7~未確認
本日の更新分になります。
今現在、相手との距離は2mほど開いている。
大体大人の一歩が1mと聞いたことがあるので約二歩ほどの距離だ。
さて、様子を窺っているつもりが後ろから不意打ちを受けたわけだけど
とりあえずどうするか考えるとしよう。
相手は男、大体10代後半から20代前半ぐらいの年齢、髪は茶色
瞳も同じく茶色、髪型は全体的に短く切りました見たいな感じだ。
身長は自分より高く、先ほど攻撃に使っていた錆びた斧を持っている。
恰幅もかなりよく、普通の表情をしていれば
そこそこイケメンな東洋人みたいな顔つきなんだが
風呂に入っていなのか、匂いや無精ひげ、防具を見る限りどう見ても盗賊!としか見れない。
さらに一番の問題がこちらを見ている顔がだめすぎる。
なんというか……
今からこちらが苦痛にゆがむ表情を楽しもうとか
そういった下卑た視線をびしびし感じるのである。
何とも男が苦痛に歪む顔が好きとか…
こいつホ○なのかと…、戦闘狂なのかと…
若干自分の顔が歪むのを感じるが、それより気になることもある。
その相手の視線が自分の胸や股らへんに集中してる気がする。
……ふむ?
何とはなしにその視線をたどり自分の体を見直したとき
……
…あっ
自分、今、女でしたわ。
うっかりしてた。
人を見つけたり、不意打ちを受けたりと結構大きな衝撃が多くてすっかり忘れていた。
服を着ているとは言っても
布の面積も少なく、局部隠しましたよ!程度にしか機能していない服(葉っぱ)である。
さらにその下には何もつけていない状態。
それはこんな視線になるのも仕方ないかもしれない。
そして、それらを理解した瞬間、つい思ってしまった。
この視線の意味。そしてもし負けてしまった後のことを・・・
ぶわっと凄まじく背筋に悪寒が走り、額からも汗が出るのを感じる。
顔から血の気が引いていき頬が引きつり、腰が引けるのを感じる。
やばいやばい……
これはまじでやばい……
男の状態ならここまで緊張はしなかっただろう。
いくら相手が武器を持っていたり、つよそうに見えたりとはいえ、今は1対1である。
訓練や武術を習う上で対人の経験もあり、体格差や武器あり、獣とも戦った経験も自分は持っている。
そう、そこで今初めて気づいたのだが
自分の実力も分からないのである。
自分の体を確認するときに多少の動きを確認した程度で
体力、筋力、瞬発力などの大部分がさっぱり分からない。
身長、体重なども分からない。
こちらが素手で挑む以上、どうしても自分の体格や反射力、その他もろもろをきっちり把握しておくことが大事なのは明白である。
さらに負けると…、男より確実にひどいことになる。
精神的にも肉体的にも……。
ちらっと、自分の腕を見てみる。
…白く、細く、力こぶ一つでなさそうな腕を…
BAD END直行じゃね……?




