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詩*祈りのようなもの*

線香

作者: a i o

蝋燭に火をともす

それはゆらゆらと揺れ

次第に背筋を伸ばすように

真っ直ぐと立った


お線香の先っぽの橙は

じりじりと下へ下へ

細く白い煙は上へ上へ

(しお)れ落ちる灰が

音もなくはらはらと


手を合わせる間の

無言の報告

あなたに届いているのか

いないのかなんて

本当はどちらでもよくて


言葉が 不在と思いでの中を

行き来しても

時間は前へと流れ

あなたの影はわたしに重なり


わたしもいつか

影になりますから、

その時は一緒に

そこに在るひとの

影をより濃く、蒼くしましょうね、と


お線香が短く、そして

ほろほろと崩れていくのを

待ちながら

目をつむる

熱くたれる 蝋のごとく








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