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霜月さんはモブが好き  作者: 八神鏡@ようあま2巻&霜月さんはモブが好き1~5巻
第四部

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ハロウィン特別企画 お菓子をくれなきゃイタズラ――してもいいの!? その2


『ピンポーン』


『ガチャッ』


「こんにちは、あずにゃん!」


「……何しに来たの? おにーちゃんならいないから帰ったら?」


「いないなら来るまで待てばいいじゃない。ほら、中に入りましょう?」


「梓の家なのに、なんで霜月さんが先導してるのっ。あ、勝手に入らないで! 入るならちゃんとスリッパ履いて……って、それおにーちゃんのだから! 霜月さんのはこれって前も言ったでしょっ!」


「あずにゃんは神経質ね。そういうところもかわいいけれど、細かいところばかり気にしていたら疲れちゃうわよ?」


「誰が疲れさせてると思ってるの!? もうっ……それで、何しに来たわけ? なんか、荷物が多いように見えるけど……」


「むふふっ。よくぞ気付いたわ……さすがね」


「イヤな予感しかしないから、気付かなければ良かったって今はすごく後悔してる」


「ちなみに、あずにゃん? 今日は何の日か分かる?」


「日曜日」


「違うわ。そううことじゃないの……ほら、もっと心が躍るようなイベントがあるでしょう?」


「……うげぇ。もしかして、ハロウィンのことが言いたいの?」


「そう! それよっ。今日はハロウィン……つまり、浮かれて羽目を外して騒いでも誰も怒らない日!」


「そんなことないよ!? ニュースで問題視されてるって偉い人が言ってたもんっ」


「大丈夫よ、私に外で浮かれるような機能なんて備わっていないもの」


「……内弁慶だもんね」


「それはあずにゃんもでしょう? だからこそ、私たちは家の中でハロウィンを楽しむことにしたわ」


「ちょっと待って。私『たち』ってなに? ま、まさか、梓とおにーちゃんも巻き込むつもり?」


「そのまさかを実現させてあげるわ。と、いうことで……はい、これコスプレの衣装。猫ちゃんと小悪魔ちゃん、どっちがいい?」


「ちょっ――!? こ、こんなの着るの? え、おへそ見えるよ!? ノースリーブだし、ミニスカだし、こんなの着ても大丈夫なの!?」


「こ、こんなに短かったのね。ママったら、コスプレが趣味のお友達からもらったって言ってたけれど……ちなみにその人は私やあずにゃんと体形が似てるらしいから、サイズは問題ないと思うわ」


「……梓は着ないよ?」


「ダメよ。私も着るから、あずにゃんも道連れにするわ。」


「なんでそんなことするの?」


「コスプレしないと、ハロウィンを心から楽しめないじゃないっ」


「……絶対にイヤって言ったら?」


「おねーちゃんの言うことを聞きなさいって叱るわ」


「おねーちゃんじゃないって反論したら」


「泣くわ。ぐすっ」


「霜月さん…………卑怯だよ?」


「霜月さんじゃないわ。おねーちゃんって呼んで」


「それだけは絶対にイヤ!」


「……めそめそ」


「あー、もう……分かった! ハロウィンだけはやってあげるから……その嘘泣きやめてっ」


「わーい、やったー!」


「うにゃー! もうヤケクソだよ……梓は猫ちゃんやるから、霜月さんは小悪魔ちゃんのやつでいいよね?」


「猫ちゃんあずにゃん見たいから、それでいいわ。せっかくだし、幸太郎くんが帰ってくるまでに着替えておきましょう? それで、帰ってきたらびっくりさせてあげるのっ」


「はぁ。まさか梓がハロウィンをやるなんて……うぅ、やだなぁ」


 ――俺が来るまでに、そんなやり取りがあったようで。

 玄関で出迎えてくれた二人は、真っ赤な顔でその経緯を教えてくれた。


「と、いうわけだから……おにーちゃん、早く玄関を締めてもらっていい? 梓、ご近所さんにこの恰好を見られたら、たぶん一生引きこもるから」


「さ、さすがに、幸太郎くん以外にこれを見られるのは、確かにちょっと……」


 いや、そんなに恥ずかしいなら、無理しないでほしいんだけど。

 参ったなぁ……かわいすぎて、ちょっと目のやり場に困った――。





続きます

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