。口周りにチョコレートを付けたまま……


「のう坊主やおぬし名前は何というのじゃ」


 俺はこの幼い少女の頭を撫でながら


「俺はマサキでこっちがヨッシーと怪我している方がクリフ」


「おうマサ坊かワシはアンリと申すのじゃ

 ちょっと訳あって今だけこの森に住んでおる魔女じゃよ。んでおぬしらは一体何故ワシの家に不法侵入して来たんじゃ? やはりそこの傷ついた男の事でかえ?」


 魔女???

 一体何言ってるのだろうこの子供は?

 魔女ごっこのつもりなんだろうか?


 そこへ関西弁のヨッシーが

 前に出て来てベラベラ喋って頭を下げ出した。


「なあ、すまんけどコイツの傷まだ酷いんやわ

 薬かなんかあったら譲ってくれへんやろうか

 コイツワイらの命の恩人やねん頼むわ」


「うむ、お主らから強引にお菓子も貰ったし

 それくらいならかまわん。そこの棚の中にワシが育てた薬草があるのでを使うがええぞ」


 クリフの治療が終わり、ヨッシーはクリフが心配なので奥の部屋のベッドで眠っているクリフの隣で椅子に腰掛けていた。俺は1時間程この自称魔女っ子のアンリとお菓子を食べながら一緒にいた。

 何故かアンリは俺をジーっと見つめてくる


「そうか森の神々がワシの願い聞き届けてくれたんじゃな」


 願い? 何言ってんだこの子供ガキは?


 この近くに村は無いかと訪ねると

 数時間歩けばあるそうなのでとりあえずそこへ寄ってみようかと話していた時、汚いボロボロの黒い野良猫がお菓子を欲しそうに家に入って来た。


「何じゃこの子汚い野良猫はワシとマサ坊の楽しい時間を邪魔するでないぞ!何の用じゃ」


 俺はアンリを右手で遮り


「なんだ欲しいのかいいよホラ」


 俺がスナック菓子あげると猫はバリバリ食べ出した。野良猫はどうやらスナック菓子が気に入ったらしい。俺は野良猫の頭を撫で、抱き締めてやると

 野良猫は俺に懐いて来た。それを見たアンリは俺と野良猫の間に入って来て……


「コラっそのポジションはワシじゃぞさっさと退くのじゃ」


 俺はアンリの目を見て


「ダメだよアンリ! 動物をもっと大事にしなきゃ」


 アンリのその目はウルウルしていたので落ち着かせようと頭を撫でると彼女の顔が真っ赤になり、俺に抱っこを催促して来たので抱っこしてあげた。


「おーっキターっ! 待っておったぞー!!」


「えっ? 何?」


「お主は優しいのうこれがお姫様抱っこというヤツか!良いぞ!良いぞ! さあマサ坊よもっと顔を近付けるのじゃ」


 何なんだこの子供は?よく分からないが俺が顔をアンリの前に近づけるとブチュっとキスをして来た


「んっ??」


 なっコラ何するんだこの子供は??


「決めたぞ!ワシはマサ坊と結婚するぞい!のう

 コレをやろうワシとお主の愛の証、動物に優しいお主の今後の冒険にも役立つ結婚指輪じゃ」


 おっおままごとのつもりなのか?

 俺は突然の事で一瞬頭が真っ白になった

 今自分の目の前に何が起きているのか

 もう訳が分からない??


「ではマサ坊にはさらにこれもやろうぞ、ワシからのプレゼントじゃ!」


 えっ、目の前に突然本が出て来たぞ


「それは魔導書といって魔法を覚えるための本じゃ

 今後の旅に役立てるが良い」


「あはは!ありがとうねじゃあアンリがもっと大きくなったら結婚しちゃおうかな」


 オレがそういった瞬間、アンリは大喜びしていきなり野良猫と踊り出した。


 翌朝クリフが目覚めアンリの家を出てとりあえず近くの村を目指す事にした。

 それにしてもなんだってんだ一体?とにかく変な子供だったなぁ 出来ればもう会わない事を願いたい

 俺は子供が好きな方では無いので……

ちなみに貰った魔法書なんだが何かの皮で作られた表紙だがとにかく硬い、パラパラとページをめくって見たんだけど何も書かれてない。白紙だった。

全く意味が分からん? 一体何の役に立つんだよ?

とりあえずステータスを確認してみるとどうやら不思議な指輪という物を貰ったらしいコレもさっぱり分からないが??

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