表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/6

かんちがい悪魔といじわる天使(3)

[A○]悪魔くんのターン

[T○]天使ちゃんのターン

[A3]


 僕は地上に着いたときこのにごった空気を心地いいと感じていた


 欲望にまみれたこの世界、その中にごくわずかに混ざっている清らかな魂


 天界より魔界より地獄より天獄より


 地上界がもっとも僕のいる世界だと思えたんだ


 僕は感動のあまり涙を流してしまった


 ふと視線を感じると、そこには天使がいた


 もちろん彼女は人間で、だけど混沌の中に清らかな()が混じっていた


 この世界(地上界)を表現したような人間


 僕は唐突に奇視感を覚えた


 まるで、前にもこんなことが・・・


 「大丈夫?つらそうよ」


 そんな鈴が鳴ったような声に僕の心は鷲掴みにされたんだ


 大ッ嫌いな人間に、愛憎をこめた笑顔で答える


 「大丈夫、平気だよ・・・」と


[T3]


 私は彼を見つけるなりいてもたってもいられず具合が悪い振りをして抜け出してきた


 彼は私を振り返ると一瞬だけ顔がこわばった


 涙を流しながら私を見る目は昔のあの頃のままで


 まるでいまの私を見て昔の私を思い出そうとしているみたいで


 だからもう一度言ったの、「大丈夫?つらそうよ」って


 彼は変わったわ


 あの時は無邪気な笑顔で「大丈夫だよ!」って


 だけどいまの瞳には怒りが隠れていて


 それでも私に笑いかけてくれて


 「大丈夫、平気だよ・・・」


 私はそんな彼をとてもとてもいとおしく思ったの


 同時に決心したわ、あらゆる障害から絶対に彼を守ってあげるって

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ