表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/20

17 木枯らし

木枯らしは、いつふくのだろう

風はどこからきて、どこに行くのだろう


散歩道には

何本か樹があって

風で吹かれて、だんだんなくなっていく


落ちた葉っぱは

強い風に舞い

クルクル クルクルと


葉っぱがない時には

風だけが何か巻き込むものを

探してるよう


”私は中には入らないから

巻き込まれたりはしないわよ”

”わからないよ、そこに立ってみなよ

グルグル グルグルと体のまわりに

冷たい風で囲んでしまうかもしれないな”

”いいわ、逃げるから

捕まえられっこないからね”


ビュービュー ビュービュー音がして

まるで小さな台風のようだ

部厚いマフラーをぎゅっとさせ

その小さな風の舞をみながら笑う


中には見えるはずのない

白い雲、いや、台風の目が見えるような気がした


大きな葉のプラタナスも

もう最近は見ない、どこへ行ったんだろう

緑から黄色、黄色から茶色に変わって

水分もなく

道をツツツ ツツツと歩いていく


枯れたどの樹からも

何もなくなり

落ちたものは粉々になってしまうけれど


また次の年に芽吹いていく

穏やかに光る緑が

サワサワ サワサワと

風に揺れて

木漏れ日が隙間から出てきて

光のプラズマとも遊ぶ


たくさんの葉っぱと私は

追いかけっこしてはしゃぐのだ


枯れて粉々になるから

風にのまれてしまうから

次の年にキラキラして

眩しい樹と空間を感じられる

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ